第26話

1導入

2第一節:夢の世界での出来事

3第二節:夢の中

4第三節:悪夢

5第四節:出口

6第五節:真実への扉 7第六節:脱出

8第七節:エピローグ

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★導入] 9月30日(火)10時頃……探索者達はいつもの日常を過ごしていた。ある者は勉学に励み、またある者は部活に打ち込む毎日を送るごく普通の学生達……そんなあなた達の元に一本の電話が入る事となる。電話の内容は以下のようなものであった。

「……さん?……さんのお宅でしょうか?」

電話に出た母親に対して女性がこう尋ねてきたのだと言う。どうやらその人はあなたの母親の知り合いのようで、今日この近くで同窓会を開く事になったからよかったら参加しないか?といったお誘いの電話だったようだ。

【KP情報】

この時母親がこの話を断る事は基本的にはできない。なぜならこの時点ですでに「ある人物の意識不明の原因を探る為に精神世界に入り込んでいた」状態となっているからである。従って断ろうとするのであればその人物の名前を言わなければ不自然になってしまうからだ。ちなみにこの後その女性は探索者達の連絡先を知るために電話番号を聞いてきて、さらに住所なども尋ねてくるだろう。もし探索者達に何かしらの目的がありどうしても行く事が出来ない、あるいは用事があって参加することができないと言った場合には、探索者の母親に上手く誘導してもらい「○○さんは今日は家の掃除をするからいけない」という風にうまく断ってもらえると良い(この辺りは柔軟に対応してもらう事になると思うが、出来るだけ参加者が少ない方がいいだろう)。その後探索者達が誘いに乗ると答えた場合、母親は相手の女性の電話番号などを聞いてくることだろう。また、その際にはくれぐれも失礼のないように気をつけるよう言ってあげてください。

(例:「ご丁寧なお誘いありがとうございます!でも残念ながら私達はこれから用がありますので、せっかく誘っていただいたのですが今回は参加できそうにないですね……ごめんなさい!」等)

その後電話を切った後で、ふとテレビをつけるとそのニュースが流れた事に気づく事だろう。その内容は次のようなものだった。

『本日午前10時ごろ、東京都××区に住む高校三年生の女性Kさんが自宅で倒れている所を家族により発見され病院に搬送されましたが、未だ意識が戻っておらず現在も危険な状態にあるそうです。詳しい原因は未だ分かっていませんが命に別状はなく、ただ意識は回復していない模様です』

そして画面に映った被害者の写真を見た瞬間あなたはその写真を見た途端に言いようのない違和感を覚えるだろう。その違和感の正体に気付いた時には既に手遅れであった。そう、あなたが見ているものは紛れもなく自分自身の姿だったのだ。だがその事実をあなたが認識した瞬間、突然テレビの電源が落ち目の前が真っ暗になってしまった。いや正確にはそれは暗闇などではなかったのだ。そこにあったのはまるで墨汁のように真っ黒で先の見えない巨大な穴のようなものであり、それは今いる部屋の中心に現れたかと思うと瞬く間に大きくなっていきあなたに向かって迫って来ていたのだから……

【KP情報】

1探索者はここから自由行動をとれるものとする(但し部屋からは絶対に出ないようにして下さい。出たら即バッドエンドですのであしからず)。

2この時点より探索者には2D6を振ってもらうことになる(これは部屋の内装を決めるダイスだと思ってくれて構わない)。この数値が偶数の場合のみ以下のイベントが発生することになる為注意するようにして欲しい。なお、ダイス結果によっては何かアイテムが出現したり別の技能が振れるようになる可能性もあるがそこはGMとPL間で話し合って欲しい。3回中最低一回だけはファンブルが出てもいいとする。ただし、その場合はSAN値の減少値は倍になるものとする(例えば3が出た場合は-1の補正がかかるのではなく-3の判定となる為、その結果SAN値が減少する事になります。4の場合は更に+3されることになりますね)。

3上記と同じ条件で振った場合に限り一度だけファンブルが出る可能性を認める。

4探索者のHPを1減らす(つまり気絶させるという意味だ)。

☆ここで振るサイコロの回数はあくまでイメージ的なものなので、実際には一~六くらいの間でランダムに出してくれても構いませんし十回連続で振ってもいいでしょう。逆に0、00、1など極端な数が出てしまった場合でも振り直さなくて大丈夫です。またここでファンブルを出しても上記の様に処理しますが、それ以外の場合はその状況に応じた描写を行うかそのまま描写を続けてください。なおここでのファンブルについては後に出てくる「お守り」

