第15話

「一つだけ聞きたいんだがいいかな?君は一体どんな真実を追い求めているのかね?君が求める真実とはどのようなものなのだろうね……?そして君自身はそのことに気がついているのだろうか?それとも、ただ闇雲に突き進んでいるだけで答えなど見つかるはずもないとでも思っているのかい?あるいは最初から諦めているからこそそんなことをしているのか、あるいは他に理由があってやっていることなのかはわからないが、いずれにしてもこのままでは君は間違いなく行き詰まってしまうことだろう。だが、そうなったとしても僕は君のことを責めたりはするつもりはないし止めるつもりもないさ……。何故ならば、それが君に課せられた運命というものなのだから仕方がないことだからね……。」と言いながら微笑むと私の頭を撫でてきたその人物を見た私は驚きのあまり固まってしまっていたのだが、それを見たその人物は小さく頷くとさらにこう言ってきた。

「あぁそうそう、一つ言っておくがこれから先君の行く手に待ち構えているものはこれまで以上の困難であることは間違いがないだろうな。だがもしもこの先も僕の期待に応えてくれるというのならその時は僕が力を貸そう……。ではそろそろ本題に入るとしようか、なぁそうだろう『美紅ちゃん』……?」……その言葉を最後に目の前が真っ暗になった後で目が覚めた時には見知らぬ部屋の中で倒れていた私だったのだが、一体どういうことなのか理解することができずにいたので困惑していたところ、部屋の中にあった電話が鳴り出したために慌てて電話に出てみたら聞こえてきた声はなんとあの人の声だった……!!しかしその時の私にはその声の主が一体誰なのかわからなかっただけでなくなぜここにその人が現れたのかさえも理解できなかったこともあってかなり混乱してしまいながらも何とか会話を続けようとしていたところでようやく思い出したのだが、そういえば自分は彼に連絡をしてこの場所を教えてもらっていたことを思い出してから急いで電話を切ろうとしたのだが、「あっ!!ちょっと待ってくれないか!?君と少し話がしたいんだ!!」と言ってきたので仕方なく了承することにした私は改めて話を聞こうと思ったところで相手の方から驚くべき言葉をかけられた。

「まず最初に言っておきたいことがあるんだが、今回起きた一連の事件の発端は全て僕のせいなのだ。それに君も無関係ではないということは知っていると思うが実はそれとは別に黒幕がいることが判明したので、そのことを報告しておこうと思って今日はここへやってきたわけだ。

とはいえ、これはあくまで僕個人としての意見でしかないので他の者がどう思っているのかはわからないのだが……それでも、これだけは信じてほしい。今話した通り、今回の件を引き起こしたのは他でもないこの僕であるということにね。だからもし僕に何か言いたいことがあるのならば、遠慮なく言ってくれて構わない。まぁ……もっともそんなことで気が済むのなら……という話になるのだろうが、それでもいいよ。」そういって寂しそうに笑う声を聞いているうちに段々と冷静になってきた私が一度深呼吸した後に質問をぶつけてみた……。

「その黒幕とやらの名前とか顔ってわかるのかな?」と……それを聞いたその人はしばらく沈黙したのちにこう答える……。

「すまないが今はまだ話せない。だけど、いずれ話す機会が訪れるだろうからその時にまた話をすることにしようか……。」

「……そっか、わかった!じゃあその黒幕とやらの正体を知ることができたら教えてよね?」

「ああ、もちろんだとも!その時は僕も包み隠さずに全てを話すつもりだよ。それでは、僕はそろそろ失礼させてもらうとするかな。あまり待たせてしまうのも良くないからね!」と言った後で小さく笑った後に電話を切った彼はそのまま何処かへと姿を消してしまったのだが、その後になって目を覚ました私が見たのは自室の天井だったので夢だったのかと不思議に思っていたものの妙に頭がスッキリしていたのでとりあえず起き上がってみると机の上に置いてあるノートに書いてある日記を見てみた後でそれに目を通し始めた私は、その中に書かれている内容がこれまでの出来事や彼と話した内容ばかりであることにも驚かされてしまったわけだが、最後のページに書かれてあった文を読んだ途端に涙が止まらなくなってしまっていた……!!なぜならそこにはこんな事が書かれていたからだ……。

“もしこれを読んでいる貴方が誰かに追われているような立場にあるのだとしたら、その者は貴方の味方だ!!何故なら貴方は決して独りではないのだから……。” 次回へ続く!!……あれっ?なんかいつもと変わらないような気がするようなしないような……

