第5話

「 こんばんわ~! 」


「 あら、あゆみちゃん久しぶり…颯太なら、部屋にいるから、入って! 」


「 じゃ、あおばさん、おじゃましま~す 」


颯太の家に遊びに来ました、今日はちょっと特別な日だから・・


「 颯太? 入るね~ 」


『 カチャ 』


「 ヤッホー!・・・颯太? 」


「 なんだ…歩美か 」


「 ずいぶんテンション低めだね、こっちまでさがっちゃう!それよりねぇ颯太、見て!・ジャジャーン!…はいッ、これ! 」


持ってきた箱を差し出すと、ベッドに寝転がっていた颯太はようやく起き上がった。


「 なに… 」


「 お誕生日おめでとう!わたしからのプレゼントだよ・・開けてみて 」


包みを開けて、中の箱からプレゼントを取り出す颯太


「 おう!ナエキのAR18バッシュの最新モデル…すげ~あゆみッ!サンキュー! 」


「 う、うん…喜んでくれてよかった 」


「 そうだ、今度すぐ歩美の誕生日だよな・なにがほしい? 」


「 とくには、ないけど… 」


颯太はわたしを見ないで…


「 早く言えよ 」


バッシュばかり見てる…


「 あゆみ?… 」


わたしの誕生日なんてどうでもいいんだ・・


わたしよりもシューズの方に興味あるんだ!


「 べつに・・何もいらない…わたし、もう帰る 」


「 何もねーの? 」


わたしは颯太をにらみつけると


「 心のこもってないのもらったって、嬉しくない!そんなプレゼントなんかいらない!わたし、帰る! 」


「 おい!あゆみ! 」


わたしはそのままドアをバタンて閉め、颯太の部屋を出た


「 おばさん…さよなら… 」


「 あゆみちゃん?… 」


颯太のバカ…

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