第9話 ビールおかわり

土曜日

アルバロ「颯くん、今日はワクワクだね〜」

颯「そうだね!絶叫アトラクションとか好きそうだね?」

アルバロ「大好きだね!そうだ、颯は彼女いるの?」

颯「いないよ笑 アルバロは?」

アルバロ「元妻がいるよ」

颯「あっ、、、バツイチね」


アルバロとなんかよくわからん恋愛話なんだかをしているうちに、

あっという間にテーマパークに到着した。

そこから午前中は、アルバロを中心に園内を周り、

時折ビンルイやセミルと絡みを持ちつつ、

お昼休憩となった。


ビンルイ「颯はビールいくかい?」

颯「俺はもういいかな」

そう言うとビンルイはビールを追加で注文すべく席を外した。

ドイツの心地よい休日の風になびかれながら、気持ちよくボーッとしてると、

隣の席が動いた。

颯「ビンルイ買うの早いな」

リサ「残念、リサでした」

颯「リサ!?」

リサ「全然喋る機会ないまま一週間経っちゃったね」


こんな突然な始まりもあるものかと、心の中で叫んだ。

そして、やっぱりリサは可愛い。美しいと言うか可愛らしい。

小麦色に日焼けした健康的な肌。

痩せてもなく太ってもいない健康的な体つき。

はい、好きです。


リサ「颯は日本で何してるの?」

颯「大学生だよ、政治経済を勉強してるんだ」

リサ「そうなんだ、私は大学院で獣医になる道を目指してるわ」

颯「獣医!素敵だね」

そんな他愛もない話をしていると、リサは急に俺の顔に近づき言った。

リサ「目、真っ黒だね」

颯「ん、急に?」

リサ「すごく綺麗な真っ黒な瞳」

颯「あ、ありがと」

リサ「私の見てみる?」

颯「えっ」

再びリサが近づき、その瞳が目前に来る。

なんと美しきひまわりの様な瞳だろうか。

ブラウンが輝き、緑色がそれを包み込む。


この後のテーマパークは、ほとんどずっとリサと行動した。

乗り物も基本隣同士。

ただ目の前の食べ物やアトラクションについて楽しみ合いながら語る。

大してお互いのことを深堀してる訳じゃないのに、

今まで感じたことのない胸の高鳴りを感じる。


ああ、恋してんだ俺

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