第百四十四話 終わってしまっていた誕生祭
最早そこに
もともとなかったが、
そしてある日の事。
今日も今日とてモンスターを狩り素材を受付に並べ、受付嬢の顔を
「コングラチュレーション! 任務終了だ! 」
「「「やっとか……」」」
俺達の前で
大量のモンスターを
俺も若干ながら風探知が使えるようになったり風の小精霊を
「全く他の奴らは何してるんだ? 」
俺達の怒りを
最早作業となってしまった低ランクモンスター
最初はあんなにはしゃいでいたのに。
「あ~冒険者もそうなんだがどうやら今までモンスターを
「それが何でここまで
「詳しい事は分からんがいつもは動員されていない奴らも動員されてっから何かあったんじゃないか? 」
「「「……」」」
何が起こっているのか分からない風な顔をケリーさんはしているが俺達は当事者の
まさか俺達自分の首を自分達で
少し
顔を
「まぁ終わったことはいいんだ。これで冒険者達も戻るだろう? 」
「どういうことですか? 」
「ん? どういうことも何も王子
「「「くそぉぉぉ!!! 」」」
俺達は
「気付いてたら終わってたなんてそんなのありかよ! 」
「予定にないことだったがよ! それでも少しくらい
「森以外の祭り、楽しみにしてたのに!!! 」
「それを血と汗の毎日?! ふざけるなよぉぉ! 」
「覚えとけ覚えとけ覚えとけ覚えとけ覚えとけ……」
「精霊よ、
「まぁなんだ。終わったのは仕方ねぇ。約束通り『重ね』と『乱れ』を教えてやるから……って話聞いてないか」
俺達は立ちあがる。
そしていいように使われた俺達はトボトボと歩きながら宿へ戻った。
★
その人の集団をかなり遠くから見て俺達は顔を見合わせた。
「なにが起こってるんだ? 」
「祭りの後だから帰る客が集まって何かしてんじゃないか? 」
「人も多いが……」
俺達は
確かに人が多いし
だが何か単に
「どこか緊張のようなものが伝わってこないか? 」
「
「馬鹿言え。それだと
「
「ああ……あれか」
「だが今回はデリクは呼ばれてないだろ? ならそれはないんじゃないか? 」
エルベルの
エルベルに否定されたが有り
貴族の
ジルコニフ様の時がそれだったから十分にあり
「
「おう、ワタシも同じだ」
「むしろオレは突っ込みたい! 」
「「一人で行け!!! 」」
が……。
このままここにいても
「仕方ない。そこら辺の人にでも聞いてみるか」
「誰が行く? 」
「オレ! オレが行く! 」
「よし。行け、エルベル! 」
「うりゃぁ! 」
エルベルの中のお
お? 思ったよりもまともに話を聞いている。
そして宿の方を見てこちらを見た。
ん? 帰ってきたぞ? 何があったんだ?
「お帰りエルベル」
「どうだったんだ? 」
「何か貴族が来ているらしい」
「……やはり
「アン。一応言っておくが、お前も貴族だからな? 」
「俺みたいなにわか貴族と本来の貴族を
エルベルの話を聞いて非常に帰りたくなってきた。
あ、帰る場所は
「もしかしたら俺達が目的ではない可能性も十分にある! 」
「ケイロンとセレスティナが馬車で帰ってきたとか! 」
「「それだ!!! 」」
そうだ、これだ。
これなら有り
セレスも俺達についてくると言っていた。
ならばその家臣団が見送りとして来ているんだ。
「なんだ。それなら警戒する必要なんてなかったじゃないか」
「そうだな。知り合いになったしな」
「
安心した俺達は前に進み人混みを分け、宿に向かう。
宿を
そしてその周りには騎士と思われる人達がぞろぞろといた。
あれ。なんか思っていたのとは違う……。
「セグ卿でございますか? 」
「え、ええ……」
騎士の一人が似顔絵らしき紙と俺を
それに
「失礼ながら貴族章を
そう言われ腰にしている
すると隣の騎士が
え、俺なにか犯罪でもやったのか?
体中に冷や汗が流れてくるのを感じた。
「確認取れました」
そう言うと俺に短剣を返し馬車の方へ歩いて行く騎士。
「おい、アン。何かやったのか? 」
「やってない。俺は何もやってない」
「むしろやってないのがいけなかったんじゃないか? 」
「「……あり
何せ
でなくても大丈夫と言われたが、本当に確認をとったわけじゃない。
もしかしてそれがダメだったのだろうか、と考えていると馬車の方から一人の文官服を着た老人が現れ、こちらを見、背筋を伸ばして口を開いた。
「カルボ王国国王カルボ三世陛下がお呼びである。
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