第115話 ルーリエッタ戦線③

「行けっ! シュナ!」


「はいっ! 【キャットスピン】!」


 シュナの真空派のお陰で次々と楽にアンデットを倒して行けている。


 倒し切れなかった奴はラカラと俺で対処する。


 アンデットを倒す度になかなかの経験値が得られている事に気がつく。


『EXP200×20を取得』


 一回【キャットスピン】を放つ度にそれだけの経験値が入ってくると楽しくなってくるな。


 こんな時に言うから不謹慎なんだけどさ。


 お陰で俺のレベルもUPした。


『【弱体化範囲増強・大】を取得しました。これにより一気に30人までを対象にデバフを行う事ができます』


(これは便利な能力を得た)


 俺は目の前に見える奴らに片っ端からデバフをかけていく。


 30匹同時にデバフをかける事によって進軍速度を大分遅らせる事に成功した。


 意外となんとかなりそうな気がしてくると、遠くからデカブツが走ってくるのが見えた。


「げっ!? なんだあいつ!」


 通常のアンデットではない上位っぽい大きな騎士のようなアンデットが現れたのだ!


「あれはデスナイトです! アンデットの上位種で平均レベルは40だと聞いています!」


 シュナの説明で勝てない相手ではない事が分かった。


(レベル40程度なら俺たちでもなんとかなりそうだな)


 この前の【幻影龍】もだいたいそのくらいだったし、ちょっと時間をかければどうにかなりそうだ。


「【幻影剣】!」


 俺はデスナイトに向かって【幻影剣】を放つ!


 すると奴の影から剣が伸びてきてやつの動きを封じた。


「グルァ!?」


 驚く奴に派生技を決めてやろう。


『【幻影剣】→【幻影乱舞】』


「【幻影剣】→【幻影乱舞】!」


 幻影剣がいくつも出てきて奴の全身を縛り上げる!


「今だ! シュナ! 突っ込め!」


「はいっ! 【キャットクロー】!!」


 一点突破の猫の爪が奴を切り裂く瞬間に防御力を弱体化してやった。


 防御力が弱体化した所にシュナの強力な一撃が決まった!


「グァァァ!!」


 その一撃でデスナイトは消滅し、俺たちの経験値となる。


「よしっ! 損害なく倒せた!」


 しかしデスナイトを倒したからと言って終わりではない。


 眼前に広がるアンデットの群れを眺めながら、再び陣形を整えるのでした。

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