第3話

颯太に憧れてバスケ部のマネージャーになった、同じクラスの渡瀬菜々美わたせななみは、なにか自分の頭の中で納得のゆかないまま、モップをまたかけ始めた。


「 杜村? 今日のメニューは? 」


「 はい、西野先輩・・アップにダッシュです、その後ドリブル、パス、全て10分を4セット、途中ハーフタイムを10分補給で最後に今日はレイアップ、以上です 」


「 よし!じゃあ、サポートよろしくな・・みんな~始めるぞー!・・ 」


「 さすが西野先輩、指揮も完璧ね 」


「 そんなことよりさ、ダッシュの準備しよ 」


「 ちょっとあゆみ~?ほんとにあなた、ぜんぜんっ興味ないのねっ 西野先輩にっ 」


「 興味?…まぁ、特には・・ 」


 だって癖とか、好き嫌いな物とか颯太のことは、全部知りつくしているから・・


「 うん、無いかな・・ほら、菜々美行くよ 」


「 歩美って変わってるよね~・・あっ待って~! 」


菜々美とダッシュのタイミング、笛を鳴らして合図を送っていた。


「 サンハイッ! 」


『ピーーーッ!!!』「 ハイッ!」


『ピーーーッ!!!』 「 ハイッ!」


「 おい!そこ!タイミングが遅いッ! 」


颯太も練習となると厳しい、普段の颯太からは想像できないくらいカッコよく見える。

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