第9話 学園の方針
その質問に
「勉強はね。それなりの成績を取っていたら大丈夫よ」
紗織が答える。「だけどサバゲーでの評価は別よ。本当に悪いと辞めさせられちゃうの」
「…またサバゲー? そんなことで退学させられるって理不尽……」
「…仕方ないわよ。理事長の方針とかなんとかで…」
結局、説明をしてくれている紗織もよくは知らないみたいだ。
「あれだろ。社会に出てもメンタルを強く保てるようにって……」
「ああ。最近は心が折れる事件がやたらと多いからな」
「うん。いろいろと理事長なりの方針があるんだろうね」
周りの生徒たちが補足をしてくれた。
「ま、そういうことよ!」
人の意見を利用する女……紗織。
「だったら逆に辛くて学校を辞める人だっているんじゃあ……」
柚月の疑問に
「ところがどっこい、毎年、入学希望者が鰻登りらしいわ」
紗織が自信満々に言い放つ。「わたしたちは入試に合格できてとてもラッキーだったのよ」
そして
「…と自慢しているわたしもA組なんだからいつ辞めさせられるか気が気じゃないんだけどね。ああ、わたしもF組になりたい」
冗談っぽくペロッと舌を出した。
ーーF組……?
「なんでF組になりたいの?」
柚月はチラッと渉を見ながら言う。
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