第79話
その様な話を話した後、ブロンとバズは、まだうじゃうじゃ居るミスリル級とゴールド級の魔物を殲滅するために歩き出した。
一方、エルクとルリが互いに単独でオリハルコン級魔物を蹂躙し、ブロンとバズが互いに背中を預け合いながら自分達を包囲して襲って来るゴールデンゴーレムの群れを一掃している頃、辺境の街マスイの防衛に当たっていたトイニー、ノワール、フェリス、アリスは、エルク達が撃ち漏らした魔物がマスイの街に来るかどうか警戒していた。
「今のところ魔物の影すら見えないので、主様やルリ様、そして、家の旦那と息子は上手く魔物を倒せているようですね。まあ、主様とルリ様に関しては、全く心配していませんけれど、家の旦那は少し抜けている所がありますし、息子はまだ未熟ですからね。主様とルリ様に迷惑をかけていないと良いのですが」
「そうですわね。私も主様とルリ様に関しては、全く心配しておりませんわ。でも、トイニーさん、ブロンさんとバズ君もちゃんと強いですから大丈夫ですよ」
その様にトイニーとフェリスが辺りを警戒をしながら話し、ノワールとアリスは黙々と辺りを歩きながら警戒していると、マスイの街の門の内側から王国の駐屯兵が出て来てトイニー達に緊急の要件だと言って話しかけて来た。
「ト、トイニー殿、フェリス殿、た、大変なことが起こった様です。念のためにこの街の周囲にある他のダンジョンの様子も確認しようと思い各ダンジョンに放っていた者達が先程戻って来たのだが、このマスイの街の北側と西側にあるゴールド級とシルバー級のダンジョンもスタンピードを起こして、今現在、ダンジョンから魔物が大量に溢れ出して、溢れ出した魔物がこのマスイの街に向かって進行している様です」
「何ですって。ゴールド級とシルバー級ダンジョンの同時氾濫ですか。……何か不穏な空気を感じますね。わかりましたわ兵士さん。北のゴールド級ダンジョンの方には私とノワールが向かいます。西のシルバー級ダンジョンにはフェリスさんとアリスさん、向かってくれますか」
「はい。西のダンジョンには私とアリスが向かいます」
「よろしくお願いしますね。それと、兵士さん、溢れ出て来ている魔物の数は大雑把で良いのですけれど、わかっていますか」
「はい。両方とも既に溢れ出て来ている数は五千を超えており、魔物はまだ溢れ続けております」
「そうですか。まあ、ざっと一万体位は溢れて来ると思っておいた方が良いでしょうね。兵士さん、申し訳ないのですが、北と西のダンジョンにそうですね百人ずつ位兵士を派遣してくれますか。後方支援をお願いしたいのですが」
「はい。問題ありません。直ぐに準備致します」
「ええ、では現地でお会いしましょうね」
「はい。では、私はこれで失礼いたします」
緊急の報告を伝えに来た兵士はそう言うと、速足で街の中に戻って行った。
そして、トイニー、ノワール、フェリス、アリスの四人は、北と西に向かってそれぞれ走り出した。
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