第4話
「ここが寮の部屋かー」
(今まで地球で住んでたときと見た目は、あまり変わらないな、トイレとか魔石と魔法を使ってるって話だったしそういうところはファンタジーなのかなぁ。)
そうして備え付けのベッドに座る
(ここはいろんなところが日本と同じ基準を使ってるんだな、時間もそうだし通貨も同じだったしなぁ。
そういえばステータスをじっくり見てなかったな。
確か自己鑑定だっけ声に出せばいいのかな?)
「自己鑑定!」
個体名 万丈 遊楽
職業 勇者
レベル1
ステータス
HP100/100
MP100/100
ユニークスキル
MPクリッカー
スキル
聖剣召喚
自己鑑定(勇者)
「おおー、出た!さっきは動揺してあんまり考えられなかったからな。どれどれ、ってあれ、さっきなかったMPクリッカーってのが増えてるぞ、なんだこれ?」
「って触ったら説明が出てきた。」
MPクリッカー
起動条件全MP消費
MPをタッチしてMPを増やせる。
MPの許容量を超えてMPを所持することができる。
MPクリッカー以外の行動をすると終了となる。
所持カード
0枚
「これはすごいスキルなんじゃないかこれさえ有ればMPだけでもステータスを爆上げできる!」
「次は自己鑑定もみれるかな」
自己鑑定(勇者)
起動条件、職業勇者 消費MPなし
自分のステータスを確認できる。
ユニークスキルの表示、タッチで詳細が確認できる。
「おお!ユニークスキルがわかったのはこれのおかげか、鑑定の水晶だと表示できなかったんだな。」
「最後は、聖剣召喚だなタッチしてっと、」
聖剣召喚
起動条件 職業勇者 消費MP100万〜
聖剣を召喚する。
顕現時間1時間。
聖剣は込めるMPによって追加効果を得る。
追加効果
MP1000万 身体強化
MP??? ???
「うわまじか召喚するだけで100万も消費するのかよ。MPクリッカーがなかったら召喚すらできなかったのかしかも追加効果が1000万てどんどん消費量が上がっていくのか?
その次はっと1000万の追加効果を一回解放しないと使えないみたいだな。」
夕食の時間までちょっと時間あるしMPクリッカー使ってみるか
「MPクリッカー起動っ!」
[MPクリッカーを起動します。]
うおっなんか玉みたいなのが出てきた。中に0って書いてある。これに触ればいいのか。
おっ1になった!よしじゃあ取り敢えず1万まで頑張るぞそのあと夕食を食べて寝るまでタッチしてやる。
うおー
1時間後
「疲れた、なんとか1万回タップできた。」
あとは、夕食を食べてから続きをやるか。よしと動くと玉が消えた。あ、そっかMPクリッカーやらなくなると終了するって書いてあったっけ。
軽く伸びをして食堂に向かった
食堂では洋食も和食もあったが魔物を使った料理もあった。初日だったし和食を選んだ、美味しかった。
「さてそれでは続きをやりますか。MPクリッカー起動」
[MPクリッカーを起動します。]
ってあれ中の数字が0に戻ってる?なんでだ?