を持っていない場合に限り適用してください(つまりお守りを所持している場合は普通に描写していただいてかまいません)。

5上記の様な形でサイコロを振ることで部屋の中にはいくつかの変化が訪れる事になる。まずその部屋は正方形の部屋であり中央には先ほど説明した通り真っ黒な穴が開いていることが分かるだろう(そしてそれを確認する為に<目星>や<聞き耳>ロールを行った場合に成功すればその黒い穴に吸い込まれてしまうのではないか?というような恐怖感を抱くことだろう。しかし同時にそこに飛び込む事に不思議と躊躇う気持ちがない事にも気付く事でしょう。これはこの部屋ではそのような行為は決してしてはいけないものだと本能的に理解しているためですが、それでも飛び込もうとした場合には先ほどの強制ロールを行い、失敗した場合ロストするということを伝えておいて下さい。尚このロールに成功したとしても幸運ロールを行い失敗していた場合には同じく同様にロストすると説明して下さい※要するに運が悪かっただけです)

6この部屋に存在している家具などは一見したところすべて同じデザインで統一されたものばかりに見えるが、よく見るとそれぞれに異なる部分が存在するのが分かる。具体的に言えば本棚やクローゼットなどといった「物」については何の問題もないのだが(ただしその中にあった服などが何故か白ではなく黒く染まってしまっているという点は留意しておくように!)テーブルなどの家具類においてはまるで鏡写しのようにまったく同じもののようであるのにも関わらず、それぞれが異なるものであるという事に気づいてしまうだろう。また、ベッドやその他の調度品に関しても同じように様々なものが用意されているのだが、それら全てが全く同一であるはずなのになぜかそれぞれが違っているような印象を受けてしまい、これらについても違和感を覚えてしまうだろう。7これらの事実に気づいた場合、改めて部屋全体を<目星>ロールを行う事が可能である。この時成功する事で、天井の隅の部分に何か小さな扉のようなものが確認できることに気づくことができる。これに関してもやはり先に述べた方法でロールする事ができる(ただし1に関してはクリティカルが出た場合は強制的に振らせても可としてあげてもいいかもしれない……その方が盛り上がると思うしw)8 【イベント集26】*これ以降は特に記載のない限り全て「KPが任意で描写する事が好ましいと思われるもの」となります。

*以降シナリオ本文です**

***

*********シナリオ******

★第1章:悪夢の断片★

第1節:悪夢の始まり] 9月30日(火)10時頃……あなた達が目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋の一室であった。部屋には一つの机がありその上には一冊の本が置かれていたがそれ以外に特に目立ったものはなく、どこか寂しい雰囲気を感じさせる場所であるように思える。

突然見覚えのない場所に連れてこられたことによりSANc0/1 そしてそんな部屋で目を覚ました時、あなた達は一つ不可解な点に気が付く事だろう。なぜなら先ほどまで自分達は確かに自宅のリビングに居た筈であり、決してこのような場所に来る理由がなかったからだ。にもかかわらず、何故自分がここに居るのか……その理由が全く分からなかったのである。

(この時点ですでに探索開始であるが、基本的に質問に対してはある程度答えてあげると良いだろう)

→机の上に置かれている本を見てみる事にしよう。

●机の上に置かれている本を見る(目星不要)

それはよくある普通の書物のような見た目をしているが、よく見てみると何やら文字が書かれていないことに気が付く。また、表紙を見てみても何も書かれていなかった(当然中身は白紙である)。

また、本の中身を開いてみようと試みるも鍵がかかっていて開くことが出来ない。

(この時、無理に開けようとした場合下記のペナルティが発生する。なおこれはあくまで警告の為必ずやる必要はない)

【KP情報】

もしも強引にでもこの本を読んでしまおうとした探索者が居た場合には以下の文章をそのまま伝えること(ここはあくまでも警告の為に行うべきなのであって無理強いするような事があってはならないのだ)。但しあまりにもしつこいようでしたら適当な理由をつけてさっさと退散させてください……

「この本に記載されている内容は人間の脳に直接影響を与えるものであり非常に危険である。その為この内容を読んだ者に対するペナルティが課せられることとなる。その内容は読んでからでないと伝えることはできないので詳しくは伏せておくが少なくとも本を読み終えるまではこの部屋からは出られないようになっている為その点だけは必ず守ってもらいたい」

