第34話



話には聞いていたけれど見るのは初めて



8月18日18時から60分間かぁ 



デートチケット NO 10・・・ 10人目の彼女・・でも、確かブルーとかゴールドとか言ってた気がしたけれど・・・



金色!?



お友達以上の関係!?




「 ちょっと黒木ちゃん? 何、覗き見してるの? 」



「 あ・・ヒッ・・ご、ごめんなさい、たまたま目に入ってしまって・・ 」



「 いいでしょ!椎名くんと密着度倍増ゴールドチケットよ、彼の手と恋人つなぎだってできちゃうんだから! あなたも理央と約束しているって事は、何かチケット持っているんでしょ? 見せてよ 」



「 わたしは、告白とかしてませんので 」



「 いいから早く見せなさい、あたしのだけ見てズルい! 」



もう! しつこい先輩!



あ、でもさっき理科室で・・ 



『 玉子焼きのお礼・・ 』って渡されたパスケース・・



見せていいもの?



椎名くんを見るとうなずいている



「 あの、これでしたら… 」



わたしもまだ見ていないチケットを、パスケースから出して冨樫先輩に手渡した。



手にしたチケットの裏面をジッと見ている冨樫先輩



「 何、これ? 何も書いてないじゃない 」



・・当然だと思う、デートの約束してないし・・・



冨樫先輩はひっくり返して表面を見ている。



「 黒一色? な〜にこのチケット、何人目?どこにも書いてないけど、すみっこに オネ?・・黒木ちゃんのチケット、意味わかんないし、デートチケットじゃないのね、まぁいっか、お勉強、理央と仲良くやってねー!」


仲よく?


「 はぃ・・ 」


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