10話 属性と飲み水
宿の外に出て
内容は学問的な内容よりも、子供が思いつく範囲での疑問に答えられるようにする目的のものだった。ただ現実には魔法が無いので、そこも読んでいて割と楽しめた。
ちなみに子供に魔法を教えるための本なので、分かりやすく伝えるための例文もあったのだが、そちらは例え話過ぎて逆に伝わりにくいのではないかと思ったりもした。
この
魔術の方はより複雑になる為、子供が成長してから教えると良いと書いてあった。あくまでもこれは育児書である。
基本属性として火、風、水があり、それらはゲームで定番の三
まぁそれは良いのだが複合属性の組み合わせの「火と風で雷」「風と水で氷」「水と火で熱」というのはいまいち理解出来なかった。
ただ、イラストを見て一応受け入れた。光の三原色で覚えれば良い。
赤緑青の円が正三角形の頂点を中心として重なり合っていて、重なっている部分が黄色、水色、ピンク、白となっていた。それぞれの中心に火、風、水、雷、氷、熱、無のシンボルが書いてある。白は無属性に分類されるが、複合属性とは呼ばれないらしい。何故か仲間はずれにされている。
そして詠唱、あるいは魔法陣に任意の属性の魔力を注ぐことでその属性の魔法が発動するとのこと。『
この本に載っている魔法は詠唱だけで発動でき、どの属性でも発動できるとのこと。「いずれかの魔法を発動出来るようになったら、任意の属性で発動出来るようチャレンジして貰いましょう。属性の純度は魔力の色で分かりますので、親御さんがこの本の色見本でチェックしてあげてください。」と書いてあった。
色見本は光の三原色の色そのまんまだった。ちなみに基本属性は何となくその色に近ければ発動出来るが、複合属性はかなりシビアになるとのこと。ここでしっかり基本属性を習得してもらう事が上達の鍵と書いてあった。この本を書いた人、読んでいた人は教育熱心だったに違いない。
一通り読み終わった頃には結構時間が経って居たので、魔法の練習だけをしてログアウトしよう。調合はまた次の機会だ。取り敢えず水は出せるようになっておきたい。
取り敢えずどの属性が発動しても問題無いくらい効果が小さい魔法をやってみよう。
「我が魔力を
手に血が少し集まったような感覚と共に少しだけ白っぽくなり、爪の先ほどの光の粒が出現した。数秒程度で消えたが。
詠唱には魔力を引き出す効果も少しだけあるらしい。攻撃魔法にとっては有って無い様な量らしいのだが、消費魔力が限りなく少ない魔法ならそれだけでも発動するらしい。
ちなみに「ライト」の部分は勝手に口が動いた。システムアシストだろうか。この魔法の名前は『術式 エレメント』なのだが。なお、無属性だ。
さて、水属性を出したい。本にはその色をイメージさせるのが良いと書かれていた。
「我が魔力を印とし、その姿を現したまえ。『ウォーター』!」
うん、出来た。色もしっかり青だった。出現した水は一滴だったが。さすが最低位魔法(適当)
ちなみにMPは減っていない。ゲーム的には完全にチュートリアル的な扱いなのかもしれない。
他の魔法は規模が分からないので、詠唱やその概要に目を通すだけにしておく。万が一にも宿に放火とかしたらやばい。システム的に燃えないのかもしれないが。
この日は各属性を発動してからログアウトした。
なお、魔法スキルは習得していなかった。
魔法で飲み水が確保出来る日はもう少し先となる。
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魔法設定の紹介回。
熱と風がこれで良かったのかは分かりませんが、ピンク(マゼンタ)のイメージカラーで風に効きそうな物がこれしか思いつきませんでした。
(毒々しい色ですが、毒霧とか出しても風に吹き飛ばされそうですし)
なお雷属性と風属性の関係ですが、雷属性とは本来空気中を通りにくい性質を持つ電気を魔法の力で射出するものなので、風魔法でも魔法の効果を妨害する事で放電を阻害出来るという設定です。
(育児本にこんな事書いてあるわけないよなという事で全カットしました)
(ただ、せっかく考えたのに何処にも書かないのは虚しいのでここに書かせて貰いました)
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