二十三頁目
どしゃ降り
あなたの声は聴こえない
わたしの傘も飛んでしまった
けれど濡れることもなく
ひそやかに笑う
⌘
どんどんと おとがする
どこからか きこえてくる
見えないだけ
分からないだけ
それは つよくなってゆく
ひとりぼっちを感じた
なのにこわくなかった
ああこのまま
わたしもそのおとに混ぜて
⌘
あなたのほほえみが好きよ
恥ずかしげに顔を背けても
見えてしまう
そんなほほえみが好きよ
⌘
ぎゅっとして
ぎゅっとしてよ
いつもはいえないこと
ちゃんとつたえたいの
ずるくってごめんね
そんなわたしをしらず
わらうあなたに
そうつげる
このむねのなかで
⌘
ゆきましょう ゆきましょう
そこにはなにが ありますか
それはもちろん ひみつです
ゆきましょう ゆきましょう
そこにはなにが ありますか
それはいまでも みえません
ゆきましょう ゆきましょう
そこにはなにが ありますか
それはこれから わかります
ゆきましょう ゆきましょう
じかんはもう ないのです
ゆきましょう ゆきましょう
あしばはほら もう
ありません
⌘
のばした てのひら
ぎゅうと にぎる
いとおしいこ
おやすみね
あたたかな ゆめのなかで
まっているわ
いつだって
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