第2話

放課後、部活の時間


普段はちょっと頼りないひとつ年上の幼なじみでも、学校ではイケメンの中のひとりらしい。


特に1年生の間では人気があり、バスケ部の練習を見にくる女子生徒もいるくらいなのだ。


そんなバスケ部のマネージャーのわたしは、学校では颯太のことを、西野先輩にしのせんぱいと呼んでいる、というか、そう呼ばされている。


『 キャー!西野せんぱーい!・カッコいい!こっちを向いてくださーい!・カシャカシャカシャ・・カシャカシャカシャ!・・ねぇねぇ撮れたぁ? 』


今日もまた、ブルーにイエローラインのバスケ部員達がコートに出てくると、数名の1年生の女子達がスマホで連写していた。


なかでも2年生の西野先輩=颯太に集中している。 


まるで人気雑誌のグラビアのモデルのようだ。


「 うわ~!今日もすごいです、西野先輩・カッコいいです!歩美も一緒にはやく見ようよ~ 」


「 わたしはいいよ、べつにいつも間近で見てるから 」


「 えっ? 」


「 どうしたの菜々美、それより、早くモップ終わらせよう! 」


「 う、うん… 」 空耳? 


    

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