第6話 ムーン・スペースとの別れ

 今週末になったので、早めにぼくは寝床に就いた。今夜はかぐやとも窓際で話さなかった。かぐやの両親もぼくの両親もムーン・スペースで月に行ったきりだった。

 とても静かな夜だったんだ。

 かぐやも明日のケーキ屋さんに備えたんだろうとぼくは思う。


 一体、御宮下商店街の一角にはどんなケーキが並んでいるんだろう。


 だけど、日曜日の朝に目が覚めたら、街のようすが一変していた。

 どんよりとした曇り空の日だった。

 

 そこは、崩壊した御宮下市。

 きっと、ムーン・スペースが倒壊したんだ……。


 早めに商店街へと出たかぐやともはぐれてしまった……。

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