第1章 第1話 誤解と忠誠
「いや、確かに人があまりいないとこの方が良かったけど…ここどこなの?」
「私達、いや、マスターのギルドでございます。ここには入団希望の者しか来ませんし、受付の者達が仕事をするので話はギルド以外のものに話は聞かれないかと」
「でも依頼は良かったのか?」
「私達にとってはこちらの方が重要なことなので、あとあまり強くない魔物なので部下に任せました。」
「あ、あぁそうか。で、俺になんの用件があって会いに来たんだ?」
「はい、先ほどの世界の頂点につく準備が整った件と、マスターからの250万ゴールドを2億5000万ゴールドにして返すという約束を果たすために参りました。すぐ持ってきますので少々お待ちください」
「え?ちょっとまたあれはじょu」
でも今冗談っていうと彼女達の努力はなんだったんだってなるよな…だったら受け取らないってのが1番いいのか。自分達で使ってくれって言うか…申し訳ないな…
スリスリ
「ご主人様〜♪久しぶりのご主人様〜♪」
「フレアか…もう成人したんだからあんま男の人にそうやってしちゃダメだぞ?」
「ご主人様以外にこんなことしないよぉ。」
「おいフレア!主が迷惑がっているぞ!離れろ!」
「どーせシエラも羨ましいんでしょ!5年前は私よりご主人様にベッタベタだったのに。」
「ち、ちがう!あれは…あれは…」
「ご主人様〜これ終わったら私の部屋で遊ぼーよー♪久しぶりに一緒に寝たいしー、、望むのだったら成人したし、、、いいよ?」
ゴクリっって違う!ダメだダメだ俺がそんなあの奴隷商のようなことをしてはいけない!
「いい加減にしろフレア!ご主人様を困らせてどうする!?」
「うるさいなシエラは自分だって毎日自分の部屋で甘い声出してるくせに」
「ぐっ!?なぜそれを…うぅ」
このギルドの二階はみんなの家として使っていた。俺も1ヶ月くらいこの上に住んでいてみんなよく寝れない時に俺の部屋に勝手に入ってきた。
なんか突然色々思い出してきたな。
毎日あの日はバタバタ忙しかったからなぁ
しかもこの2人は5年前のままでずっと睨み合ってるようだ。
「お待たせしました、こちらが2億5000万ゴールドでございます」
いや、ガチじゃん…こんなお金悪いことしないと手に入らないぞ…でももらうわけにはいかないな。これは彼女達が汗水垂らして稼いだお金だ
「これは君たちのものだからもらえないな、俺は俺で十分稼げてるから平気だよ」
「し、失礼しました。ご主人様の方がもっとお金を有しているはずなのにこんなはした金を…」
そうゆうことじゃないんだよ…俺こんな金見たことないよ…
「顔をあげて、ルーナ達が5年の間頑張って稼いだんだから俺のものじゃないんだよ。恩とかでもそこまで大きくする必要はないし、あれは冗談」
「5年前と変わらずお優しいお方…やはりあなたは世界の王に相応しいお方。今はこの国の頂点ですが、いずれ世界の頂点の座も用意させていただきます」
「あはは、ありがとう。」
ここで断れないのが俺の弱さだ。
こんな美人に輝いてる目をされたら断れる男なんているはずがない…
ルーナはエルフ種で白髪、緑の目、昔は華奢で痩せていた体は程よく肉付き、出るとこは出て引っ込むところは引っ込んでいる。
俺より身長が低いため上目遣いをしてるように見えていつもお願いされたらYESと答えてしまう。
「ちなみにご主人様は何日ほどここに滞在するおつもりですか?」
え?今日だけじゃないの?
「主もお忙しい、明日もきっと用事が入っているはずだ。あまり甘えてはいけないぞルーナ。」
シエラはそこらの男よりも身長が高く、そこそこ高い俺と同じくらい。
「私達がご主人様を邪魔する奴ら抹殺するからずっとここにいてよ〜」
フレアは見ればわかるが犬の獣人で茶髪で赤い目をしている身長が低く、成人してもあまり変わっていないようだ。でも胸はシエラの次に大きく筋肉もある。
「まぁ久しぶりにみんなと会えたんだ。この1週間はいようかな。」
この選択は後の俺の人生を狂わすことになることは俺は知る由もない。
−−−−−−−−−−翌日
「…あぁそうか俺ギルドに泊まってたんだな。」
「…おはよ…」
ん?え?なんで?