→他の部屋を見ようとしてみるが玄関や窓などは一切存在せずどうやって外に出るのかも分からない状態だ。

(これについてはこの空間内が現実の世界ではないという事をそれとなくほのめかす意味もある)

【KP情報】

実はこの部屋には元々出入り口が存在しないのだが、それを伝えたところで信じてもらえるかどうかは分からないしわざわざ教える必要は無いだろう……それにまだその時ではないしね

☆もしこのページでのSANチェックについて疑問を抱いた人がいた場合はアイデアを振ってもらっても構わない→もしかしたらここでのSANチェックは全て一時的発狂の引き金になるかもしれない……?

***

***第一節:真実への扉****

***

********シナリオ*****

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10月12日(金)11時頃……その日探索者はいつもの日常を送っていた筈だというのに気が付けば突然見知らぬ空間に連れて来られてしまっていた。そしてそこで目にしたのは異様な光景だった。というのも、そこには無数の死体が無造作に積み重ねられておりその数はおよそ数十にも及ぶものだったからだ。さらにそれらの死体には例外なく頭部がなかった為もはや人の形をした肉塊としか言いようがなく、中には原型を留めていないほど損傷しているものさえあった(しかもそれは明らかに意図的に破壊されたものであった事は想像に難くない)。そのような非現実的な状況に遭遇したあなたは思わず恐怖を覚えSANc1/1d4+1 そんな状況に陥った探索者達が困惑していると突然何者かによって声を掛けられる。そしてその声の方を振り向けばそこに立っていたのは明らかに普通の人間とは思えないほどに醜い顔をした男が立っていた。その男が言うには「お前達はもう既に現実世界へ帰ることは不可能となっている」と言うがその意味は全く分からず混乱したままその場を後にしたあなたであったが、それからしばらくしてからふとある違和感に気づく事になるだろう。

※ここから先、しばらく会話シーンが続く事になるためKPはそれを分かりやすくメモ書きするなどして状況把握を促すといいかもしれない……まぁ別にそこまで難しい事を言っている訳ではないのだがね

☆ここ以降は探索者の行動によって分岐していく事になります。

・部屋を出る前に男に「お前は誰だ?」等といった言葉を投げかける →それに対して男は答えることなく無言で指を鳴らすと同時に床が大きく振動を始めると共に部屋の外から轟音が聞こえてくるようになります。どうやらその部屋自体に何かしら仕掛けが施されていたようで、男が指を鳴らした直後にそれが発動したようですね やがて激しい揺れと轟音は徐々に大きくなり、そして遂にはその部屋の扉ごとあなた達を壁や天井に埋め込み身動きを取れなくなってしまったのです(この時HP-1)。しかしその直後地震はおさまり何事もなかったかのように静寂が訪れたのですが、それとは裏腹にあなた達の体は完全に自由を失っておりもはやどうする事もできなくなっていました。そんな中不意に目の前に現れた一人の老人が現れ、「儂の名はハスター。見ての通りただの流れ者のジジイよ……だがお前さん達にとってはそうではなかったようだなぁ」と言い、続けてこんな話を始めた。

「お前さん達は既に現実の世界では生きていけない体にされてしまっているのだよ。だからこそ今この場所で生きる術を身に付けてもらわねばならなくてな……その為には少々厳しい訓練が必要になってくると思うがそれも全ては生き延びるためだと思って諦めて欲しい」

→ハスターと名乗るその男はそう言うと再び指を鳴らそうとするがそれと同時に今度はどこからか声が聞こえてきた。その声の主は言う「待て、お前の目的は何だ?なぜこんな事をする!」というものだった。それに対し老人はこう答えた。

「それはお前達が一番よく分かっているのではないか?あの忌々しい化け物どもに復讐する為に我々は力を欲している……そのためにもどうしても協力してもらう必要があったのだよ」