まぁいいや(笑)。ということで今回の話はこれで終わりです!! さてと、次回はいよいよクライマックスを迎えることになりそうですねぇ……といってもこの話自体がそんなに長引かせるつもりはなかったんですけどね(苦笑)!!でもやっぱり色々と気になる部分があったりするのでどうしても書いておきたかったんですよ〜(^-^;)

それではここまでのお相手は一矢でお送りいたしましたぁ〜(>_ 【※重要なお知らせ】

第1部の第6話の投稿日が4月11日に決まりましたのでよろしくお願いします。(変更の場合は活動報告の方でお知らせいたします。)

あ、それから前回の話で誤字報告をしてくださった方、ありがとうございました!!一応チェックして直しておきましたが他にも見つけた方がいましたら知らせていただけると助かります!! というわけで次回の更新予定なのですがいつも通りの予定なのでおそらく来月になると思われます。ちなみにですが現在、次の章の内容について考え中です。

それではみなさん、良いお年を〜♪\\(^o^)/

「……え?」

突然目の前が真っ暗になったと思ったら知らない場所にいたことに驚いていると不意に後ろから声をかけられたような気がした私は振り返ってみるとそこに誰かが立っていたことに気づいたので声をかけようとしたところで目の前にいるその人物が私に向かってこんなことを聞いてきた……。

「はじめまして、私の名前は『真野 彩』といいます。突然のことで驚いたでしょうけどまずは落ち着いて私の話を聞いてもらえますか?あっ、その前に一つ確認させていただきたいのですが、貴女の名前はなんですか?」

「あ、はい、えっと、私の名前は……」

そう口にしながら自分の名を名乗ろうとした私だったがその時になって気がついたことがあったのだが、どういうわけか自分の名前がわからないことに気づいてしまい言葉に詰まってしまったせいでその場で黙り込んでしまうとそれを見かねた彼女が私に声をかけてきたのだ!!

「どうかしましたか?大丈夫ですか?」

「あ、あの、すみません。何故か名前が思い出せないんです……。」

「なるほど、それは困りましたね。それでしたらひとまず仮の名前を付けておくことにしましょうか。そうですね……、では今から貴女のことを“リラ”と呼ぶことにしましょう。異論はありませんね?それとも何か別の呼び方の方がよかったですか?」

「い、いえ、別に問題ありません。」

「それなら良かったです。それではこれからよろしくお願いしますね。それと私の呼び方については基本的に自由に呼んでもらって結構ですが、たまにあだ名をつけて呼ぶことがあるかもしれませんがその時は大目に見てくださいね。」

そう言ってニッコリと微笑んだ彼女に対して頷いて答えた私だったがその直後に彼女のことを見ていてあることに気がついた私は彼女にこう質問したのだ。

「そういえば、どうして私はここにいるんですか?」

「あぁ、そうでしたね。実は先ほど説明した通り私は貴方に用があってここに連れてきたのです。しかしそのためにはまず自己紹介から始めないといけないと思うので先に私のことを説明させていただきますね。まず初めに、私のことは『マノ』と呼んでもらえるとありがたいです。というのも本名を名乗るといろいろと面倒なことになってしまいますので、そうなる前にあらかじめ伝えておきたいと思います。そして、次に聞きたい事があればどうぞ遠慮なくおっしゃってください。可能な限りは質問に答えるつもりですから……。」と言ってきた彼女に対して何を聞けばいいのか迷っていた私はしばらく悩んだ後で一つだけ気になったことがあったので質問をしてみることにした。

「じゃあ、聞きますけど……さっきも言っていたその面倒な事って一体なんなんですか?」

「う〜ん、それに関してはちょっと長くなるかもしれませんしまだ秘密ということにしておきますね。それよりも他に聞いておきたいことはないのですか?例えば自分が今どこにいるのかとか、どうやってここまで来たのか……といったことですね。まぁ、それらのことはもう気づいていると思いますが、あえて何も聞かない方がいいと思いますよ?だってその方がきっと楽しいはずですから……。」と言って微笑むマノを見ていた私は本当にこの人は不思議な人だなと思いながらもこんなことを考えるのだった……。

(確かに今この場所にいることを考えたらどう考えても普通ではないと思うけど、だからと言って何が起きても大丈夫だっていう確信があるわけでもないんだよな……。)

