第73話

 エルク達攻撃班は、スタンピードを迎え撃つためにマスイの街の城門前を離れていった。


「皆、一応だけど俺とルリから注意事項があるから、ちゃんと聞いて頭の片隅にでも止めておいてくれると助かる。先ず、今回ダンジョンから溢れだしてくる魔物はオリハルコン級は勿論、もしかしたらそん一つ上のヒヒイロガネ級の魔物まで溢れ出て来る可能性がある。そうなった場合、皆、同格か格上との戦いになるからな。十分に気を引き締めて事に当たるようにしてくれ」


「(了解)よ」


情報共有をし終えたエルク達は、そのままスタンピードでダンジョンから溢れた魔物達の所まで向かっていると、少しずつ前方に黒い影が見えてきた。


「あの、主様、もしかしてあの遠くに見える黒い影みたいなのが、今回の依頼対象のダンジョンから溢れた魔物達なんですか」


「ああ、そうだぞ。う~ん、それにしても、群れの後方の方に居るな。強いやつが。全く、一体何体居るんだ。この魔力反応、アダマンタイト級だけでも、ざっと二、三百体は居るな。それに、オリハルコン級とヒヒイロガネ級の魔物も居るな」


「ええ、そうね。もっと言うなら、オリハルコン級が百五十体で、ヒヒイロガネ級が五十体と言ったとこかしらね」


「ふむ、流石ですなルリ様、主殿の索敵でもそこまで詳細にはわからなかったですのに。では、我とバズで前方に居るアイアン級からミスリル級までの魔物と、アダマンタイト級の魔物を少々片付けるので、アダマンタイト級魔物の殆どとオリハルコン級、ヒヒイロガネ級の魔物の始末はお願いしますぞ。主殿にルリ様」


「はあ~、わかった。あ、それと、今回の依頼では、人間形態で対処しきれない時に限り魔物形態にて対処する事を許可する。それじゃあ、ブロン、バズ、お前達はこのままあの群れに突っ込んで行け、俺とルリは、空を飛んでミスリル級魔物とアダマンタイト級魔物の丁度境界線の位置まで行き、その後、魔物の殲滅に当たる。ブロン、バズ、暴れてこい。以上だ。行くぞ」


「「はっ」」


ブロンとバズは、エルクの命令を聞いた後直ぐにエルクとルリの下を離れ高速で魔物の群れへと駆け出していった。


エルクは、ブロンとバズが走り去っていくのを見届けると、脇にルリを抱えて、仙術、風の型、飛翔を使って空へと飛び上がり、ミスリル級魔物とアダマンタイト級魔物の丁度境界線の位置まで飛んでいった。






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