第99話 【人間隷属】

 俺は初めて自分の意思でこのスキルを使う。


「【人間隷属】」


「...あっ!?」


 彼女の周りを一瞬だけ魔法陣が取り囲み【隷属】の魔法をかけていく。


 彼女の体を一周すると俺のメニュー画面に【隷属】者が増えた。


 ラカラ【盗賊少女】レベル5


 HP ・50


 MP・30


 力・20+5


 守り・16+5


 素早さ・100+15


 知力・20


 器用さ・179+30


 攻撃魔力・0


 回復魔力・0


 妨害魔力・0


 耐性『無し』


 EXスキル『【盗みの達人】【ピッキング】【忍足】【投擲武器得意】【逃げ足早い】【回避率UP】【幸運】【激運】【クリティカル率UP】【ギャンブルボディ】【傲慢】【悪知恵】【メスガキ】』


 マイナススキル『【お尻弱点】【不運】【弱体術師の隷属スキル】』


 魔法『無し』


 装備品


 武器【短剣】


 力+5


『どこにでも売っている普通の短剣】


 防具【ラカラの盗賊服】


 守り+5


 素早さ+15


 器用さ+30


『ラカラが身につけている盗賊服。内面に色々な盗賊の必需品を取り揃えているため汎用性は高い』


 俺は彼女のステータス見て思った。


(ユニークだけどよぇぇぇ!!! そして【メスガキ】ってEXスキルなのかよ!!!)


 シュナのステータスを見て俺の感覚がバグっているのかも知れないが、やっぱり弱いと思ってしまうな。


 (これが一般人のステータスか)


 いや、なんだかんだ言っても俺は【弱体術師】と言う異世界から召喚された勇者と呼ばれる者の一種だからな。


 優樹の攻撃力はないとは言え回復能力のステータスは目を見張る物がある。


 シュナは....、よく分からんけど超強いと言っておこう。


 そして一応これをかけておこう。


「ラカラ」


「なんだよ兄ちゃん」


「俺から5メートル離れてみろ」


「なんでだ?」


「いいから」


「わかったよ...、ほらっこれで良い...」


 ラカラがそこまで言いかけた時でした。


『所有隷属者が違反行為を行ったので罰を与えます』


 彼女の尻に電流が流れてお仕置きが発動しました!


「痛い痛い痛い!!!! なんだよこれ!!!」


「ああすまない。隷属者が違反行為をした場合どうなるのかを一度見ておきたくてな」


 すぐさまルールを解除する俺。


 さっき出した指令は俺から5メートル以上離れるなと言う指令だ。


 これに違反したためにお仕置きが発動したのである。


 お仕置きの内容もかなり細かく決められるようで、中には命に関わる物もあるほどだ。


「隷属者って! 私は兄ちゃんの所有物になった覚えはないぞ!」


「もうなってる」


「えっ嘘? マジで?」


「マジだ」


 ラカラには悪いが30万ラピスを倍額で返して貰うまでの間に俺に隷属者実験の被験隊になって貰う事にしよう。

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