第3話

俺はギルドの入り口を抜けて総合受付の番号札を取って、近くの椅子に座った。

しばらく順番を待っていると呼ばれたので受け付けに向かう。


「いらっしゃいませ、ご用件をお話ください。」

「えーと、ギルドに入りたいんですけど、あのこれ渡せばわかると思います。」

「はい、わかりました。ただいま確認して参りますので少々お待ちください。」


(やっぱり受付の人は美人なんだなぁ。)

なんてことを考えているとさっきの受付の人とほかに2人出てきた。


「これはこれはよくいらっしゃいました勇者様。私は、ギルドマスターのライアンと申します。国王様からの書状で状況は分かりました。これからGランクの冒険者として頑張ってください。


では、後のことはこちらのギルド職員兼元D級冒険者の五条くんに任せてあるのでよろしくお願いしますね。五条くん任せましたよ。」

「はい。」

「では、勇者様失礼します。」


怒涛のようにしゃべって、さっていったな。ギルドマスターにもなると忙しいんかなぁ


「では、勇者様、書状にも書いてありましたが異世界出身ということで知らないことも多いと思いますから、しばらくは、こちらの世界の常識や魔物についての研修を受けてもらおうと思います。

また、ステータス的にもすぐに魔物討伐に出られても最下級のサウザント級のパピーゴブリンにも手も足もでないと思いますので戦闘訓練も合間に行いたいと思います。」

(そりゃステータスが1000兆もあるような人たちがいる世界でステータス100だから弱いとは思ったけどさ、それほどなのかぁ、でも実践はしばらくできなさそうだな。)

そのあと五条さんから今後のスケジュールなどを教えてもらった。

「また、ギルドの寮費は、1年分は払わなくても大丈夫です。後の予定はGランクのギルド証とデバイスの受け渡しだけなので、ギルド寮へは後ほど案内します。」

「五条さんデバイスってなんですか?」

「ああ、そうでしたね。デバイスは、ギルドの依頼を受ける時に必要なもので、これは私のデバイスですけど、こういう風にギルドに来ている依頼をこの画面で見て、あっ文字って読めます?

読めるんですね、良かった。それからこのデバイスで依頼の受発注を行います。また、このデバイス同士での遠距離通信もできますので、使い方も明日の研修で教えた方が良さそうですね。」

「五条さんデバイスとギルド証の用意ができました。」

「おっと話しているうちにできたみたいですね。ありがとうございます。ではこれがデバイスとGランクのギルド証です。デバイスにはもう勇者様の情報が入っていますので設定などはしなくても大丈夫です。

では、受付での用事は済んだことですし、寮に参りましょう。」

俺は、五条さんについて寮に向かった。

「さてつきましたね。勇者様の部屋はここです。道中少し話した通り、最初の研修が終わるまで、街には出ないようにしてください。この世界の常識を把握できていないと危険ですからね。ではまた明日に寮に迎えにきますので」

「あっはい、ではまた明日」

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