第31話

※また今回のイベントに関してはプレイヤー達が自由に行動する場面ですので基本的にどんな情報を出しても構わない事にしています、むしろ色々な情報を提示してくれればこちらも助かるくらいです、ただその際に一つだけ注意してほしいのが、あくまでこれはゲーム上の演出であるという部分だけは忘れないで欲しいという事です、つまりあまりにも無茶な行動ばかりしていると途中でシナリオが崩壊してしまい、結果としてプレイヤーがロストしてしまう可能性が出てくるのです(実際にそこまでの可能性はないと思うのですが、一応念の為に書いておきます)、まあ普通にゲームをしていればそんな事にはなりにくいとは思いますが念のために忠告させてもらいました、とはいえ基本的には何をやってもいい場所なのであまり気にし過ぎずにRPしてもらって構いません、もしあまりに不自然すぎる言動があった場合は警告を促すような形で指摘してあげてください(もちろんそれも自由に行ってもらって大丈夫です、ですがあくまでも推奨として書いているだけですのでその辺の判断は各個人に任せる事になると思います)

3.倉庫でイベント発生

※ここでは2階にある倉庫と4階の武器庫の両方を調査する事が出来ます、特にこれといって指定がなければ両方とも調べるように指示を出してあげるといいでしょう あなた達はまず目の前にある大きな扉を開こうとしてみたが、扉はかなり固く閉まっており押しても引いても全く開く気配がない、どうやら鍵がかかっているらしい……さてどうしたものかと思った矢先の事だった、突然背後から声が聞こえてくる、振り返ってみるとそこにいたのはNPCの姿だった

「ねえねえ君達」

彼女はニコニコしながらこちらに話しかけてくる、その手には大きな木箱を抱えていた

「私さ、今からこれをどこかに隠しておきたいんだけど手伝ってくれない?」

(以降この部分はPLから提案があった際に行う処理となります)

4.武器庫を調査中。

あなた達はその重い扉を開け放ち部屋の中へと入っていく、そこにあったのはとても長いテーブルだった、その上には大小様々な形をした銃やナイフなどが乱雑に置かれている、おそらくこれらは元々あった場所から移動したものなのだろうが、それにしても随分と雑多なものが置かれているように見える……そんな中でふと目に付いたものがあった、それは机の上にポツンと置かれてある一枚のカードである、手に取って確認してみるとそこには『3F』と書かれていた。それを見たNPCはそれを取り上げると興味深そうに見つめながら話しかけてきた

「へえ、これが噂に聞く武器庫ってやつなんだ……ちょっとワクワクするね!」

彼女は目を輝かせてそう言った、そういえばここは彼女の案内のもとに訪れた場所だという事を思い出すかもしれない、確かにここまで来る道中にも色々と面白い物を見つけることが出来たような気がする、そんな事を考えていると不意にNPCはある事を言ってきた。その内容はこれから2人だけで倉庫を調べてみようというものだった、別にそれ自体は大した問題ではないが……何故いきなりそんな事を言い始めたのか疑問に思うことだろう、それについて聞いてみると意外な答えが返ってきた

「だってせっかくだし2人で調査した方が楽しいでしょ?」

(以後このイベントにおいてはプレイヤーは自由行動をしてもいい事になります)

5-1風呂場でイベント発生(PC達に選択権あり)

2階:トイレ 《3-1・3-2》 《5-1》 6-3和室 倉庫→【2-1〜3】

資料室 7-1食堂 事務室 8-1脱衣場 9-3廊下 物置 10-地下 地下室 11-1Fリビング 12-2書庫 13-4バスルーム 14-6キッチン 15-7大浴場 16-8駐車場 17-19自宅 19-20警察署 20-25病院 21-23学校22-墓場

23-1ビル屋上 24-2廃工場 25-1アパート 26-空き家 27-30ホテル 3-11-10:風呂でイベント発生 あなたはNPCと一緒に脱衣場の探索を行っていた、その理由は至ってシンプルで着替えをするためのスペースを探すためだ……といっても今のあなた達にとってそれは建前に過ぎず、本音は別にあった、というのもこの風呂場という場所には何か隠し通路のようなものがあるのではないかと思い込んでいたからである。理由は至極単純であり、これまで見てきた場所は全て密室になっていたからだ、だがここならその謎を解くヒントを得られるのではないかと思ってここにやってきたわけである、そしてそんな期待を込めて探索を開始してみたものの結局めぼしいものは何も見つからず、半ば諦めムードになってきた時だった……その時ふいにNPCがこんな事を言い出したのだ

