6日目 「ペスト」⑥ 第Ⅳ部途中まで

 

 それでは読んでいこう。


<9月と10月の2カ月間の話から始まる。

 あれだけペストを気にしていた人たち……リューやその友人も含めて、仕事に熱心になる代わり、ペストの情報には気にかけなくなってしまった。

 タルーはコタールと仲良くなり、彼に注目し始める。コタールは今まで犯罪で警察に捕まる可能性があった。けれど、今はペストによってみんな平等に自由と生命が破壊されそうな恐怖を感じている……とタルーは分析する。


 ランベールは9月のはじめ、リューを手伝ってよく働いた。そのうちもらった1日しかない休みで、また例の脱出仲間に会い、打ち合わせをする。

 今度は料理屋で外出するのではなく、仲間のうちの一人の家に泊まり込みするのだ。次の門の警備の交代日まで2週間あるという。1週間経つと、リューが脱出を手伝う密輸組織は付き合うなとオトン判事が忠告してきたと告げてくる。

 色々あって脱出当日、ランベールはリューに会いに行き、自分は町に残ることを決めると告げる。


 10月の終わりころ、カステルの血清ができ、オトン判事の息子がペストにかかったことで、彼に試される。しかし、オトン判事の息子は亡くなってしまう。

 パヌルー神父はそれに立ち合い、これでは普通の患者より長く苦しんだだけではないか等々言い、リューと言い合いになる。

 パヌルー神父は新たな説教を行った。その後、神父にもペストのような症状が出て隔離され、リューに見送られながら亡くなる。>

(273~342ページ)


 いよいよ主要メンバーも亡くなってしまった。


 コタールの話はもうちょっと詳しく言うと、こういうことになる。ペストが恐ろしいのは、自分がうつすんじゃないかということで、互いに信用できず孤独と恐怖を味わうところにある。しかし、コタールは前から周りが警察に自分の所業をチクるんじゃないかとビビって怯えていた。今はみんなが味わっている。だから孤独じゃないと考える。

 タルーはこの考え方は間違っている、と断じている。が、きっと自分と似たような境遇にいて、同じような感情を味わっているんだろうなと想像することが同情なら、俺の気持ちなんてわかんねえよ、という孤独よりもコタールの心が安らいでいるのは間違いない。



 もうひとつはパヌルー神父の話だ。

 これはキリスト教の考え方も入ってくるのでさらにむずかしい。

 オトン判事の息子……あとで出てくるがフィリップくんは、かなり詳細に亡くなる様子が描かれる。そこへ、パヌルーさんも「ペストは天罰」なんて言うことはできないわけだよ。

 俺はパヌルー神父、というかキリスト教の考え方を云々することはできないが、パヌルーさんはフィリップくんの死を前にして、自分がペストにかかったとして、医師の診察を受けていいのか、それを受け入れないと信仰とは言えないんじゃないのか、という話をして、亡くなるっていうことなんだよね。このシーンは。

 でもパヌルー神父は保健隊に入ってんだよな。



 今日は歯医者に行く。

 ぬ~~ん。本を読むテンポが遅くなってきた。

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