第4話 綿毛

ああこの地上に降りたことを 私は後悔しています

ただ漂う空の上で 色々見てきました


真っ白な私 薄汚れてしまっていますか?

その分だけ成長したと言えますか ほんとに?


また最初からやり直したいと 地の上で考えています

雨粒が濡らして 私泥だらけ


新芽が延びて 花咲く気分じゃないけど

周りのみんなは もう 花咲いて 

枯れ時じゃありませんか


一生って嫌いだ 明日なんて来ないよ

私こんな時間を 何に使えばいいのか


また束になって飛んでいく綿毛のように

みんなで集まれたらいいのに

たった一人でここに置いていかないでよ


その場で咲くしかない花 踏みつけないでね

私ここしか居場所が無いから


切り取られた世界の中で また今日を眺めています

行き交う音と共にいます


君の手の中にいるかもしれません

花咲く君の笑顔に 私はその花じゃない

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