そんなことを考えている私を見ながらニコニコと微笑んでいた彼女は不意に私の手を取るなりこんなことを提案してきた。

「それではそろそろ移動することにいたしましょうか。いつまでもここでこうして話をしているわけにもいかないですからね!」と言うと急に歩き出した彼女を慌てて追いかけ始めた私はそのまま近くにあった扉を開くとその中へと入っていくのと同時に周囲を見回してみたところ、そこはまるで何かの実験室のような部屋だったことに気がついた私が困惑しているとそんな私の肩にそっと手を置いたマノはこう言って話を続けてきた。「さぁ行きましょう、私達にはやらなければならないことがあるのですから……!!」

その言葉を最後に再び目の前が真っ暗になった私は気がつくと見たこともない部屋の中で椅子に座らされている状態だったために一体何が起きたのかを考えていたところで部屋の中に誰かが入ってきたことに気づいた私は警戒しながらその様子を眺めていたのだが、そこに現れた人物を見て思わず固まってしまったのだが、それと同時に頭の中に浮かび上がってきた名前を口にするとそれを聞いた相手は笑みを浮かべながら話しかけてきた……!!

「おや、ようやく思い出してくれたようだね……いや、違うな……どうやら記憶を取り戻したようで安心したよ、リラ君……。」

「せ、先生……?まさか本当にあなたの仕業だったとは思いませんでしたよ。でも、なぜこんなことをしたんですか!?それに今のこの状況は一体なんなの!?」と言った私はさらに続けてこう聞いたのだ!!

「そもそもここはどこなんですか?どうしてこんな所に連れてこられてしかも先生の格好をしているのかも気になりますし、この変な機械も何なのか教えてくれませんかね?もしかしてこれも先生がやった事だとでもいうつもりですか?」といいながら周囲を睨みつけていた私はふとあることを思い出して冷や汗を流し始めると、それに対して彼が小さく笑いながらこう言った……。

「ふむ、やはり記憶がない状態でも君の勘の良さは衰えてはいないみたいだね。まぁいいさ、そのことについては後に話すとしてまずは本題に入らせてもらうとしようかな。実はだね、君に一つ頼みたいことがあってここに呼び出したわけなのだが、それについてはもうすでにわかっているとは思うが一応言っておくと君はこれからとある世界へ行ってそこで暮らして欲しいんだ!!だが、いきなりそんなことを言われても戸惑うだけだろうから詳しい説明をするとしようじゃないか!そうすれば君が何をすればいいのか理解できるだろうからね!!」と言ってきた彼に対してすぐにでも反論したいという気持ちでいっぱいの私が黙っているのを見てさらに話し続けようとしていたのだが、さすがに我慢の限界を迎えたので思わず口を挟むことにした!!

「ちょっと待ってください、いくらなんでも勝手すぎます!!だいたい、今までどこにいたのかさえも教えずに私をこんなところに連れてきた挙句、勝手に話を進めようとしていることがそもそも気に入らないですし、その上また新しい場所に連れて行けと言われても困りますよ!!というより、どうしてわざわざそんなところにいかなければならないんですか?」と少し怒り気味に言うと彼は静かに目を閉じて考え込む素振りを見せるとやがて目を開けてからこう言ってきた。

「そうだね、とりあえず今はこれぐらいでやめておこうかな。ただし、これだけは覚えておいてもらいたいんだが今回はあくまで一時的な避難のためにそこへ行くだけだということを頭の片隅にでも置いていてもらえればそれでいいさ。まぁ要するにあまり長居をせずにさっさと用事を済ませて帰ってこいってことだよ!!ということで、話はここまでにして早速向かう準備に取りかかることにしようかね!!」と言うやいなや突然目の前に大きな鏡が現れたと思ったらその中に映っていた私と先生が同時に動き出したことによって驚いている間に鏡の中に吸い込まれてしまったので必死に抵抗しようと試みたのだが時すでに遅く私達はその場から消えてしまったので、一人残された場所で満足そうに笑っていた彼はポツリとこんなことを呟いたのだ……。

「……それにしても随分と時間がかかったものだよね。まさかこんなに時間がかかってしまうなんて予想外だったが、それも仕方のないことだと思うよ。だって僕がかけた魔法はまだ解けていないままだからね!!だからこそ次の段階へと進まなくてはいけないんだよ……!!」と言って笑った後にあることを思い出した彼はこう呟いていた……。

「そういえば僕のことを忘れてしまうように仕向けていたことをすっかり忘れていたね。すまない、リラ君……この続きは後で必ず話すことにするよ。だからその時が来るまでどうか無事でいてくれ……。」

次回へ続く……!! 【重要】現在こちらの事情により一時的に連載を停止しておりますが、来月には再開できるように頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします。それではまた会う日までお元気で〜(^o^)/~