「ねえ君、あの扉ってどう思う?」

彼女がそう言って指を差したのはちょうど自分達から見て左側の壁に存在する小さなドアであった、しかもそのすぐ横にはスイッチらしきものが設置されている事から考えても明らかに不自然な物である、おそらくは何かのギミックかもしくは何かしらの意味を持っているのだろう、あなたはそう思いつつもそれについては何も分からないと答えるだろう、すると彼女はおもむろに近付いてきたかと思うと何のためらいもなくドアノブを掴んで回し始めたではないか、当然ながらその動きによって連動するかのようにドアが開き、その奥から現れたのは階段だった、どうやらこの部屋は元々地下に繋がっていたらしい

「うん!これで正解みたいだね」

彼女のその言葉にあなたは驚いた、何故なら今まで自分は何の情報もない状態でひたすらこの場所を探索していた、にも関わらずたった一言の言葉のみで確信を持ってしまった彼女に対して驚いてしまったのだ、しかしよく考えて見れば彼女は最初から何かを確信している様子だったように思える、ならばもしかしたらその事について詳しく聞けるかもしれないと思い立ち、質問を投げかけてみる事にした、するとそれに対しては予想外の反応を見せる

「んー……まあいっか、じゃあちょっとだけ教えてあげる」

そう言うと彼女は語り始めた、どうやら彼女の目的はここにあるであろうとある情報を入手する事らしい、そしてその目的とは他でもないPC1の父親の行方に関する情報だという事だ、というのも彼女がこの家に忍び込む前にたまたま目に入ったという書斎らしき場所で見つけた書類の束の中にこんな文面を見つけたというのだ

「“我らの偉大なる主のために”……」

その言葉だけを見て彼女はピンと来たらしく、すぐにそれが父の仕業であるという事を直感的に感じ取ったのだという、さらに言えばその文章を見た時に同時に写真立ての存在についても知ったらしく、それらを元に調べてみたらとある情報が得られたのだと話してくれた、そしてそれらの内容というのが、まず最初の文についてだが、それは父の筆跡によるものだと分かったようだ、それともう一点重要なのは、どうやらこれらの文章にはそれぞれ別の人間の名前が記されており、それらはいずれも父の研究チームの人間の名前であるという事が判明したのだという、そして次の一文に関していえばこれは恐らく誰かからのメールである可能性が高いそうだ、ただ残念ながら宛先までは特定する事が出来なかったそうだが……それでも手掛かりを得る事が出来たのは間違いないと胸を張って自慢げに言っていた

「でも良かったよ、君が偶然ここに来たお陰で良いものが手に入ったからね!」

どうやら彼女にとってはまさに棚から牡丹餅状態だったようでとても喜んでいた、だがその一方であなたには新たな疑問が浮かんでいた、彼女は確かに父の研究室でそれらしきものを見つけ出したと話していた、しかしそれならば何故彼女はそのままその場所を調査しなかったのだろうか?それに父が所属していた場所について、なぜここまで詳しいのかという事も不思議でならなかった、まるで最初から知っていたかのような口ぶりだったように感じる……いやむしろ……彼女は最初から自分が父親を探しに来ると予想していたような……

(以降この部分はPLから提案があった際に行う処理となります)

6-2脱衣場でイベント発生 NPCと共に脱衣所へとやって来た、そこはあなた達が先ほど入った時には無人だったはずだが、いつの間にかそこに人影があった……しかしその影は明らかに普通のものではない事が分かる、何故ならそこにいるのは2人分のはずなのにその体は妙に大きいように見えたからだ、それだけではなく本来頭が付いているべき部分からは謎の生物の顔が付いていた、その顔はあなた達をじっと見つめているようにも見える、突然の事で驚きのあまり言葉を失ってしまうだろう……そしてその直後、突然目の前の何かが襲い掛かってきた!〈DEX×5〉判定(難易度調整はKPの裁量で行います)

→成功:どうにか攻撃を回避する事が出来る 失敗してしまった場合→探索者は回避を試みる事が出来ない、ダメージ量に関してはダイスロールで決めてください NPCが咄嗟にあなたを突き飛ばす、それによりあなたの身代わりとなった彼女は壁に叩きつけられてしまう、そんな彼女に追い打ちをかけるかのように相手は追撃を仕掛けてくる、しかしそれを寸前のところでかわした彼女はカウンターとして相手に蹴りを入れることに成功するが、相手もなかなかタフなようで簡単に倒れる様子は無いようだ、それどころか今度は反撃とばかりに攻撃を仕掛けてきた、それを見たNPCは再び応戦しようとするが上手く動けず攻撃をまともに食らってしまう……幸いにして傷自体は浅かったようだがかなりのダメージを受けてしまったようで立ち上がる事すら困難になってしまったようだ、このまま放置していればいずれ力尽きてしまうであろう、その前に早くここから逃げるべきだと判断したあなたは急いでその場から逃げ出した。(以降この部分はPC達の行動により展開が変わる為ここでは記述しない事とします)

