第32話


高沢さんはドアを少し開けて覗いている。


わたしも気になって高沢さんの後ろから様子を伺っていた。


「 3年生の富樫先輩じゃない?100年にひとりと言われた美貌のひとだ!スタイルもいいし、聞くところによるとJカップとか 」


じぇい…


椎名くんて巨乳好きなんですね


わたしは自分の胸を両手でもちあげてみた。


うん! 


負けてないかも!


『 ねえッ!次の約束の相手って誰なの!? 』


『 うちのクラスのみぃちゃん 』


み、みぃ!?


『 みぃちゃん? ・・知らないなぁ 』


『 まだメジャーじゃないからね 』



「 うちのクラス? で、みぃちゃん? ・・え!? 」


高沢さんはバッ! と振り返るとわたしを指差した。


「 黒木さんの下の名前…確かミイナ…なんか似てない? 」


「 う、うん 」


「 まさか黒木さん!? 」


そんな約束なんてした覚えないから、首をプルプルと振り続けた。


『 ふ〜ん、あッちょっと理央!まって〜 』


「 高沢さん見えない、どうしたの?… 」


「 えッ!何!?あたしも…みえ…えッ!?わ〜!?… 」


『 バーンッ!! 』  

 

「 「 わあっ!! 」 」


わたし達が覗いているところへ椎名くんが飛び込んできちゃいました。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る