第4話 幼馴染は男の娘(ニュアンス的に)
「やっぱり、Englishと一緒にいるのが一番落ち着くよなー。男同士だし!」
「だから、僕は女の子なんだけど…。ね、それわざとなの?」
放課後俺は、幼馴染兼親友Englishの家に上がっていた。
すごい嫌そうな顔してるけど、まあ、俺たちの仲では普通のことだ。
「もー!今日こそハッキリさせるから!昔は男の子っぽかっただけで、本当に女の子なの!見てよ、この金髪ハーフアップを!清楚系の女の子にしか見えないでしょ?」
そういうと、Englishはぐいぐいと俺に髪を押し当ててくる。
なんだか、シャンプーのいい香りがしてドキッとしそうになるが…。
「それ言ったら、俺の黒髪ポニーテールを見ろよ。お前に合わせて女っぽくしたんだぜ?」
「……。なんでスミくんって馬鹿なの?」
「…!?!?」
こ、この俺が馬鹿、だと…?
冗談かと思うが、めっちゃジト目で見てくるからおかしいな。
え、本気で馬鹿だと思ってる?
「ほら、Englishが髪伸ばすって言うから…。俺もお前が男で髪が長いと目立つと思って伸ばしたんだぞ?な、Englishのためにやったんだって…。」
でも、本当は迷惑だったってことか?それなら、悪いことしちゃったかもな…。
「あああっ!そそそんなことないってば!嬉しい、嬉しかったよ!でも、僕女の子だからね!?ジェンダーレスなのはスミくんだけだけどね?」
顔を真っ赤にして、アワアワとしているEnglish。
可愛いが、コイツは男だ。だって、普通に俺と仲良くしてくれる女子がこの世に存在するとは思えないからな!
「あーもうっ!Englishが本当に女の子だったら今すぐに結婚するのにっ!」
「ふえっっ⁉︎⁉︎ r、really…?YES…。…スミくんとなら…、結婚しても…。」
Englishは、急にしおらしくなると、ペタンとベットに座り込みもじもじしている。本当、男なのが惜しすぎる。
「そんなにモジモジして、トイレか?」
「…パパに言い付けてやるっ!てか、違うからー!」
もー。っと頬を膨らませるEnglish。落ち着かないのか、いつもの癖で髪をいじっている。
「そういえば、今日髪の毛のこと褒められたな…。」
「え、スミくんまた男にナンパされたの?」
さっきとは打って変わって、面白いものを見つけたかのようにニヤニヤするEnglish。
「いや、女の子だった。」
「…what?」
ポカンとしてしまった。コイツ、よく表情変わるなぁ。
「なんでなんで?スミくん小学校の三年生以降、業務連絡以外のこと女の子と話したことなかったのに…。」
「なんでそんな詳しく覚えてるんだ。」
いや、たしかに幼馴染だけどさ…。
「僕もその子に会いに行くから!明日!」
「ええ…。」
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