この目に映るあなたの姿
入学式の日。
私は緊張で胸が一杯だった。
だって、君が一緒の高校だって知ってたから。
その情報が耳に入った瞬間、夢じゃないかと思った。
嬉しくて、同時に怖くもなった。
覚えてくれてるかな?
忘れてるかな?
どうやって声掛けよう。
けど、玄関前に張られたクラス表を見た瞬間……胸が張り裂けそうだった。
だって、まさかの同じクラスだったから。
その道中、今まで通りの振る舞いが出来てたか分からない。
滅茶苦茶ドキドキしていたんだよ。
それが、まさか隣の席だなんて。
横から見ても、後ろから見ても……君は君。
私は、どう話しかけていいか迷った。迷ったけど……勇気を出して声を掛けた。
いつも通りに!
「ねぇねぇ、アタシ不思木アリス。よろしくねー」
覚えてる?
私はもう泣き虫じゃないよ。
たくさん笑えるようになったよ?
でも、結局君は私の事忘れてるみたいだね?
まぁ、それもそれで……あの頃から変れたって証拠でもある。
嬉しい事なんだよ。
それにしても、君はいつ気付いてくれるかな?
気付かなくてもいいかな?
だって、隣で話しているだけで……私は心から嬉しいんだから。
「なになに~? よっしー?」
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