椎名くんのお友達・わたしは何番目のカノジョなんですか？

第33話

『 どすん！　』

「 「 イッタ〜ッい！　」 」

ドアが開いた弾みで、高沢さんとわたしは飛ばされてしまった。

しりもちをついたまま、ふたりでおしりを押さえていると、椎名くんがゆっくり近づいてきた。

「 黒木！　おまたせ？　高沢も？　ふたりで何してんの？　」

続いて富樫先輩もなだれこんできました。

けど、心なしかすご〜く機嫌悪そう

大きな胸をぷるるんと揺らせて冨樫先輩が近づいてきた。

「 ねぇ！　みぃちゃんてどっち！？　」

怖〜・・

「 ちょっと美優！　」

「　理央は黙ってて！！！　」

「　うわぉ！　」

止めに入った椎名くんもタジタジコロロン

緊迫の一瞬に沈黙の時間が過ぎてゆきます。

私はゆっくり立ち上がると富樫先輩に全力で礼をしました。

「 わたしが黒木ミイナです！　」

「 あなたが？　ふ〜ん、地味ね…り〜お？　この子のいったいどこがいいわけ？　」

・・・

「 そんな言い方はないだろ！　」

「 キャッ！怒った顔もかわいいッ！・・・

あ、コッホン…ちょっと言い過ぎちゃったみたい…ご、ごめんなさい・・」

「 い、いえ…」怖い…

「 けど、おとなしそうな顔して理央とデートなんて、黒木ちゃん？あなたもやるじゃん　」

「 デートじゃないです、間違ってもそれはありません　」

「 難しい問題があって、黒木に教えてもらおうと思って約束してたんだ　」

「 ふ〜ん、なかよくお勉強？　ちょっと気になるけど…まぁそうゆうことならしかたないか　」

・・・そっか…だから『 またね 』って今朝、椎名くんが黒木さんに言ってたんだ…ふたりとも秀才だからなぁ・・ けど、二人きりにするなんて、ちょっと悔しい・・・

「 美優ちゃん、それじゃあ　」

「 まってよ！今度は何時会えるの？　」

「　これ見ればわかるよ　」

新しいチケットを富樫先輩に渡す椎名くん