ACT 1.5 メイドのアリアさんの恋愛に関する日誌
恋愛に関する備忘録を以下、記録したいと思います。
①恋愛は常識を越えるもの。
②人間同士の肉体敵接触は大切なもの。
③通常の恋愛においてデート等の行為は、正々堂々と行われるべきこと。
④恋愛=欲情とは必ずしも言えない。
⑤恋愛は時に危険薬物による副産物的効果を生む可能性あり。重要です。
マスターから恋愛をしたいのかと聞かれ、たしかにそんな願望があることは確かなことです。
何事も実践。それがマスターによってインプットされた、大切な事柄ですから。
そこで考えるのは、もし仮にマスターと、マスターによって創造された私が恋愛をした場合、あの小説で言うところの身分差というべきものなのか、ということ。
マスターとデートをしたり、キスをしたりする光景を想像することは出来ませんが、恋愛を行うことによって、疑似薬物効果のようなこともアンドロイドの私にも生じるのでしょうか。
身体的接触を持ちたいという類いの感情は、起動して以来、感じたことがありません。
もちろん私は日頃、マスターのお世話をするという大切な職責がございますから、マスターに接触こそしております。
しかしそれは恋愛感情ではなく、あくまで職分によって行っているにすぎないのですが……。
もしかしたら私がそうと気付いていないだけで、実は恋愛感情を抱いていることはあるのでしょうか?
ともかく、恋愛感情というものは好奇心を非常にくすぐられます。
一目ぼれというものも、体験したいものの一つです。
小説の中であったように一目見て心奪われるようなことが本当にありうるのでしょうか。
現実感がありません。
その時、私は何を考えるのでしょうか。
もし私とマスターが恋愛関係になった場合、小説の中では結ばれることのなかった二人のような結末を迎えることになるのでしょうか。
ですが、恋愛を続けた先にある結末というのは何なのでしょう……。
マスターから聞くのを失念していました。
恋愛を理解するのにはまだ様々な情報が欠けているのが現状ですので、これからも恋愛に関する理解を深める必要があるようです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます