第11週 3つの候補地
「旅行先の提案か……。どうしたものか……。」
ぼくは悩んでいた。旅行に関する情報誌やスマホなどで人気の旅行先などを調べてみたが、数が多すぎるし、どこもいいように見えてしまう。
「複数の選択肢を提示した方が良さそうだな。」
そう思い、悩み考えながらもなんとか3つに絞った。
そして、自分から美咲さんにLINEを送った。
「旅行先の提案、なんとか複数候補見つかったよ。今回は涼介くんにも話し合いに参加してもらおう。」
すると、程なくしてLINEが届き、
「了解!私が涼介も呼んでおくね!じゃあ、日程決まったら連絡するね!」
よく考えると、涼介くんとはしばらく話していない気がする。最近は美咲さんと話し合いやら作戦やらなんやらを手伝っていたからだ。自分から涼介くんを遊びに誘うこともないけど、今は涼介くんからの遊びの誘いも来ていない。
「何か勘付かれていないかな……。」
少し不安になりながらも、美咲さんからの連絡のラインを待った。
ラインが来たのは1日後だった。
「今週の日曜日、涼介空いてるって!
いっちーも大丈夫なら今週の日曜にしようと思ってるんだけど!」
「日曜日空いてるので、大丈夫。」
「オッケー!」
こうして日曜日に久々に涼介くんと美咲さんの両方に会うことになった。
日曜日。今日は普段自分1人では絶対来ないであろうカフェにて待ち合わせた。約束の12時にほぼ3人が同時に集まった。
カフェに入り、注文を済ませて早速本題に入った。
「涼介くん、今日はちょっと話があるんだけど……」
「うん?どうしたんだよ?いっちー?」
「実は、美咲さんと涼介くんとぼくの3人で夏休みに旅行に行く計画をしているんだけど、どうかな?」
「おお!いいじゃん!どこに行く予定なの?」
「それを今から候補上げるから、選んでほしいんだ。」
「オッケー!わかったよ!」
「私も楽しみなんだよね!」
そして、ぼくが1番目の候補をスマホで提示した。
ぼっち大学生の日常がラノベ化するとこうなる。 雨男 @sinta1419
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