時空竜とその手下たち

【討伐済】時空竜オルロージュ

【クラス】ボス

【名称】時空竜オルロージュ

【種族】人造竜

【性別】無し(人格は男)

【出現場所】7-5:時の棺

【強さ】★★★★★

【武器】停止のブレス。鈍い銅色の光で、当たった者の動きを一定時間停止させる。かすった程度なら数秒間の硬直だけで済むが、まともに食らうと数日単位で動けなくなるだろう。


【特殊能力】

・機械仕掛けの救世竜

 オルロージュは争いを止めるため造られた。ゆえに周囲の善意や助けを求める声に共鳴し、ステータスが上昇する仕掛けを組み込まれている。


・時を司るもの

 時間の進行を自在に操り、動きや攻撃の速度を速めたり遅くしたりできる。彼と戦うときは普段と同じ戦い方はできないだろう。


・ギアースアタック

 オルロージュの背後には常にいくつかの歯車が浮いている。この歯車を高速回転させながら敵にぶつけたり、轢き殺しにいったりする。


・クロックワイズ

 相手にダメージを与えれば与えるほど、胸の時計の時針が進む。この針が12を指した時、一撃でエリア丸ごと消し飛ぶほどの極大のブレスが放たれる。


・アンチクロックワイズ

 オルロージュにダメージが入れば入るほど、胸の時計の分針が逆回りに進む。この針が12を指した時、オルロージュの肉体は戦闘開始前の状態にまで回復する。


・無常

 自身や救世獣にかけられたデバフや状態異常、敵にかけられたバフを強制解除する。


・時間の矢

 銅色に輝く矢を生成し、放つ。これが当たると魂の時間が止まり、いわゆる意識不明状態になる。そのうえ肉体の時間は急速に進んでゆき、人間なら数秒で老衰し死に至るだろう。


・メビウスの輪

「メビウスの帯」と呼ばれる形状の輪を作り出し、一瞬で対象を縛りつける。この輪に縛られると時間が止まってしまうため、食らった者は戦線離脱を余儀なくされる。

 なおこれはオルロージュ自身も食らうとものすごく頑張らななければ解除できない(事実、かつてこの能力を逆手に取られて封印されている)。そのため、余程のことがないと使わない。


・竜化

 体力が半分を切ると、体長100メートルほどの巨大な竜に変化する。全能力が大幅に強化されるほか、「クロックワイズ」「アンチクロックワイズ」の針の進行がそれぞれ倍速になり、結果として発動頻度が倍になる。


・悪竜の呪詛

 オルロージュは封印された際、ハイネにより呪いをかけられた。「オルロージュが世界に失望し、諦め続ける限り、その力に枷をかける」というものである。この呪詛により、未来予知やタイムトラベル、因果律修正、アカシックレコード読み取りなどの「過去・未来に関係する能力」が使えなくなっている。


【容姿】

 人間態は身長185㎝くらいの男性。銅色の短髪、冷徹な印象を与える群青の瞳、銅色の竜の角が特徴。裁判官のような黒い服を纏っており、首から時計のペンダントを下げている。

 竜態は鈍く輝く銅色の、直立型の竜。胸の辺りには時計の文字盤に似た意匠が彫られている。


【性格】

「清く正しく美しく」が信条の誇り高い性格。倫理的に潔癖すぎるところがあり、醜いもの、汚いものを心の底から忌み嫌う。また人造竜故に生き物の気持ちを理解せず、なんでも機械的に解決しようとしがち。

「機械仕掛けの救世竜」としての正義感が強く、この世界をよりよくしたいという想いが根底にある……というか、創られたときに願われた「この世をよりよくする」「災いのない世界をつくる」ことを「義務であり天命」と解している。だが潔癖症が過ぎるうえ、混迷を極めまくっているフロンティアを一つ一つ正していくのは非合理的(というか無理)と考えており、いっそのこと零へと巻き戻して最初からやり直させようとしている。

