第9話「筋肉痛」

美世「全身筋肉痛だー」

理子「急に走るから」

美世「マラソンへの挑戦は1日して終わる」

理子「諦めは早やっ! せっかくトライしたのに」

美世「理子も走れば、こうなるよ」

理子「私は無理はしない主義だから」

美世「ずるいー」

理子「ちゃんと準備体操した?」

美世「うーん……」

理子「それだよ、原因」

美世「走れると思ったんだよー」

理子「うちらだってもう若くないんだから」

美世「まだ若いよ」

理子「これから年々衰えていく一方です」

美世「だから。体、動かさないとダメだ―って思うじゃん!」

理子「考え方は正しいけど、正しい方法だったかどうかじゃない?」

美世「正しい方法?」

理子「準備体操をする。急には動かさない。地道な継続を意識する、とか」

美世「理子は何かやってるの?」

理子「ストレッチ。毎日欠かさずやってるよ」

美世「え!? うそ!?」

理子「美世より体は柔らかい自信ある」

美世「比べようよ」

理子「えー」

美世「自分で言ったんじゃん」

理子「仕方ないなあ。じゃあ、前屈ね」

美世「あ。いたい、いたいって!」

理子「全然ダメじゃん」

美世「筋肉痛なの忘れてた」

理子「私がお手本。きれいな前屈。こんな感じ!」

美世「おおーよく伸びておりますな」

理子「毎日少しずつの努力。走るのも継続じゃない?」

美世「その《少しずつ継続》っていうのが苦手なんだなあ……こう、一気に結果だあしたいタイプだから!」

理子「苦手とかいうより、意識の問題だな」

美世「だってー」

理子「文句言わない! ひたすら継続!」

美世「はーい。先生」


理子のMO「美世にはそう言ったけど、私だって継続は苦手。物事を続けるのって難しいとしみじみと感じる今日この頃です」

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