第6話 春雷
雷の音が一つ落ちて
君の横顔が流れる
頬を撫でる絹の囁き
ゆらゆら漂う桜のロンド
緑がせわしなく動いて
雨音一つ立てずに
地面を濡らす君の横顔
万華鏡、天地が鳴動する
掻き消える雑踏の音の後には
誰が残るのだろうか?
ゆらゆら漂う桜のロンド
さざめく白鷺の群れ、俯く顔
川面に浮かぶ葉の船に
弾け飛んだ君の音色が心奪う
稲光の影絵の合間に
緑の君の羽音が消えゆく
残るは地に落ちた恋
泣き濡れた黒い大地
私一人
行く先を失くしたつま先
言葉の渦 流星未来 @ryusei_mirai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。言葉の渦の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます