第百六十一話 王都のドタバタな日常 七
書類整理も一段落し夕食を食べた俺は寝室へ行き
「今回こそは入られないようにしないと」
そう思うも何か手段があるわけではない。
リンが
「この
そう独り
しかし何か対抗策があるわけでもなく仕方なしにベットへ向かい、横たわった。
今日も大変だった。
武技も練習しないといけないし、リンは冒険者になったし……。
明日やる事を頭の中で反復させながらいつの間にか俺は眠りについた。
★
翌朝。冒険者としての習慣が俺を起こして、目覚めた。
朝と言っても早朝も早朝。まだ日が
どうやら今日はリンはベットの中にいないらしい。
ベット回りを確認後に、さて依頼を取りに行かなくては! と、思うも立ち止まる。
「……リンの初心者講習がまだだった」
まだリンが依頼へいけないことに気付き早すぎた
ならば『
それもいい、とおもい少し動く
今は早朝、しかも日が
だがなんだ? 明るい……。
動いている? 侵入者か!
俺は
早く移動するが、
この前、大金を手に入れたばかりだ。誰かがその情報を
メンバーの事が頭を
良くも悪くも
早めに片付けないと!
移動し光る
「瞬歩! 」
「甘いですわ。
大量の光球をひたすら
「あれ? 侵入者は? 」
「デリク?! 」
「あら……」
どうやら侵入者じゃなかったようだ。
★
「朝練だよ、朝練」
「そうですわ。まさか侵入者と間違われるとは」
「悪かったって」
庭の
話に聞くところによるとどうやら最近から朝の練習を始めたようだ。
「デリクだけ先に行ってしまうから」
「全くもって
セレスが何かとても恐ろしい事を言いながら
しかし
「なんやかんやで目の前の事を片付けてたらこうなってしまっただけなんだけどな」
「その時僕達、いた? 」
「そりゃ、流石に
「それもそうですが、なにかやりようがあったのでは? 」
「……最初から俺に
「なんかごめん」
「申し訳ないです」
「謝られるとそれはそれでつらい!!! 」
「そうえいばデリクはどうしてここに来たのさ? 」
「いつもと同じように朝起きてギルドに依頼を取りに行こうとしてしまってた」
「ふふふ、
「全くだ。にしてもケイロン、物凄く動き速かったな。魔法でも使ってたのか? 」
「いや、
ケイロンは長椅子で足を前に伸ばし
そして足をパタパタさせながらほてった体を冷ましていた。
「
「速さならデリクの方が早いじゃん」
「いやいや、銀狼卿の時は魔法や精霊魔法で
「嘘つけー」
わざとらしい口調で俺の言葉を否定するが本人は
動かしている足が少し速くなっていた。
伸ばした足は少しばかし汗が
朝から刺激的だ。
「精霊魔法ですか……。
セレスが興味深いと言った目線でこっちを見てきた。
確かにエルベルとは全く違う。
武器に
「時の精霊魔法の事があったからな。その感覚で風を
「ええ、確かにいます。
「多分ほとんどはエルベルみたいに武器に
「ありえますね」
「それに風の小精霊を
「なるほど……
俺の話を聞き何か新しい事でもわかったのだろう。
セレスのテンションが急激に上がり、立ち上がった。
「じゃ、朝ごはんに行こう」
「ええ、行きましょう!!! 」
長椅子から二人は立ち
その頃には日は
★
朝食も終え、少しばかしの眠気に襲われているとケイロンとセレスが口を開く。
「時間通りなら恐らく今日使用人達が来るでしょう」
「ボクのとこも」
「え? 本当か? 」
早すぎるだろ……。
俺の驚きを
「早いに
「就活だよ、就活」
「……迷惑な。それこそ冒険者になればいいのに」
「ええ、本当にです。剣術や魔法をある程度収めているはずなのでやっていけるとは思うのですが」
「プライドが高いからねぇ~
そんな人来てほしくないな。
どこかの派閥にでも入っていたらややしいことになる事間違いなしだ。
二人には感謝だな。
しかし、待てよ?
「それまでの
「まぁ……」
「家の護衛、確かに護衛ですね。ものは言い
「家に誰か侵入者が入ってこないか、護衛。つまり……」
二人が言いにくそうに全員から目を
「「「つまり??? 」」」
「無職!!! 」
「俺より
「ご主人様、奥様方。家の者が来ております。
俺がつっこんだその瞬間にルータリアさんが
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