第64話 優男の書斎
〜優男の屋敷〜
俺はいつも通りこの屋敷に戻ってくる。
「これはこれは和希様。私に何か用ですか?」
「ああ、以前話していた書庫を見せて欲しいんだが...」
優男の趣味が珍しい本を集めることらしく、この屋敷には相当な量の本があるらしい。
せっかくだから少し見てみようと思った訳だ。
「かしこまりました。和希様ならきっと私の趣味を分かってくださると思います」
(一応本が好きと言っただけなんだがな...。しかも俺が読んでいたのはラノベと漫画くらいだぞ?)
でも本に違いないでしょうから嘘は言っていません。
「ではこちらへ...」
俺が優男に連れられて向かった先は別館だった!
「おい! まさかあっちの館全部が書斎とか言うんじゃ無いだろうな!?」
「その通りですが...いかがなさいましたか?」
(ちょっと待て! こっちの世界の本ってかなり高額だったよな!? 一体どんだけの財産持ってるんだ? こいつ...)
ニコニコとすました笑顔を見せてはいるが、どう考えてもお金持ちでしょう。
元よりこんな大きな屋敷に住んでいるので金持ちである事は分かっていましたが、本の為に別館を作って書斎にするなんて馬鹿なのかと思います。
(頭良さそうに見えるけど馬鹿だろこいつ)
心ではそう言うが本を読ませてくれるのなら文句はない。
「ではごゆっくりとおくつろぎください」
そう言われて開かれた別館内の本の量に思わず空いた口が塞がらないのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます