第3話
はてさて。
そんなこんなでどうにか勇者パーティーの仲間入りに成功したハイドではあったが、ユーリ達と同行してから二時間ほどが経った今、未だなにも手が出せないでいた。
というより、今のところ休憩も入れずに歩き通しなので、不用意に怪しげな行動を取るわけにもいかなかったのである。
こうして歩いている今も、隙の一つも見せないくらいに。
(こうやって見ている分にはお気楽そうなのに、腐っても勇者というわけか……)
まあ、こっちが差し向けたとは言え、一度魔物の襲撃にあっているわけだし、当然と言えば当然の対応ではあるが。
ただこうなると、しばらくチャンスが巡ってくる機会はなさそうだ。
「は~。腹減ったあ~。もうそろそろ飯の時間にしてもいいんじゃね?」
と。
ハイドが虎視眈々と機を狙っていた最中、ふとファイが腹部をさすりながら切なげな声を漏らした。
「そうだねー。言われてもみれば私もお腹が空いてきたし、どっかでご飯にしよっかー。あれから魔物も全然出てくる気配もないし」
「とはいえ、またいつ現れるとも限りませんし、なるべく腹八分にしておいた方がよろしいですわね。満腹状態ですと動きが鈍くなりがちですし」
「え~っ? そりゃねえよアリア~。あたしは腹いっぱいに食べないと、力がちゃんと出ないタイプなんだよ~」
「そんなこと言って、前に突然魔物に襲われた際、ファイさんだけ満腹で動けなかったことがあったじゃありませんの。わたくしとユーリさんだけで対処できたから良かったものの、ああいうのは二度もごめんですわ」
「あ、あの時は異様に腹が減っていただけで、いつもはあんなに食わないって! ちょっと自分の限界を忘れて食べ過ぎちゃっただけで!」
「限界を忘れるまで食べるって、どんだけ食い意地が張っていますの……」
心底呆れた顔で突っ込むアリア。なんとなくそんな気はしていたが、どうやらファイはかなりの大食いキャラらしい。
やはり脳が筋肉で出来ているような奴は、その分燃費も激しいのだろうか?
「そういえばあの時、ファイちゃんったら手持ちの携帯食を全部食べちゃったんだよね。まさか全部食べちゃうとは思わなかったから、すごくびっくりしたよ~」
「しかもちょっと目を離しただけなのに、気付いた時にはもう手遅れな状態でしたわよね。あの時は我が目を疑ったというか、夢でも見ているのかと思ってしまいましたわ」
「も、もういいだろ! あたしだってちょっとは反省したんだから!」
「ちょっと? ご自分の分がなくなって、結局わたくしとユーリさんに泣きついてまで食料を恵んでもらっておきながら、ちょっとだけなんですの?」
「ああもうわかったよ! すごく反省してます! これからは絶対自分の食料を一日で全部食べたりしません! だから許してください!」
「よろしい。最初からそうやって素直に言えばよかったのですわ」
「ふふ。ファイちゃん、お母さんに叱られた子供みたいでなんだか可愛い」
「か、可愛いって言うにゃあー!」
羞恥のあまり、顔を真っ赤にして声を荒げるファイ。だがしかし、語尾を噛んでしまっているせいで、逆に可愛い感じになってしまっていた。
「──本当に仲がいいんですね、ユーリさん達は」
と、それまで静かにユーリ達を眺めているだけだったハイドが、穏やかに笑みながらおもむろに口を開いた。
「まるで家族のようなやり取りで、見ていて微笑ましいです」
ほんと、自分で言っていて心底反吐が出るくらいに。
(人間というのは、みんなこんな感じなのか? 気持ちが悪いったらないな。胸焼けすらしてくるぜ)
我ら誇り高き魔族にしてみれば、理解に苦しむ光景だ。
いや、魔族も状況によっては徒党を組む時もあるが、それは互いの利害が一致した場合など、ちゃんとメリットがあるからであって、ユーリ達みたいに生産性もなくむやみに協調し合う関係なんて、ハイドにしてみれば論外だった。
どうしてこうも人間は、必死になって群れを作りたがるのだろうか。
「そうだね。ファイちゃんもアリアちゃんも、知り合ってまだ半年も経っていない関係だけど、私にとってはもう家族みたいなものなのかも」
家族というか、どっちかと言うと姉妹に近い気もするけど。
そう言って、ユーリは少し気恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「あ、もちろんハイドくんともそういう仲になれたらなあって思ってるよ? ハイドくんは男の子だから、お兄ちゃんか弟みたいな関係ってことになるのかな?」
「おっ。いいな弟。あたしもなんでも言うことを聞いてくれる便利な奴が欲しいって思ってたところなんだよ~」
それは弟じゃなくて、ただの子分ではなかろうか?
「兄か弟、ですか。わたくしもできたら弟の方がいいのですが、どうせならもっとショタっぽい男性の方が嬉しかったですわ……」
本人を前にしておきながら、露骨に残念そうな表情をしてぼそりと呟くアリア。ファイにしてもアリアにしても、こいつら自分に正直過ぎるだろ。
「ははは……。年齢的にはアリアさんやファイさんよりも年下だと思いますが、子分になるのもショタになるのもさすがに無理がありますねー」
「──はっ。も、申しわけありません! つい無意識だったとはいえ、ハイドさんを前にしてなんて失礼なことを……! ほら、ファイさんも謝るべきですわ!」
「え~? なんでだよ~? あたしは正直に言っただけだぞ?」
「だからなんでも正直に言えばいいというものではありませんわ! ああユーリさん、わたくし一体どうしたら……」
「だ、大丈夫っ。私もちゃんと謝るから! ごめんねハイドくん。二人共、悪気があって言ったわけじゃないんだけど……」
「ああいえ、お気になさらず。素直なのは良いことだと思いますし」
必死で仲間のフォローをするユーリに、ハイドはそう言って偽りの笑みを浮かべて応える。
気にしていないのは本当だ。こいつらはあくまでも敵でしかないし、人間というだけで憎悪の対象でしかない。
だから家族になる必要なんて、微塵たりともないのだ。
(とはいえ作戦をスムーズに進めるには、ある程度好感度を上げておいた方がいいのは確か──ここは少しでも印象の良いセリフを言っておくとするか)
「それに、僕なんてついさっき仲間入りした新参者ですからね。そう簡単に信頼関係を築けるとは思っていません。だからこそ時間はかかるかもしれませんが、僕もユーリさん達と早く打ち解けたいと思っています。ユーリさんが言うような、家族みたいな関係に」
「ほんとっ? だったら私も嬉しいな♪ ねえ、アリアちゃんやファイちゃんもそう思うでしょ?」
「うっ。ま、まあそうですわね。色々口にしてしまいましたが、わたくしも本音のところではハイドさんと家族のような関係になれたらと思っていますわよ?」
「あたしはちゃんと仲間のために努力できる奴なら、だれでもウェルカムだぞー」
ユーリの満面の笑みを前にして、アリアは少し気まずそうに、反してファイは微塵も悪びれていない口振りでそれぞれ言葉を返した。
ユーリは言うまでもないが、アリアやファイも、それなりにハイドと交流を持ちたいと思ってくれているのだろう。二人の反応を見て、そう実感できた。
その内、この手で始末されるとも知らずに。
つくつぐ、愚かな連中だ。
「つーかさ、いつまでもこうして話してるつもりなのさ。さっさと飯にしようぜ~。腹が空き過ぎて胃に穴が空きそうだ~」
それは単なる胃潰瘍ではないのか、なんていかにも突っ込んでくださいと言わんばかりのファイの言葉に、
「あ。ご、ごめんね! そうだね、でもどこで食べようか……」
と、ユーリは至って真面目に受け取って周囲に視線を巡らせ始めた。
「どこでもいいって~。どうせいつもの携帯食なんだしさ~」
「そういうわけにもいきませんわよ。魔物の気配は感じられませんが、もしもまた襲われた際に地べたの上で座ったままでは、いざという時にすぐ対応できませんし」
「私もアリアちゃんに賛成かなー。できたらどこか石の上とかで座った方が、お腹も圧迫せずに済むからご飯も食べやすいし」
(昼食、か。食事中は隙が生まれやすいし、狙いどころではあるのだが、しかし携帯食となると、それも難しそうだ)
三人の会話を横で聞きながら、策略を立てるハイド。
携帯食の種類にもよるが、仮に片手で食べられるような物だと、こちらが油断を突いて攻撃したとしてもすぐさま対処されそうだ。
しかもユーリ達のような、そこそこ手練れな連中だと、なおさら。
なので、できたら食器を用いるような食事がいいのだが、どうやらユーリ達は料理が苦手なようだし、野菜や肉などの食材を所持しているとは思えない。こういう時、簡単な手料理ができるくらいの食材を持っていればよかったのだが、あいにくと自分が炊事係になるなんて思ってもみなかったので、野菜や肉なんて一つたりとも用意してあるはずもなく。
せめて周りに食材となりそうな……たとえば野草や果実といった物が自生していれば助かったのだが、辺りを見渡す限り、そんな物はどこにも見当たらなかった。
(くそ、こんなことなら少しでも食材を持ってくるべきだったな。そうでなくても、今ここで食材を調達できたら、こいつらを屠る機会もできたのに)
だがしかし、そんな都合良く食材が向こうから来るはずも──
「おっ。あれ見ろよ! もしかしてあれ、キャラバンじゃねっ?」
と、どこで昼食を取るかで話し合っていた内に、唐突にファイが前方を指差して声を上げた。
見ると、確かに遠方からキャラバンが──いくつもの馬車に乗った行商人が、ゆっくりとしたペースでこちらに向かって来ていた。
「ほんとだ~。せっかくだし、キャラバンでご飯を食べるのもいいかも~♪」
「おう! むしろキャラバン以外に飯を食う選択肢なんてないだろ~」
「運良くキャラバンが来てくれて本当に良かったですわね」
偶然遭遇したキャラバンに、キャッキャと色めき立つユーリ達。
それはハイドとて例外ではなく、意図せず巡ってきた好機に、人知れずニヤリと口角を吊り上げていた。
キャラバンは全部で四つの馬車で構成されており、食材はもちろん、旅人向けの武具や薬草なども取り扱っていた。
中には調理に必要な道具まで売買されており、ハイドにしてみれば願ってもないチャンスだった。
(こいつはラッキーだ。これで奴らを始末するための準備ができる!)
