モンスターパニックにおける主人公以外を描いた地に足がついた作品

 ゴジラやガメラなどの怪獣作品で起こる被害に対し、生き残るために行動する市民の視点で書かれた作品。作りとしてはゾンビ映画などに近いものがあります。

一般的に巨大な怪獣は市民一人ひとりを認識することはないため、ゾンビものにあるような追われる恐怖などは書きにくいと思いますが、この作品はそこに一つギミックを追加することでそのようなシチュエーションを作ることに成功しています。

また、1話完結なためあっさりとした展開ではあります。ですが、話の節々に練られた設定の存在が感じられ、続きを読みたくなるような魅力があります。

最後の展開に関しては唐突な感じがしましたが、1話完結にする以上普通のオチではありきたりに感じてしまうのも確かで、これはこれでありだと感じました。

総評として、短い時間で楽しめるライトなパニック作品と感じました。