第15話


休み時間になると椎名女子たちに机を包囲されてしまいました。



『 『 『  教えてよ!? 』 』 』



「 さっきの方程式なら エックス×ワイイコール・・」



『 『  誤魔化さないでよ! 』 』



・・・・



『『  椎名くんのことでしょッ! 』』



「 特に教える事などないですけど 」



『『 彼と手を繋いでたよね? 』』



「 繋いでというのは間違いで捕まってただけです 」



「 うそうそ、ギュッとしてたの見たもんね 」



「 少なくともわたしは繋いでいたという意識は全くありません 」



「 黒木さんになくても私はこの目で見・た・のッ! 理由を聞かせてよ 」



誤解・・繋ぎたくて繋いでたんじゃない、遅刻しそうになったから、ひっぱられただけなのに〜 



『『『 なんで黒木さんなのよ 』 』』



「 そーだよ! 」



「 あくまでも不可抗力です 」



「 あーうざい! 少しくらい勉強ができるからって生意気!ほんとは椎名くんの手に触れられてラッキーッ!なんて思ってるんじゃないの? このえろジミコが!? 」



え、え、ろ、ジミコ!?!


どういう表現力!


わたしは椎名くんのことなんか



『 『 『 『 何? 』 』 』 』



「 大嫌い!」



『 『 『 『 えーッ 』 』 』 』



あ・・・・



うそでしょ・・



椎名くんがわたしの前を通り過ぎてゆく



わたしを食い入って見てるし



こ、このタイミングで!? 



椎名くんに・・聞かれた?



全部・・・聞かれてしまった?



「 ちょっと!黒木さん!? 」



とりあえず廊下へ避難することにした。



気まずい







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