うん、玉からカードが出てきた。
実績カード
"徒労"
1万回タップして終了した後MPを全く使わずに再度MPクリッカーを起動する。
効果 一回のタップが2倍になる。
実績カード?そうか所持カードの欄が0枚だったけどこうやって増えていくのか。
しかし徒労って、そういえば起動条件が全MP消費だったな。いくらMPがあっても起動したらMPがなくなっちゃうってことだったのか。
勝手に100MPが全部だと思ってたけど増えた分も含まれてるのか。でも、1万回タップが無駄になっちゃったけど1タップ2倍になったからプラマイでむしろプラスなんじゃないか。
しかしそうかこのMPクリッカーは実績とかでカードを集めて強化していくスキルだったのか。しかしこれだと100万MPも貯めるの相当大変だぞ。高橋名人並みの毎秒16タップしても10時間はかかるし、他のカードを探さないとMPがたまんないなぁ。
実績だし1万MPでも出なかったから10万貯めたら出ないかなぁ。
100万貯まんなかったら意味ないと思うけど、10万の徒労があるかもしれないし取り敢えず眠くなるまでタップするかぁ。
俺は眠くなるまでタップを続けた。
「ふああ」あれから一枚実績解除された。これでまた効率が上がったぞ。
昨日手に入れたカードを表示する。
実績カード
MPビギナー
1回の起動で10万MP貯める。
MPおばさんを解放。
効果1秒につき1MPを生産する。
魔物カードで強化できる。
1/秒
魔物カードってので強化できるみたいだし、俺も魔物を倒せるようになったらさらに効率が上がるな。勝手に生産してくれるカード手に入れたから起動したままにして寝てみたけど、終了してるみたいだな、寝るってのがMPクリッカー以外の行動になってんのかな。
コンコン「勇者様。」
「あっはい!今行きます。」
迎えに来た五条さんに連れられて、研修に向かった。
研修はなんだかんだで2週間くらいかかった。
休みなく異世界の常識から魔物の知識、戦闘訓練を行った。戦闘訓練は五条さんがやってくれた。
そうそう魔法はスキルがなくても使えるって教わった。安く手に入るらしい初級の魔法書で、無魔法の浄化、火魔法の火炎放射、水魔法のスプラッシュ、風魔法のウィンド、土魔法の盛り土の魔法書をもらって覚えた。
初級でも最低MP1万はないと覚えられないから最初その話を聞いた時は断られてたけど、レベルが上がったらすぐに使ってみたいからってゴリ押して買ってきてもらった。
戦闘訓練では基本的な剣の振り方、足の運びを教わった。午前中に座学をやって、午後に戦闘訓練、フィールドでの行動について教わった。
そしてついに明日は初の実践だ。目的はゴブリンパピー、パピーと言っても子供ではなく成体みたいだ、一応五条さんもついてきてもらう予定だ。
その時に、聖剣を使ってゴブリンパピーを倒す、そしたらGランクの依頼を自由に受けれるようになるらしい。
試験は免除とか王様が言ってた気がしたけど、きになって聞いてみたら寮に入るには入団してないといけないけど、依頼を受けれるようにするには、最低限の実績が必要だという。
王様の推薦で最初はステータスで判断しないけど王都周辺に存在する最弱魔物のゴブリンパピーを倒せないと荷物持ちすらできないらしい。
あと結局10万MP貯めたけどを使わないで徒労2枚目取れるかやってみたけど実績は取れなかった。そのあと日々の訓練で疲れてけど、一万を貯めてなんとか魔法5種類を覚えることができた。
その時になんと実績カードを2枚取ることができた。
実績カード
魔導入門
初めて魔法を覚える
効果 一回のタップが2倍になる。
属性入門
初めて4大属性魔法を覚える。
効果 一回のタップが2倍になる。
これでワンタップ8になったから今日は休みにしてもらって聖剣召喚できる100万まで貯めるつもりだ。別の行動取ると終了するから万全の状態にしてからやるつもりだ。
俺は出来るだけ楽な体制になってタップを始めた。
5時間後、俺は、尿意を我慢しながらタップをしていた。
「くそう、両手タップ、2本指、駆使しているのに、まだ100万にいかねえ。でも残り1万だ、俺はやる!やってやるぜー!」
俺はトイレで至福のときを過ごしてから部屋に戻った。
「はふうー、間に合ったぜぇ。なんとか100万超えたし実績も取れてたみたいだしな。」
ちょっと確認してみるか
「自己鑑定!」
個体名 万丈 遊楽
職業 勇者
レベル1
ステータス
HP100/100
MP100万3258/100
ユニークスキル
MPクリッカー
現在1タップ16
自動 1/秒
所持カード
徒労 タップ2倍
MPおばさん 1/秒
魔導入門 タップ2倍
属性入門 タップ2倍
タップ仙人 タップ2倍
スキル
聖剣召喚
自己鑑定(勇者)
おっ!よし100万超えてるな。あとタップ仙人が増えてるな。
実績カード
タップ仙人
5時間休まずにタップをする。
効果 一回のタップが2倍になる。
タップ中若干体調が良くなる。
最後ギリ持ち直したのはタップ仙人のカードのおかげだったかも、まあ5時間はしんどいし、ここで取れて良かったかも。明日は初の実践だし、聖剣がないと不安だったから今日は達成できてよかった。
よし明日はゴブリンパピーを討伐するぞ。おやすみ。
おはよう。俺はもう手慣れた手つきで朝の準備をしていき、寮をでてギルドに向かう。
「五条さん、おはようございます。」
「万丈さん、おやすみございます。」
ふっふっ実は、いつまでも勇者様呼びだとむずがゆかったから苗字に変えてもらったのだ。もうもはや友達になったといっても過言ではないね!