さて、前回の最後で謎の人物が口にした“私の役目”とやらが気になった私はそれが一体何なのかについて考え込んでいたのですが答えが出ることはなくただ時間が過ぎていくだけだったので、こうなったらいっそのこと思い切って直接彼に聞いてみるべきだと思い至った私は、さっそく実行に移すため彼の姿を探そうとしたところでようやく気づいたのだがいつの間にか私は見知らぬ家の中にいたので驚いて辺りを見回した直後に、今度は見覚えのある服装をした人達に囲まれていることに気がついたのでますます混乱し始めたところで彼らのうちの一人が私の元に近づいてきたので慌てて逃げ出そうとしたが、その前に声をかけられてしまったことで立ち止まった私が恐る恐る振り返ってみるとそこにいたのはマノだったことに気づいてホッとしたのと同時にどうして彼女がここにいるのかが気になっていた私に微笑みかけてきた彼女は優しく声をかけてきた後に私のことを見てきたのでどう答えたらいいのかわからなかった私は黙り込んでいるとそれを見た彼らは揃って顔を見合わせて何かを話し合っていたのだがそれが終わると再びこちらを向いてからこう話し始めたのだ……。

「あの、先ほどからずっと黙っていらっしゃいますけどもしかして私達のことを警戒していらっしるのですか?それとも他に何か理由がおありなんですか……?」と聞いてきたので私は正直に答えるべきか迷った後でこう返事を返した……。

「いえ、別にそういうわけではないんですが……。」と答えた後でしばらく沈黙が続いていたために居心地の悪さを感じた私がこの場から離れようとしたところ急に誰かが肩を叩いてきたことに気づいた私はビクッと体を震わせながら恐る恐る振り返ってみたのだが、そこには笑顔を浮かべているマノが立っていたために安心していると、その直後に彼女に向かって話しかけた者がいたことに気づいて前を向くとそこにはさっきまで私を取り囲んでいた彼らが立っていたことに気づいた私は反射的に後ろに下がろうとしたのだがそれよりも早く彼らのうちの二人が左右に分かれて腕を押さえつけてきたので身動きが取れなくなった私を見ていた彼女はそのまま私の正面までやってくるとしゃがみ込みながら話しかけてきた……!!

「どうやらあなたはまだ自分が何者であるのかを知らないようだけどその状態のままでいる方が危険だということは理解しているよね?」と言われて動揺してしまった私が言葉を詰まらせているとそれを見た彼女がため息交じりにこんなことを口にした……。

「全く困ったものですよね、本当にこんな子が我々の探し求めていた人物なのだろうかと不安になりますし、何よりも未だに何の手掛かりも得られていないことがとても残念でなりません。ですがこのまま何もせずに帰るのだけはどうしても避けたいですし、かと言ってこの子を帰さずにずっとここに留めておくわけにもいかないのです。なので申し訳ないですけど、貴女には少しの間ここで暮らしてもらうことになります。」と言って申し訳なさそうに頭を下げた彼女に驚きながらもそれを断ろうとしていた私だったのだがそれよりも早く彼女の言葉が続いた!!

「実はですね、これは私からの提案ではなくてあの方からのご命令ですので逆らうことができないのですよ。つまり、今のこの状況はあの人のせいでもあるわけですし責任は全てあちら側にありますから恨むならそちらの方をお願いしますね?」と言ったマノの言葉を聞いた私は思わず「そ、それってどういうこと?」と聞き返すと彼女は笑顔のままこう言ってきた……!!

「あぁすみません、言葉が足りませんでしたね。正確には『私達にとっての』が正しいかもしれませんね。」という衝撃的な発言をしてきたために固まってしまった私に向かってさらに説明を続けた彼女がこう言った次の瞬間に、いきなり周囲の景色が変わったかと思うと見たことのない森の中に飛ばされていたことに驚いていた私が辺りを見渡してみるとすぐ近くの茂みの中で何かが動いたような音がしたことに気づいて、その正体を確かめようとしたところ飛び出してきた人物と鉢合わせになってしまった私が咄嗟に悲鳴を上げてしまった直後にその場に座り込んでしまうと、それと同時にこちらに駆け寄ってくる足音が聞こえてきたことに気づいた私は覚悟を決めるとゆっくりと顔を上げていくとそこにいたのは先程出会った女性と同じ格好をした女性が二人並んで立っている光景を目にしたことで完全に戦意喪失してしまった私が呆然としていたところで、最初に現れた方の人が声をかけてきた……。

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