6-3トイレでイベント発生 NPCと一緒に近くの女子トイレの中へと入りました、ここは男女別に分かれているようですが、どちらもそれほど広さは変わらないようです あなたが女子トイレの中を調べているとふと気になるものを発見します、そこにあったのは一つの便器とそのすぐ横に置かれた掃除用の道具入れ、一見すれば何の変哲も無い物のように見えます、ですが問題はその中に置かれていた一枚のメモ用紙でした、そこにはこう書かれていました

「便座を上げておく事」

どういう意味なのかはよく分かりませんがとにかく言う通りにしてみる事にしました、すると次の瞬間……突然壁の一部が外れ中から水が噴き出してきました!あっという間に水で満たされていく……このままでは溺れ死んでしまう!そう思った矢先の事でした、急に後ろから強い力で引っ張られたかと思うとあなたはトイレの外に放り出されていました、何事かと思って振り返ってみると、NPCが必死の形相でこちらに手を伸ばしていたのが見えた、間一髪で助ける事が出来たのだとあなたは思うだろう……しかし……NPCの顔色は非常に悪く、息もかなり荒くなっているように見える、もしかすると先程受けたダメージがまだ残っているのかもしれない、そんな状態のまま一人で行動する事は危険極まりない、そう思ったあなた達はすぐに彼女を安全な所に避難させる事にした

(以降はこの内容はPLに選択権があるという扱いとなります、もし万が一これ以外のイベントが発生しなかった場合にはここで分岐させて下さい)

6-4倉庫でイベント発生(PC達に選択権あり)

あなた達2人は物置部屋までやってくると部屋の中に入り込み、まずは武器になりそうな物を探そうと周囲を見渡してみた……だがパッと見渡した限りだとここには何もないように思える、やはりただの勘違いだったのか……そう考えていたその時、ふと足元の方で何やらガサゴソと音が聞こえてきたような気がした、思わずそちらの方に目を向けると床に取っ手が付いていた。まさかと思って引いてみると案の定その下に隠し扉が存在していた、そしてその扉を開けるためのカードのようなものも近くに落ちていたのだが、それよりも何よりも一番驚かされたのはその先に広がる空間の大きさであった、高さはそれほど高くはない物の面積はかなり広くなっているようだった、奥を覗いてみれば上へと続く階段が見える……もしかしてここが例の場所なのだろうか?そう思ったあなたはとりあえずNPCを連れて奥へと進むことにした 7-1大浴場でイベント発生(PC達に選択権あり)

脱衣所の中を一通り調べ終わった後、次はいよいよ浴室の方へと向かってみる、そこもまた脱衣場と同じ構造になっているため非常に広々とした印象を受ける、浴槽は3人程なら一緒に入ることが出来そうな大きさがありお湯は既に張られていた、どうやらNPCがスイッチを入れたらしい……しかしそれはともかくとして問題なのは今目の前にある鏡だった、そこに映っていたのはまるで水面に映った自分ではないかのような自分の姿だったのだ、一瞬自分の目を疑ってしまうほどの異常事態である、だがそれもほんの束の間、次第に変化していく自分の顔に違和感を覚えながらもどこか心地良さを感じるようになり始めた頃……唐突に目の前に現れたもう一人の自分に声をかけられた

「やあ!僕だよ!」

その声と同時にまるで鏡の中に吸い込まれるかのように姿が消えてしまった……一体何が起きているのか、混乱するあなたの頭に突然声が響いてくる、その声はどうやらあの自分自身の声のようだ、さらに言えばその言葉はとてもじゃないが聞き流せるものではなかった、その内容とはこんなものであった……

『お前は一体誰なんだ』

→答えられなかった場合、強制的に戦闘となる 8-3病院にてイベント発生 あなた達は院内を探索し終えた後に1階にある病室の前までやって来ていた、ここは現在誰もいない空き部屋であるらしく他の場所にいる人達からの情報を頼りにここまで辿り着いたのだ。だが問題はこの部屋の中にいる人物についてである、その名は……