「今回が初のフィールドということで荷物はおととい用意したものを使います。次回からは自分に合ったものを使っても構いませんし、この荷物は王様から資金をもらっているので今後もこれを使っても構いません。また、事前に説明したように私がついていくのは今回だけです。
またわたしは、もう引退しているので、安全のため第1層までしか案内はできませんので、ゴブリンパピーなので大丈夫だと思いますが念のため1体のみと戦ってもらいます。今回は、デバイスでの依頼の受け方も兼ねて、万丈さん限定の指名依頼をわたしが出しておいたので受けておいてください。ではいきましょう。」
はい、まあ2週間もあったけど打ち解けたのは呼び方くらいでずっと敬語のままなんですけどね。
デバイスを確認すると1件指名依頼入っていた。
依頼内容は、ゴブリンパピーの部位の納品、依頼報酬は秘密だってさ。まさかの秘密!この依頼で研修が終わりだから何かくれるんかなぁ。
さてっと荷物を確認して王都を出ますかね。
五条さんの愛車のちょーカスタマイズされたバイクに乗せてもらい出発した。いわゆる2けつじゃなくて、五条さんのバイクはサイドカー付きなのでそれに乗ったぞ。
しばらく進んで王都の出入り口をぬけた。
「万丈さん王都を出てすぐのところは聖樹様の加護により強い魔物は出ません。街道沿いもあまり魔物が出ません。第1層の境目はあそこに見える森くらいからです。森に入り込まない限りサウザンド級より強い魔物は滅多に遭遇しないですから気をつけてください。」
「さてこの辺でゴブリンパピーを探してみましょう。ではここからは万丈さんに先頭を行ってもらいます。」
五条さんと俺はバイクを降り、バイクをキューブに戻した。
「分かりました五条さん。」
俺は研修で習ったことを意識しつつ周りの気配を探り始めた。
しばらく警戒しながら進んでいると、
ピクっ 今あそこで何か動いたな。
「五条さん、見つけました。おそらくゴブリンパピー1匹です。」
「ふむ、そうですねゴブリンパピー1匹であっています。
では倒してください。」
「よしじゃあ行くぞ。聖剣召喚」
俺の右手に光が集まってくる。どんどん明るくなってきた、そして光が収まると明らかにオーラを放っている豪華な剣が手に収まっていた。
刀身は、両刃は白銀に輝いており真の部分は、エメラルドのように輝いており、抑えた色合いの上品な金色の鍔には、木の紋様があしらわれており、柄には、青い宝石のようなものが埋め込まれている。
「なんだこれめっちゃいいぞ!これならゴブリンパピーにも勝てるな」
「銘はなんだ?自己鑑定にのってるか?『クラウソラス』光の剣かいいね。よし行くぞクラウソラス」
俺はゴブリンパピーに一歩近づく、ゴブリンパピーは聖剣召喚の光ですでにこちらに気付いていてようだ。さらに一歩近づくとゴブリンパピーが持っている棍棒を振り回し、襲いかかってきた。俺は、聖剣を持って冷静になったのか、聖剣にそういう効果があるのかわからないが棍棒の軌道が見えていた。半歩下がり棍棒を躱すとクラウソラスを横に振った。まるで素振りしたかのようにゴブリンパピーを通過し、切り裂いた。
「ふう」
「万丈さん、すごいですね。聖剣を構えた瞬間、雰囲気が変わりましたよ。この攻撃力があれば第1層なら大丈夫そうですね。
あとは級が上の魔物たちはステータスでゴリ押ししてくるので、ある程度レベルを上げてステータスも上げることが重要ですね。さて、次は魔石を取り出して、ゴブリンパピーの可食部位の肥大肝をパッキングしましょう。」
「うお、そうだったある意味これからが本当に辛いところ」
俺は、荷物から解体用のナイフを取り出して、解体を始める。この解体用のナイフは魔法で魔石の位置と可食部位の場所を知らせてくれる便利なナイフなのだ。
「よしと、これで魔石と肥大肝を取り出して、
パッキング!」
さらにパッキングキューブを取り出し、魔石と肥大肝を収納する。同じ魔物の可食部位と魔石を同時に収納することで劣化を抑えることができるらしい。
「良くできました。このあとは燃やすか、埋めるかをしてください。今回は用意したシャベルの魔道具を使って埋めましょう。」
俺はシャベルの魔道具を使い、穴を掘り出した。
このシャベルの魔道具は、掘り出した時に、土の重量を軽減させる効果がついている。