「…覚え…てる?」
「フィアン…か?」
「良かった…嬉しい…久しぶり…エイト様…」
「久しぶり…なんだけどなんでフィアンは裸なんだい?」
スタティオス=フィアン、
「エイト様の…子種を貰いにきた…フレアが発情する前に…」
なんでみんな俺が知らない間に変なことを覚えてしまったんだ…
「あと…エイト様の…体あったかいから…襲おうとしたら寝ちゃってた…さすがエイト様…」
いや、それ俺の能力じゃないよ?あとサラッと襲おうとした発言やばいぞ
「早く服着て下に行くぞ、下でルーナが料理作って待っててくれてるだろうから」
ルーナ以外に料理を任せたらダークマターができるからルーナに俺は少しずつ料理を教えて1ヶ月過ぎたら俺を追い越した。
「今は新しい…団員達が料理を…作ってる…」
「おぉ!今ギルドの団員は何人くらいなんだ?」
「エイト様と…
四威神は俺が少しふざけてつけたところ何故か気に入られたのでそのまま採用された。
あの頃は5人で活動してたのにそこまで集まったのか…
ガチャッ!
「ご主人様〜♪♪朝の添い寝の時間がやってきました………よ?」
はい、修羅場。
「何その雌猫、私が追い払うからちょっと目瞑っててご主人様」
「盛り犬…エイト様の害悪…早く出て行って…」
えぇ…今度からしっかり鍵して寝よっと。
「2人とも魔力のぶつけ合いやめよ?近くの団員を何事かとやってきちゃうから。」
「「はい」」
そこは素直なんだな。
「フィアンは早く服を着て、フレアも添い寝はしないで、早く朝ごはん食べに行こ」
「わかり…ました」
「はーい♪」
朝からなんか疲れた……
−−−−−−−−−−−−−−
「ねぇ、あれがギルドマスターじゃない?なんか平凡な感じするけどきっとルーナ様より強いんでしょうね」
「当たり前よ!隣国のロアマス帝国で※
※白龍 幻獣と呼ばれる存在でSランク冒険者が3人がかりで戦わないと倒せない程の強さを持つ。全身白い見た目から神の使いとも呼ばれてる
ちなみに、そんなことはしていない。
白龍なんて会った瞬間俺が塵にされるわ。しかも白龍はそんなとこに出てこない。多分誰かがどんどん話をでかくしていったのだろう。
「私のお師匠様こと、主はすごいんだぞ!!隣国で白龍と3日間戦い勝利したんだ!」
うん、こいつだな。シエル、、だいぶやりすぎな作り話だな…
「シエル〜?その話どっから聞いたんだ?」
「あ、主…いやぁ、これはですね…あ!そういえばルーナが主がいたら伝えてと言ってました!」
「そらすな、伝言聞いてから後でまた教えてもらうからな」
「は、はいぃ…ルーナは「朝食が食べ終わりましたら王座の間に集まって」と言っておりました。」
「どこ?それ」
「2階の奥の部屋です。5年前に主が使用していた。今日はきっと空いている部屋にお泊りしましたよね?」
「確かに、でも王座の間ってどうゆう…」
「では、私は先に来いと言われているのでお先に。待っております。」
なんなんだ?まぁ俺ももう少しで食べ終わるし行ってみるか。
にしてもなんでさっきまで賑やかだった食堂に誰もいなくなってるんだ?依頼解決にでもいったのか?
−−−−−−−−
王座の間
なんか知らぬ間にでっかい扉になってる…
確かに1番端は俺の部屋だったな。
ギィーーーー!!
「え?」
そこには団員の皆んなが礼をしたまま顔を上げず、奥には四威神が立っていた。
「マスター、こちらはどうぞ」
ルーナが指した場所は貴重な布素材から作られている部屋の名前のままの一国の王が座っていそうな椅子だった。
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