一方ユーリ達はと言うと、調理器具を見ているハイドとは別に、食材を扱っている荷車にて何事か騒いでいた。
「ねえねえ二人共! ここにイチゴがあったよ~。先にこれ食べようよ~っ」
「イチゴって、それはあとで食うもんだろうがよ。最初はなんと言っても肉だろ肉!」
「ファイさんこそなにを仰っていますの? ここはやはり健康に良い野菜を先に食べるべきですわ。いえ、ユーリさんの言う通り、イチゴが先でも全然構わないですけれど!」
それとなく様子を窺ってみると、どうやら先になにを食べるかで盛り上がっているようだ。
しかし、これはまずい。このまま放っておいたら、こちらが準備を始める前になにか食われてしまいそうだ。今のうちに止めておかねば。
「皆さん! 少しいいでしょうかっ?」
と、それまでアリアやファイと楽しそうに会話していたユーリが、後方にいるハイドの大声に気付いてこちらへと寄って来た。
「ん? ハイドくん、どうかしたの?」
「いえ、単なる提案なんですが、ちょうどこうして食材も道具も揃っていることですし、良ければここで料理してみてもいいかなと思いまして」
「えっ? ハイドくん、料理してくれるの?」
「ええ。というより、元々そのために僕がいるようなものですし」
「でも、いいの? さっきまで歩き通しだったし、疲れてない……?」
「ご心配なく。僕なら平気です」
「なになに? ハイドが料理してくれるって?」
二人の会話が聞こえたのか、先ほどまで食材を物色していたはずのファイが、喜色満面の笑顔を浮かべて近付いてきた。
「だったら頼むよ。そのまま肉を焼いて食うのもいいけど、やっぱちゃんと料理した物を食いたいしな」
「ああ、それはぜひともお願いしたいところですわね。ここ最近まともに調理したご飯を口にできていませんし」
いつの間にかそばに来ていたアリアも、ファイと同様の意見を述べて微笑んだ。
「えっと……じゃあハイドくん、お願いしてもいいかな?」
「もちろん、お任せください」
おそるおそる上目遣いで訊ねるユーリに、ハイドは力強く胸を叩いて頷いた。
内心、バカな奴らだと嘲笑しながら。
「わあ~。ポトフだ~。ポトフなんて、一体何年振りかな~」
「しかも、めちゃくちゃ良い匂いがしてくんぞ! あ~、匂いを嗅ぐだけでよだれが出てきそう……」
「ファイさんったらはしたない。絶対鍋の中に垂らさないでくださいましね。けど確かにすごく美味しそうですわね……」
まだ調理中のポトフを見て、皆一様に嬉々として瞳を輝かせるユーリ達。
そんなユーリ達の反応を横目に見ながら、
「もう少しだけ待っていてくださいね。あとちょっとで出来上がりますから」
と、ハイドは微笑みかけた。
場所は道なりから少し外れた草原──そこの少し開けたところにて、ハイドは行商人から購入した食材と道具を用いて調理を行っていた。
調理と言ってもあくまでも野外で作っているので大したことはできないし、なんなら焚き火の周りを石で囲んで網を載せただけの簡易なキッチンなのだが、そこは料理自慢をするだけの腕前を持つハイド──ユーリ達がどよめくほどの手際の良さで肉や野菜の下準備をしたあと、ベテランの料理人もかくやという早さで最終工程近くまで終わらせていた。
常日頃から料理をしているハイドにしてみれば、これくらい手間とも思わないのだが、ユーリ達にしてみれば目を瞠るほどの作業だったようで、終始唖然としていた。
こいつら、普段からどんだけ料理をしないんだとハイドが呆れたのは、もはや言わずもがなである。
ちなみにキャラバンの方はというと、すでにここにはいない。ハイドが料理を始めた頃には、店を閉めて出発してしまったのだ。
だが四人共、それを気にする素振りはなく、むしろもうじき出来上がろうとしている料理に今か今かと胸を踊らせていた。
まあ一名だけ、別の理由で胸を踊らせている者がいるのだが。
(ククク。間抜けな奴らめ。今すぐその間抜けな面を苦悶に変えてやるよ……!)