数分もかからず穴を掘り終えゴブリンパピーを埋め立てた。
「では、ギルドに戻りましょう。そのキューブを提出したら、晴れてこのギルドの依頼を自由に受けれるようになりますからね。
それから、ギルドに戻りましたら研修期間も終了ですから、王都の散策やなんの依頼を受けても自由になりますからね。研修でわたしが教えたことが無駄にならないようしっかり励んでくださいね。」
「はい!依頼をじゃんじゃん受けて、より上のランクに行けるように頑張ります。」
「よろしい。では帰りましょう。」
俺たちはギルドに向かった。
途中上空をロボットが飛び去っていったりしたが、無事ギルドにつき、受付でパッキングキューブを渡した。
「はい、受け取りました。デバイスに完了とでているはずですよ。」
ほんとだ依頼完了になってる。
「では五条さん、はいどうぞ」
受付嬢さんが五条さんにキューブを渡した。
「ん、ありがとうございます。万丈さん無事依頼が完了しましたね、依頼の報酬ですが、ゴブリンパピーの肥大肝の料理にしましょう。
まだ、万丈さんは魔物料理を一度も食べていないとおっしゃってましたのできっと驚かれると思いますよ。」
確かになんとなく魔物を使った料理は食べてなかった。寮の料理は基本安いけど魔物料理は、ちょっと高いんだよね。和食が美味しかったから結局和食ばっか食べてる。
「料理って五条さんが作ってくれるんですか?」
「変ですか?」
「いえ、とても楽しみです。」
「そうですか、それはよかったです。ギルドの調理室借りてあるのでそこで調理しますので、ギルドの食堂で待っていてください。」
「はい!」
五条さんと分かれて食堂に入った。
しばらく待ってると五条さんがいい匂いのする料理を運んできた。
「お待たせしました。肥大肝をソテーにしてみました。どうぞ召し上がれ。」
おー!めちゃくちゃうまそう。見た目的にはフォアグラが近いのかな食べたことないけど。
「いただきます。」
「カリッ」
表面がカリッとしていて噛んだ瞬間、口の中でとろけた。
うーん、おいし!美味しすぎます。困ります、困ります、あー美味し。
はっ、どっかにとんでた。これはすごいな。
「五条さん、すんごい美味しいです。俺、五条さんにご馳走してもらってよかったです。」
「それはよかったです。驚いてもらえたようですね。」
「もーおどろきましたよ。魔物料理がこんなに美味しいなんて。」
「さあ残りもどうぞ」
「はい!」
そのあとも手が止まることなく完食した。あー美味しかった。
そのあと五条さんにお礼改めて言ってから分かれて寮に帰ってきた。
よし、この世界に転移して鑑定されたときは、どうなるかと思ってたけど、MPクリッカーと聖剣のおかげでゴブリンパピーは倒せるようになったし、とりあえずこの先は大丈夫そうだ。
しかし、王様には、ギルドで成り上がってやるとか言ったけど、具体的な目標を決めとかないと、だらけてしまいそうだ。
うーん、地球にいた頃は、ラノベ読んでゲームして大学でやりたいこと見つけようとか思ってたけど結局、流行り病を言い訳にしてなんも行動できなかったんだよね。
大学生の頃は何が夢だったっけ、夢なんてなかったな、ただ彼女が欲しいとか、ずっとゲームしてたいとか、ラノベ読んで満足したいとか、そんなのばっか考えてたっけ。
そういえば研修期間でいろんな魔物や可食部位を教えてもらったけど、ほかの魔物も美味いらしいんだよね、今日五条さんにご馳走してもらった料理美味しかったな。
五条さん、料理が好きらしくてレアな魔物とかランクの高い魔物を討伐してきたらまた作ってくれるって言ってたし、それを目標にしてもいいかも、ランクが上がれば上位の魔物の出現位置とか教えてもらえるらしいしギルドのランクを上げて見つけやすくしよう。目標は、MPクリッカーを成長させてランクを1番上まで上げることにしよう。
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読者の皆様、取り敢えず書き溜め分はここまでです。昼休憩に続きを書いていきたいと思っているので、気長に待っていてください。
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