 ある意味、今の世界をよくすることを諦めている、とも言える。


 かつての戦争時、争いを止めようとする人間と一部の竜が手を組んで創った「機械仕掛けの救世竜」……なのだが、本人に芽生えた人格的が潔癖すぎたのが悪かった。人も竜も関係なく「醜い」と判断したものは片っ端から潰すようになり、止めようとする創造主たちも蹴散らし、やがてはこの世界まるごと滅ぼそうとし始めた。世界中の悪意の動きから真っ先にその脅威に気づき「世界が滅びたら娯楽どころではないではないか!」と奮起した悪竜たちと、創造主の唯一の生き残り「鏡の魔女」が総力を挙げて対抗し、(巻き込まれた人間に)多くの犠牲を出しながらも封印に成功した。

 ……が、最近のハンターの活躍により増えつつある善意が、封印中のオルロージュと共鳴。彼は急速に力を取り戻し、自力で封印を解除するに至った。

 現在は世界各地に自らの手下「救世獣」を散らし、この世界の現状把握に努めている。優先排除対象を発見したらオルロージュ本人も動くかもしれない。


台詞候補:

「この世界は最早救いようがない。故に零へと戻し、一から造り直す」

「機械仕掛けの救世竜、時空竜の名の下に、救済のための障害を排除する」

「一つ一つ正し、少しずつでも救う? そんな不合理なやり方でこの世界を救えると思うのか? 理解不能だ」

「永遠に動かぬ時の中で、安らかに眠れ」


メタ情報:

 ラスボス格。こんなんどうやって倒せばいいんだ。

 時間操作とかいうチート級の能力を持つ。攻撃速度や移動速度を好き勝手に弄ったり、ブレスで動きを止めてきたりするため、いつもと同じような戦い方はできないだろう。

 クロックワイズ・アンチクロックワイズという二つの時限技がある。どちらも発動するととんでもないことになるが、進行度は時計を見ればわかるため、止めるのは難しいが備えることはできる。

 特に注意が必要なのは「時間の矢」と「メビウスの輪」。この二つは食らうと即戦線離脱となりうるため、十分に注意が必要。とはいえ「メビウスの輪」はオルロージュ的にも封印されたトラウマ(?)があり、余程のことがなければ使わない。「時間の矢」に関しては人間が食らえばまず即死だろうが、竜などの長命種には効果覿面とはいえないと思われる。


 最後に悪竜王の名誉のために記しておく。

 彼ら悪竜の対オルロージュ戦略はあんまりにも酷かった。まず適当な都市で大虐殺を行い、自分達の得意なフィールド(=負の感情に満ちた場所)をつくるとともに、オルロージュの「機械仕掛けの救世竜」を封じつつ、悪意をこの上なく憎悪するオルロージュをおびき寄せた。そしてハイネ主体で(というかほぼ一騎討ちの)戦闘に持ち込み、他の悪竜はハイネを支援しつつ助けを求める人々を抹殺。オルロージュが「メビウスの輪」を使うまで追い込み、それを使ったら悪竜の一体に化けていた「鏡の魔女」がメビウスの輪を跳ね返し封印。それと同時にハイネが呪詛をかける、というもの。

 そのせいで人間側には、この戦いは「悪竜による大虐殺」という形で記録されてしまったらしい……。


※オルロージュの手下「救世獣」については後日項目を立てます。


【動向と顛末】

 無数の救世獣を従え、日向夕陽陣営・叶遥加陣営を中心とした時空竜討伐軍と交戦。討伐軍を撤退に追い込むが、米津玄公斎陣営が合流した討伐軍は『六撃』作戦を引っ提げて再戦。血で血を洗う決戦の末、創造主たる大魔女カルマータに討たれ、彼女の腕の中で息を引き取った。

(以下、ソルト様作)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885714804/episodes/16817330650788504400


 その後、遺体はシャザラックに譲渡され、ホテル阿房宮内の道場に使用される。

 救世獣はカルマータに指揮権が移り、黒抗兵軍機種総隊「時空」として再編成された。

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