次の話からまさひとの話に戻るぞ!

 目を覚ました。あの家だ。隣に氷見野家が住んでいる。神佑大学付属中学校の冬服を着ているから、今は冬服の時期なんだろう。

 フローリングの床に寝そべっていた俺は起き上がった。ちゃんと動ける。腕も足も、思ったように動かせた。

 洗面台に向かい、鏡に映る俺に「おはよう」と話しかける。ブラウンの長髪に、深緑色の瞳は設定した通り。長ったらしいからあとで結べばいいや。


「今日もかわいいよ、美咲」


 違うか。美咲の姿ではあるけれども、美咲そのものではない。俺は俺に名前を付けよう。


 希望だ。

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