料理は今の時点でほぼ出来上がった。あとはハイドが魔王城から持参してきた物を……毒薬を入れれば完成だ。
そう──ハイドがこれからやろうとしているのは、密かに毒を仕込んでユーリ達を殺すというものだった。
これなら無駄に戦闘する必要もないし、毒となればどんな屈強な戦士でも確実に殺すことができる──そう目論んでの策だった。
しかもこの毒、魔族にはまったくの無害で、どれだけ体内に取り込んだところでなにも問題はない。逆に人間は全身が潰れるような激痛に襲われながら死に至るという、人間を殺すのにこれ以上ないくらい適した毒薬なのである。
もっともこの薬、そこらの店ではめったに流通していない貴重な代物で、ハイドがこれを手に入れた時も、かなりの労力と金を消費する羽目となってしまったのだが。
そういう事情もあり、薬もちょうど一回で使い切るくらいの量しか持ち合わせていないのだが、飲めばたちまち死に至る即効性の物なので、別段不安視することもないだろう。
(とは言ったものの、こうも間近に見られていたんじゃあ、薬なんて懐から取り出すわけにもいかんな……)
一応液体なので、あえて小瓶を見せて調味料とでも誤魔化せばなんとかなるかもしれないが、得体の知れない物なんて口にしたがらないだろうし、不審な行動を取ったせいで疑われてしまっては、すべてが水の泡だ。
どうにかして、ユーリ達の視線を鍋から逸らせる必要があった。
(ま、すでに対策は練ってあるがな)
「皆さん、もうじき料理が出来ますので、食器などの準備をお願いしてもいいですか?」
「うん! 私達に任せて! ちょうどいい簡易椅子も買えたしね」
「これって便利だよなあ。すごい小さいからあんまり足が伸ばせないけど、簡単に折り畳める上に強度もあるし」
「食器も新調できましたし、気分良く食事ができますわね」
ハイドの呼びかけに、てきぱきと背後で食器を用意し始めるユーリ達。
そうしてユーリ達の意識が完全に鍋から離れたところで、ハイドは俊敏に小瓶を取り出して、流れるような動作で中身を鍋に垂らしてすぐさま小瓶を仕舞った。
(よし! 準備完了! これでいつでもこいつらを始末できるぜ……!)
滞りなく作戦が進み、ハイドは思わず口端を歪めて悦に浸った。
さすがはオレ。さすがは四天王の一人。さすがは魔王様の右腕的存在(予定)。
「ハイドくーんっ。こっちの準備はできたよ~」
と、ハイドが自画自賛していた内に、食卓の準備ができたユーリが声をかけてきた。
「はーい。こちらも出来上がりましたので、今からそっちまでお持ちしますね」
すぐさま邪悪な笑みから爽やかな笑みへと一変させて、ハイドは言葉通り布巾で鍋の両端を掴みながら歩を進めた。
(魔王様、お喜びください。あなた様をさんざん煩わせていた勇者達も、ついにお終いです)
崇拝すべき魔王様の姿を想像しながら、慎重に鍋を持ち歩くハイド。
ずいぶんと手間をかけさせてもらったが、あともう少しで後顧の憂いが断てる。
これで魔王様も、ようやく晴れやかな気分に──
などと考えていた、その直後だった。
掴んでいたはずの鍋が、突如として宙を舞った。
「………………っ!?」
一瞬なにが起きたかわからず、ハイドは呼吸すら忘れて瞠目した。
なぜ鍋が宙に浮いている? いや違う。鍋がひとりでに浮くはずがない。魔法か手品でも使わない限り、物体が浮遊するはずがないのだ。
そしてハイドは、魔法も手品もなにも使っていない。
つまりこれは、決して浮いているわけでなく。
落ちているのだ、地面に向かって。
そこまで刹那的に思考して、ハイドはこの時初めて、自分が躓いて鍋を落としてしまったのだという事実に気が付いた。
(落とした……!? このオレが……!?)
慎重に運んでいたはずだった。しっかり両手で鍋を掴んでいたし、足元にも躓くような石もなにもなかった。
そのはずなのに、こうして目の前では、さながら走馬燈のように鍋がゆっくり真下へと落下していって──
ガシャンっ!!
そんな耳朶に響く派手な落下音と共に、ハイドの意識は元の現実へと回帰して、目の前の惨状をようやく認識した。
鍋の中身はいっそ清々しいほどすべて地面にばら撒かれ、そこから漂う芳醇な香りが、むなしくもハイド達の鼻腔をくすぐる。
その悲惨な光景に、スプーンを手にして今か今かと料理を待ち構えていたユーリ達も、無様に俯けになっていたハイドも、しばらく言葉が出なかった。
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