「君って案外大胆なんだね、まさか直接会いに行くだなんて……」

そう言って彼女は笑っていた、どうやら彼女には最初から分かっていたようだ、ここに誰が入院しているのかという事も、そしてその人の病名すらも、つまりは彼女が言いたいのはそういう内容だったのだろう、だからあえて聞く必要もないだろうとあなたは思っているかもしれない、だがそれは違った……何故なら今のこの状況こそが彼女の求めていたものであるのだから、そしてついにその時は訪れた、突如として部屋の中に警報音が鳴り響く、直後何者かがこちらへ近付いて来る気配を感じ取る、慌てて身構えるあなたたちの前に現れたのは白衣を纏った男であった、男は慌てた様子で口を開く、その表情からは焦りの色が伺える、またその背後には同じく焦った表情の医師たちが付き添っていた、そこで彼らはあなたに話しかけてくるのだった

「ああ良かった、実は君たちが来る少し前から妙な連中がこの病院の周りをうろついているんだよ!早く何とかしないと奴らが何をしてくるか分からないぞ!!」

(以降この描写に関してはPC達に選択権があります)

「え!?いやでもあれは私の研究資料では……?」

そんな彼らの言葉を聞いたNPCは困惑していた、どうやら彼女は自分がここに来た理由がここにあると本気で信じていたのだろう、だからこそ驚いた表情を浮かべているに違いない、一方あなたとしてはそもそも何故彼らがこんなにも慌てふためいているのか分からないでいた、だがそれでも彼らにはまだ希望が残されていたようで……

9.結末について あなたが彼女に対して真相を話そうとした瞬間だった、突如大きな衝撃音と共に病院の窓が一斉に割れ始めたのである、それだけでなく室内の至る所から次々と何かが侵入してきていた、その正体は無数の化け物たちだ、しかもそれらがあなた達に襲い掛かってきたのである 〈SAN値チェック〉→成功:0

/失敗:1d4 状況の変化によってNPCは完全に正気を失っていた、それどころか錯乱状態でまともに話す事も出来なくなってしまったようだ、こうなってしまっては戦う以外に選択肢は無いだろう、だがそれにしても数が多すぎた……明らかにこちらが不利だという事は明らかである、そんな中あなたの頭の中に再び声が聞こえてきた……今度は先ほどよりももっと近く……頭の中に直接響くような声だ

『さあ戦おう!』

→ここで探索者がPCの行動を宣言した場合は戦闘開始です、その他の行動はKPの判断で処理を行ってください

10.エピローグ/エンディング 戦闘に勝利したあなたは、なんとか無事にその場を切り抜ける事が出来た、だが今回の騒動の原因である彼女も既に虫の息となっている事が分かった、もはや彼女に助かる術は残されていないだろう、だがそれを悲観することは無い、何故なら彼女は最期の力を振り絞るとこう呟いたからだ

「ねえ……私を見つけてくれてありがとうね……」

11-1エピローグにて登場したNPCとの対話シーン(会話内容は任意とする)

あなたが目を覚ますとそこには見慣れた天井があった、どうやら自分はいつの間にか寝てしまっていたようだ、そんな時ふとある事に気付く、自分の横で誰かが寝ていることに気が付いた、その人物はあなたの方へ身を寄せるようにして眠っていた、そしてそんな彼女の手に何かメモのような物が握られていた事にあなたは気付くだろう、そこにはこんな事が書かれていた……

『今までずっと黙っていてごめんなさい、だけどどうしても言えなかったの……本当にごめんさい……』

『私はもうすぐ消えてしまうと思います、けどこれは私が自分で選んだ道なの、もし私が消えてしまってもどうか悲しまないで下さい』

12-2クリア報酬(NPCのステータス変動はなし)

DEX+5 APP+1 EDU+1 13-1-1~7までの生還 1D6 5回以上の戦闘で勝利し生還した 1D3

14.シナリオ背景とネタバレ解説 今回このシナリオを書くにあたってまず初めに考えた事はNPCの正体に関する事でした、彼女はPCに自身の秘密を伝える事を恐れていました、その為もしも本当の事を話したらどうなるのか?といった考えに至った時にこのようなストーリーが出来上がりました、ちなみに彼女の病名についてはとある病気を元にしております、そしてその病名は脳死判定をする際に用いられる名前であり、これに関してPLにどう伝えるかはGMに委ねます、ただ場合によっては伝えずにそれとなく匂わせるだけでもいいかもしれません、とにかくあまり細かいところまで意識しすぎるとシナリオの雰囲気にそぐわない可能性があるため注意が必要です さてここから先は今回のシナリオで使用した設定についてまとめていこうと思います、といっても大した物ではありませんが参考までにどうぞ

・PC達について(プレイヤーには伝えてもいいですが、PLに伝える必要はありません)

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