第21話

俺がいつものソファーから朝起きると、隣には沙和ちゃんが座っていた。コーヒーをすすりながら朝のモーニングショーを見ている。


やっぱり寝起きの眠たそうな顔も沙和ちゃんは可愛い。眠たそうに目を擦る。


「おはよう、沙和ちゃん」

「お、おはよー、翔。今日はちゃんとした授業が始まるからね。忘れ物しないように!」


開口早々に、お母さんのようなことを言う沙和ちゃん。俺も寝ぼけて分からなかったのだが、目が冴えてきて分かることがある。


「沙和ちゃん、ボタン……」

「うへぇ?あっ!」


そう言うとばっと胸元を隠した。少し暑かったからか、寝てる時に開けてしまっていたのだろう。朝から白い肌の……まぁいいものが見れました。


「沙和ちゃん、もしかして誘ってるの?」


俺がニヤついた顔で、沙和ちゃんに問いかけるとボタンをそそくさと閉めていた、彼女は顔を赤くしながら答えた。


「誘ってないし!も、もう朝ごはん作ってやんないから!」

「じゃあ一緒に作ろっか。マジで夫婦みたいになるけど」

「あーもう!私が作るから座ってて!」


勢い任せにコーヒーを飲み込んで舌を火傷したのか、ペロッと舌を出している沙和ちゃんの手を取って俺は言う。


「いやだ。ほら、キッチンに行くよ」

「勝手にして……朝から疲れる」


ちなみに沙和ちゃんの星座は星占い最下位でした。


俺たちは並んでキッチンに立った。くまさんの可愛いエプロンを装着する沙和ちゃん。顔は不機嫌なのに、そんな可愛いエプロンとは……。


それにこのエプロンは俺がクリスマスプレゼントであげたやつ。それを律儀につけてくれているなんて……。早くお嫁さんにしたい。


「くまさん、可愛いね。俺がプレゼントしたエプロン使ってくれてるんだ」

「まぁ、使わないともったいないでしょ。仕方なくだよ」


そんなことを言っているが、ところどころ糸が出ていたり、汚れたりしているところから長いこと使ってくれていることが分かる。


「その割には使い込んでくれてるんだね。ありがとう、沙和ちゃん」

「知らないし!早く作るよ。翔は目玉焼きね!私はサラダとか作るから」


そう言うと、ぷいっとそっぽを向いてしまった。沙和ちゃんは耳を赤くしていたため、満更でもなさそう。


「そこ!にやにやしてないで、手を動かす!」


沙和ちゃんからの愛の指導が入ったので、俺はせっせと目玉焼き作りに勤しむことにした。


♣♣

告知です笑

『女子だけのパーティに女装して入っている俺、バレたら即追放のはずが皆が誘惑してきている件』


自信作なんで見ていってください!お願いします!

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