第百四十六話 誕生パーティー 二
「お久しぶりです。ケイロン、セレスティナ」
ケイロン達が会話をしているそこに声をかけた勇者は冒険者ギルドの受付嬢アルビナであった。
黄色いドレスに身を
一応この場は
そして小声で
「アルビナ」
「あら、アルビナさんではありませんか」
「何初めからバチバチやってんのよ」
「そんなことはない」
「ええ、いたって普通に接していただけです」
「外から見るとそうは感じられないよぉ」
大人顔負けのポーカーフェイスと威圧感をバリバリに出していた二人にしょっぱなから何
本人達は自覚がないのか、知らぬ、存ぜぬ。
それを冷や汗を流しながら見ている他の面々の心臓に悪い。
まだ
「イチイナ達も
「ほんとにね」
「それで彼女、イチイナは本当に結婚するのですか? 」
「興味あるの? 」
「彼女の結婚、と言うよりかは『
「結婚は本当みたい。でも
「アルビナでもわからないの? 」
「私は万能じゃないよぉ~」
そう言いながらアルビナが口を少し動かした。
口は「
これ以上はまずいと考えた二人は話を別の方向に中断し、いつの
ケイロンとセレスティナのドタバタがあったものの
が、ケイロンとセレスティナが会場から出ようとしたその時、一人の文官服を着た女性に呼び止められてしまった。
「ケイロン・ドラグ嬢、セレスティナ・ドラゴニル・アクアディア嬢。国王陛下並びにエレク第一王子殿下がお呼びでございます」
「「え??? 」」
その言葉に思わず声が
なにせ彼女が口にしたのは国王と王子でこの国のトップである。どのような
二人が警戒する様子を見るも女文官は
「
「確かに」
魔法の
元々巨大な城をそのまま行政機関として作り変えた為
ならされているもカツカツカツと彼女達の靴のヒールと石造りの王城がかち合う音が
目の
まるで何か
しかし
そして一つの大きな
その
ゆっくりと
中は魔法の光で
足元は赤い
正面には国王カルボ三世と第一王子エレク・カルボ、そして何故か隣には獣王国ビストの国王カイゼル五世とその娘リン・カイゼルが見える。
何事かと思いながらも
「
「「はっ! 」」
遠目ではわからなかったが
逆にエレクの方は少しにやけている。
何が面白いのかと思うも、いくら
カイゼル五世は
そしてカルボ三世が口を開く。
「急な
「お呼びとあらば
「どうか
二人の真っ直ぐな瞳を向けながら「王国貴族として
もっともケイロンとセレスティナにその気はなく単なる定型文で「さっさと
「すまんな。一つ確認したいことがある」
「何なりと」
「まずケイロン嬢、そしてセレスティナ嬢は冒険者パーティー
予想外の言葉を聞き少し
しかしそれを気にせず王は続ける。
「悪いが調べさせてもらった。でだ。ここからが本題なのだが……カイゼル殿、頼めるか? 」
「うむ。まず隣にいる
そう言われ目線を移す。
そこには一人の
彼女を見て、思い出す。
「「ございます」」
「そうか。やはりか。ならば
それを聞き
調べればすぐに出てくる物ではあるが一国の王が単なる騎士爵に、それも
これはただ事ではない――いや王女が
「「
「そうか、そうか。ハハハ」
あの時何かまずい事でもしたのだろうかと
どちらかと言うとあの場に王女がいたとなるとまずい事をしたのは王都騎士団だ。
さてどうしたものか、と考えている
「まず感謝を。娘を助けてくれたことに感謝する」
「「ハハ」」
「この場にセグ卿がいない事を残念に思うと同時にこのような事を考えているのだが、
それを聞き顔を引き
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