第百九十二話 一方その頃バジルでは 二
「な、な、な、なんなのよ! これは! 」
「これは予想外」
「つよ、つよ、住民」
エカテー達は町の中へワイバーンで入りモンスターを
上はB、下はEの大軍勢が住民を襲いかかりすぐに起こる
まず城壁外で
冒険者達が
そしてモンスターを召喚したのだが現実は
「大丈夫よ。このくらいで
「ここは一旦引いて態勢を立て直した方が良いと、僕は思うのだけれども」
「そうはいきません! 」
「ほほほ、それだけ大きな乗り物で乗り込んで帰れると思うとは、やはりおつむはお山の大将のままかの、エカテー」
「ミッシェル! それにギルバート! 」
町の
現れたのはこの町の冒険者ギルドのトップ二人である。
しかしその姿もいつもと違い
ミッシェルは
「ありえない! 対策はしていたはずなのに……」
一応ながら彼女も魔法を使えるモンスターを召喚し、探知対策を
しかし相手は対モンスターのエキスパート。しかも元Aランクが二人である。
その
尤もワイバーンという巨大なモンスターで乗り込んだので正確な場所は分からなくても方向くらいは誰にでもわかるのだろうが。復讐に取りつかれたエカテーにはそのようなことは一切考えていなかった。
「呼び捨てとはずいぶん偉くなったの」
「全く、我々を甘く見過ぎです」
「なんでここに! 」
「いやむしろなんでバレないと思ったのじゃ? 」
「何か罠でもあるのではないかと思い警戒して損しました」
エカテーは
そのことを
「た、たかが冒険者二人でどうにかなると思ってるの!
片腕を地面にかざし
三体のワイバーンを
「泣き
「腕は鈍っていませんよね、クソ爺」
「むしろ全盛期よりもたぎっとるわい! 」
こうして南の森での戦いが始まった。
★
「っち! 多いな」
「全く、ですね! 」
ゴン! という音を鳴らして魔杖でモンスターを潰すフェルーナ。
それをみて「やっぱ磨杖の使い方違うよな」と思うも口に出さないガルム。
宿の中での
宿に
よって一先ず宿の周りにいたモンスター達を討伐することに
フェルーナの残存魔力の問題もあったのでフェルーナは極力魔法を使わずに
普通ならば魔杖が折れるか、そもそも腕力が足りずに倒せないのだがそこは
現役時代に使っていた
「ん? 何だあれ? 」
「スケルトン・マジシャン? いえ、あれは――」
「ふふふ、人とは
一体のボロボロな
人が使うような
「フェナ! 」
ガルムは叫ぶと同時に高速で宿へ向かう火球に飛びつき――
「
魔法を切った。
そしてその勢いで二階に入りフェナを抱えて外に出る。
瞬間夫が娘を移動させていることを確認した後、フェルーナはアンデットの方を向き魔杖を突きつける。
「よくも我が家の宝に、夫に手を出してくれましたね」
「ふふふ、
「貴方の
「ふふふ、まぁいい。
「すぐにでも地獄に送って差し上げます。
★
ガルムは一人
そこには多くの人がいる。
大人から子供まで、そして様々な種族がそこに避難していた。
「フェナ、ここで大人しくしてろよ」
「パパはここにいないの? 」
「ああ、ママを助けに行かないとな」
「い……わかったわ。フ、フェナは『銀狼』の看板娘だもん! パ、パパを見送るのも
「ああ、帰ったらお客さんがいっぱいになるから大変だぞ」
「任せなさい! 」
じゃぁな、と言い今にも不安で泣きそうな看板娘を置いて外に出た。
「さて、あれはリッチだとは思うが……早めに……ん? 」
「ここに大量の
ガルムの前に一体の大剣を背負ったモンスターが現れた。
鱗の色は
それを注意深く、見るガルム。
「ここは
「
そう言いながら大剣をガルムの方へ向けた。
「ドラゴニュート? ちっ! なんでSランクがここにいんだよ。仕方ねぇ。
ガルムとフェルーナが大物達を前にそれぞれが戦う中、アンデリック達は城門へ到着した。
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