第1日目『クラス、、、何処?』
ガラガラ、、、
「失礼しました。」
やっと終わった。何がって?先生からの説教が。いやぁ、、、長かった。先生も大変だな。
ため息を吐きながら俺は同じ高校に来た一人の友人を探した。
と、その時。
「よっ光(コウ)。初日に遅刻とはアホだな」
見知った友人の声が“後ろから”聞こえた。アホ言うなよ。
「アホって何だよ!?知ってるか、アホって言う方がアホなんだぞ」
「今の文章にアホって3回言ったお前もどうかと思うけど?」
「あれ?」
自分がさっき言った文章を振り返ってみる。相手の方が一枚上手だった。畜生。
ちなみに、このアホアホ言い合った人物が幼稚園からの友人。平瀬 悠仁君です。
今思ったけど付き合い長いな。
「そういやお前クラス分け見たか?」
「いや、まだ見てない。光が来るの待ったんだよ。感謝してくれても良い」
「はいはい、ありがとうございます」
「うわ雑い」
途中からもはや感情が抜けた会話をしながら俺はある事が気掛かりだった。
「一目惚れって言うのかなぁ」
「はい?」
今日校門で見たあの子。クラス同じだと良いなぁ。
「えっお前俺に一目惚れしたの、、、?あぁ、いや、ごめん。俺女の子が恋愛対象なんd(((殴
「んな訳あるか調子乗ってると殴るぞ」
「もう殴られたよ、、、」
いや、正直今はふざけないで欲しかった。
折角あの子の姿を思い描いていたのに、、、!
「とりあえずクラス見に行こうぜ。そろそろ周りも教室に入ってきてるし」
クルッと右に回って自分のクラスを見に行こうとした。その時だ。
「あっその事何だけどね?」
嫌 な 予 感 が す る 。
「クラスが書かれてた紙?回収されてましたね」
「はぁ!?何で!?どうすんの!?」
「俺に聞かれてもね、、、知らない」
どうしようか。頭を抱えて悩んでいると悠仁が言った。
「職員室、、、行きます?」
一体今日は何回職員室に行くのだろうか。運命って残酷ね。
☆☆☆☆☆☆☆☆
現在、職員室『前』。
俺達はある問題に衝突していた。
「「どっちが先に職員室で声を出すか」」
読者の皆。これ、結構重要だからな。
「仕方がない、、、ジャンケンするか、、、」
「そうだなぁ。さっさと勝負つけようぜ」
ジャンケンで決まる事になった。
「「最初はグー!ジャンケン」」
『失礼します』
女性の声だった。その声は、まるで風鈴の音のように。綺麗な声だった。
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