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【KP情報】

この時ニャルラトホテプの問いかけに対して明確な答えを返した時点でエンドCルートが確定する。もしもはぐらかしたり回答を拒んだ場合にはバッドエンドとなるので注意して欲しい。ちなみにこの段階でニャルラトホテプの問いかけにきちんと答える事が出来なければそのままバッドエンド直行である**ここから先は更に探索を続けようとする探索者に対しての対応について記載します** 1部屋全体に目星ロールを行ってもらう事で壁のあちこちに黒い穴が空いている事に気付けるようになる 2本棚にある本を手に取り開いてみると、その本の中身が黒く染まっている事に気づくことができる。尚この時点ですでにSAN値が減少している場合は0/1で判定を行う 3壁に穴を開け外に出ようと試みた場合、外は既に宇宙であり無重力状態で落下してしまう 4本棚の中にある本を開いてみると、そこに書いてあった内容が全く別物になっておりその中に書いてある事が現実に起きているということに気づいてしまう(ただしSAN値は減少しないものとする)5

☆ここから先の情報は部屋に入った後に行う描写や処理に関するものであり、KPはシナリオ開始前にPLにしっかりと確認を取っておくこと。なお、各イベントが発生するごとに必ず以下の文章を追加する事

例:『現在あなた達が居る部屋は正方形の部屋であり中央には先ほど説明した通り真っ黒な穴が開いていることが分かるだろう』→『部屋の中ではいくつかの変化が訪れる事になる』6本棚の中においてある本を開き中身を確認した時、その中の一節を目にした際にその内容を理解することが出来る(これに関しては目星等のロールは必要無い)

7部屋の中にいる間は常にCON×5ロールが発生している状態になり失敗すると気絶し意識不明の状態に陥るが時間経過とともに目を覚ます事が出来るようになる 8全ての探索が終了した際、強制ロールを行い成功した場合には以下の描写を行うこと

『突然部屋に大きな声が響き渡ったかと思うと突如として目の前の壁が崩れ始めるとそこにはおぞましい姿をした怪物の姿があり、それを見たあなたは直感的にこのままでは危ないと感じることだろう……しかしその時にはもう既に遅く、あなた達は為す術もなく瓦礫の中に埋まってしまう事となったのだった。しかしそれでもあなた達はまだ死んではいない。それはひとえに探索者達を助けるべく行動を起こしたある人物が居たからである***

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***シナリオ***

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10月12日(金)12時頃……この日、あなた達はいつもの様に自宅でいつも通りの生活を送っている筈だった。ところがその日何の前触れもなく自宅へとやってきた見ず知らずの人物に半ば強引に連れ出されてしまったかと思えば気がつけば謎の施設のような場所に連れてこられてしまっていたのだ。しかもその場所には同じようにして拉致されてきたと思しき人々が多数存在しており、中には明らかに異常な状態の者も見受けられる。このような状況に置かれた貴方達はこれからいったいどうなってしまうのか……そんな不安を抱きながら仕方なくその場でじっとしているしかなかった******

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【KP情報】

ここまでの内容については、もしPL側から何が起きているかについての質問をしてきた場合のみ答えても良いだろう。但しその場合は必ずこのページの最後に記載されている内容の文章を伝えること!そうでないとペナルティの対象になりかねないから気をつけるように!あとついでに言っておくとこの時点で探索者のSAN値はすでに3減っている状態になっているぞ!!(だからなるべく余計な事はしないように気を付けてくれよな☆)

9月30日(火)10時頃……あなた達が目を覚ますとそこは見知らぬ部屋の一室であった。どうやらベッドの上に横になっていたようで体を起こしてみればそこがベッドだけでなく家具等も含めて真っ白な清潔感のある部屋であるという事に気づくでしょう。またその部屋の中には他の人々もいたのだが皆同様に目を覚ましたばかりで何が何だか分からないといった感じだった……

(これ以降、この部屋から出るまでは自由に行動する事ができるがその際は各探索者ごとに決められた行動を取ることになるので必ずそれを頭に入れておいて欲しい事を伝える※ここで言う「定められた行動」というのは、シナリオ上提示されている行動を忠実に実行しなければならないという事ではなくあくまで個人で選択できるものという意味になるのでその点を誤解しないようにお願いします。つまり極端な話、何も指示されていない中で勝手な行動をしても問題は無いし、むしろ推奨される行動もあるぐらいなのであまり神経質にならないようにしましょうね)

☆この部屋には様々なものが置いてあるのだがそれらはすべて普通のものであり一見して怪しいところは見受けられなかった。そしてそんな中ふと机の上を見れば何やら紙が置かれている事に気がついた……

その紙を手に取れば次のような文が書かれていました。

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●この紙に書かれている文章を最後まで読み、全てに目を通した後は以下の項目に従ってそれぞれの部屋の脱出を試みる事。

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