第11話 好き(意味深)

「食べたな!!!」

「なんですか理科先輩⁉︎」


俺がパフェをモグモグしてたら、理科先輩が食いついてきた。


「私(のお父さん)の奢りで食べたってことは…!私の研究に付き合わないといけない理由ができたってことだよ!」

「な、なんだってー。」

「…なんかスミスくん棒読みじゃない?」

期待はずれで悪かったな!


「でも、最初っからそのつもりできたようなものだし。」

「え?マジで。嬉しい、結婚しよ。」


理科先輩がそう言って俺の手をとった。

ガタッという音を立てて、Englishと文庫は立ち上がる。


「…スミくん、僕以外の女と手を繋ぐなんて許せない!」

「スミスくん、理科の手には塩酸付いてますから!早く手を洗って下さい!」

なんか二人とも必死だった。コレは側から見たら修羅場だな。


「えー、アタシだって二人と一緒でスミスくん大好きなのにー。」

「「なっ⁉︎」」


二人ともアワアワしてますが…。多分理科先輩は俺のこと(実験対象として)好きなんだと思う。


「理科は、そんなことするからウミンを刺した犯人だと疑われちゃうんですよ!」

「そうだよー!七不思議の人たちに対しての執着がすごいからね!だから実験のためにウミンを刺したと思われちゃうの!」

ええ、そういう理由もあったんだ…。


「で、七不思議の研究なんだけど…。みんなに話聞いた感じ、共通点があってね?」

「理科先輩、急に話始めないで下さいよ。」

なんか、折角モテてる感あったのに台無しである。


「みんな、馬鹿なんだよね。」

「…知ってますが。」

「「!?!?」」


理科先輩ドヤ顔で言ってきたが、そんなの見りゃわかる。

そんなに二人は驚くなよ…。


「ほら、私たちの成績ね、コレ。」


そういうと、理科先輩は五枚の髪を出してきた。


0点 0点 0点 0点 100点


「…。」

「みんな5教科で得意科目があって、それ以外全教科ダメなんだよね!」

アハハーとわらう理科先輩。流石にコレは笑えないぞ…‼︎


「で、でもスミスくん!私、中学の頃はオール0点だったのですごい進歩だと思いませんか⁉︎」

「逆にすごいわ!え、でも文庫って国語は学年トップってことだろ?なんで急にそんなに成績が伸びたんだ?」


ここまで極端だと、不思議すぎる。だって、俺よりも賢いってことだぜ?


「えっと、それは…。」

文庫は言いにくそうに言葉を濁す。


「いや、なんかみんな神様にあったんだよ。」

「…は?」

元からおかしかったけど、とうとうマジでおかしくなったな⁉︎


「じゃ、コレは私が神様にあった時の話なんだけど…」

急にメルヘンな話になったな。おじいちゃんが聞いたら喜びそうだ。

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