【わし編】君の起こし方はダメ…www

 これは、大学生の時に暮らしていた家で猫を飼っていた時のお話…



 その時飼っていた猫さんは、モカという名前の男の子。

 種類はサイベリアンといいまして、あまり知られてはいないみたいですね。

 ノルウェージャンみたいな感じで、すこぶる大きくなる長毛種です。



 お猫様あるある。

 毎朝のモーニングコール。

 顔をペロペロしてくれたり、体の上に乗ってきたり、その幸せを語る皆様は多いことでしょう。

 我が家にももちろん、モーニングコールがございました。



 その時も我が家は、寝室で布団を並べて川の字スタイルで眠っていました。

 起こすターゲットはいっぱいいるはずなのに、モカは何故か必ずわしを起こしにきます。



 いや、まあ、それは嬉しいんですよ?

 問題は、その起こし方…



 第一撃。

 わしのほっぺに、頭をぐりぐりとしてきます。

 ここまでは、まあよし。



「モカ~……もうちょい寝かせてくれ…」

(だってまだ五時前…)



 第二撃。

 耳元でぐるぐると喉を鳴らし始めます。

 これもまあ、いいでしょう。



「ご飯はもうちょいあとなぁ~…」

(半分起床)



 第三撃。

 仰向けになって眠っているわしの喉の上に、自分の頭をずっしりと乗せます。

 それプラス、喉ぐるぐる攻撃の絡め技。



 この時のモカ様。

 すでに体重は八キロを突破しております。

 その頭が、軽くではなく全力でのしかかってくるのです。



 当然わしの気道は押しつぶされ、息ができません。



「おま……し、死ぬ……それはあかん…っ」



 結果、見事に起こされるわけです。

 そこからリビングに行き、一応小腹を満たす程度のキャットフードを皿に入れて献上するんですが……どうやら、ご飯を求めて起こしたのではない様子。



 しばらくわしゃわしゃとなでてやり、眠気に負けてわしがソファーで寝落ちすると、その隣でモカ様も一緒に寝ます。

 あれか?

 単純に構ってほしかったのかなぁ…?



 だがモカよ……首に乗るのだけはやめとくれ…




<余談>


 ちなみにその後、もみじという保護猫の女の子もお迎えしたのですが…

 ある朝に腕が動かなくて目を開けると、モカともみじが二匹仲良く、わしの腕枕で寝ておりました。

 可愛かったし、役得なんだけど……腕が紫になってんだよなぁ…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る