第百四十五話 誕生パーティー 一
俺達は今
正直
と、言うよりも生きた
当初俺が呼ばれたので俺のみが行くものだと思ったがどうやらスミナとエルベルも
俺の両脇で同じく体を
いつもならばこの
流石にこの異常状態を
「そこまで緊張なさらなくても大丈夫ですよ」
「「「(そういわれても無理があるだろ……)」」」
少し顔を
もしこの状況で緊張しない
「
「……お言葉ですが閣下。良い事をした
少しでも場を
「ははは、
全体を見ながら笑い
最初の
だが俺は――俺達はそんなことをした
もしかしてあれだろうか?
だがそれだけで国王様が呼ぶか?
「さて、王城へ着きました。この先王城になります故、
馬車はそのまま王城へ吸い込まれるように入っていくのであった。
★
時は
今は
王家が
王子の十五を
そして……。
「おお、どこのご
「
「あちらをごらんなされ。
「おお……。美しい……。さぞドラゴニカ王国の有名なご
彼女達の両親ドラグ伯爵やアクアディア子爵は自身の
どこか調子が悪いのだろうか。我々の国の食事が合わなかったのだろうかと心配する各国の王侯貴族だが、本当の所は違う。
彼女達を知っている者なら今彼女達が不機嫌であることに気付くだろう。
「ヒッ! こおりの……」
「烈火、だと?! 」
「おい馬鹿! 何を言っている。口を
集まったカルボ王国側の貴族——特に十五から二十にかけての貴族やその子息子女は恐怖に
彼女達が
ドラグとアクアディア、特にアクアディアを敵に回すと
「あら、ケイロンさんではありませんか」
カルボ王国側が異常なまでの恐怖に
誰かが止めようとするも彼らも他の者に止られてしまった。
「社交界に顔を出さないから何か病気になったのかと心配しましたわよ」
「イチイナ」
ケイロンにイチイナと呼ばれた子女率いる集団はケイロンに
「確か貴方と会うのは卒業パーティー
「ええ」
「……何をなされていたのですか? 」
「特に」
「イチイナ様がこうおっしゃってるのよ。何か言いなさいよ」
「恐らく口に
人も
イチイナの父は四大公爵家の一つ、シリル公爵家の
そのことも
今現在この女性達の
「私、先日
「おめでとう」
ケイロンも最低限の言葉で返す。
アンデリック達といるときとは想像できないほどに冷たい表情と最低限の言葉で軽く
『
彼女がアンデリック達に会う前まではそのようなことは聞いたことがない。あまりパーティーに出なかったにしても最低限の情報は集めている。ならばセレスティナがアンデリックと会った
『
何かしらの事件を解決したのか、と考えるもわからない。アンデリック達が
ならばフェイクか。いやそれもないだろうと考えた。このような
不自然、と感じて口を
セレスティナのそのような考えも知らずにこのイチイナ嬢はケイロンの――短い――言葉を
「ですのでこれからは貴方よりも上になります。ごきげんよう」
何が? と二人共思ったが口にしない。
単なる
「なんですの。いつもあの女は」
「さぁ? 」
二人とも彼女が何をしたかったのか言いたかったのか分からず首を
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