第2話 なんか、ラブコメじゃね?

「地歴公民…?」

「ウミンって呼んでね‼︎」

よろしく、とにこやかに笑うウミン。


「よくその名前で俺の名前『変な名前』とか言えたよね⁉︎」

なんなら俺の名前が普通なまでである。

コイツか…。コイツが居たから俺の自己紹介でみんな笑わなかったんだ…‼︎


「で、さっき言ったことなんだけど…。」

「ねぇ、俺のセリフスルー?!変な名前って言ったよね??」

しかし、ウミンを見るとモジモジとしている。

まるで、恋する乙女である。


「な、なんだよ…?」

なんか、急にそんな顔されると気味が悪いな…。

「私、さっき君に『異性だったら付き合いたい』とか言っちゃったよね?」

「ま、まぁ、言ってたな…。」


確かに、実際俺は男だからな。

ソレは、告白とも取れると言うことで…。


「でも、確かに君のポニーテールに惚れちゃったの!これが、一目惚れってやつ…!?」

「ちがくね?」

俺もよく、女だと勘違いされるからな。まぁ、女子のパンケーキみてカワイーとか言ってるのと変わらないだろう。


「地学ね?」

キョトンとして、ウミンはなんか言っているが…。

多分なんかイントネーション的に俺の言いたいことが伝わってないと思う。


「でも、スミス君も私がそう言ったとき、『ああ、私も異性だったら君と付き合いたいと思ってたよ。結婚しよう…!!』って言ったよね!?」


ウミンは僕に顔を近づけてまくし立ててくる。


「言ってないな。」

「法律ではね?口約束も、契約と捉えられるの。これ、婚約しちゃってるよね…?」

顔を赤らめて、どーしよーなんて呟いてますが…。話聞いてないな。だから、俺、そんなこと言ってない。


…待てよ?


ウミンは、変な名前してるけど普通に美少女だ。

イケイケドンドンな、茶髪のゆるふわパーマのイケてる系。こんな一軍女子と俺が婚約できるなんて、美味すぎる話では…?


これも、おじいちゃんが言ってたのせいなのか…?!


モテ期、きちゃってるんじゃないかぁっ!?


「あ、ウミン。次体育だけど…。着替えないの?」

アワアワしてるウミンの後ろから、黒髪ボブのメガネっ子が話しかけてきた。クソ、今いいとこだったのに!


「ふえ、あ、そそそっか!!!じゃ、スミス君もまたね!」

ドタバタと走って行ってしまうウミン。


俺とメガネっ子(よく見るとかわいい。)が取り残されてしまった…。


「あの、」

メガネっ子はギュッと体操服を胸に抱えると、俺にこういった。


昼想夜夢ちゅうそうやむ!!」

「…へ?」


メガネっ子は、顔を真っ赤にすると、走り去ってしまった…。


ちゅうそうやむって、え?

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