第百四十話 精霊剣
店の
他の
どうしてかそれから目が離せない。
まぁ呪われている物を店に置いてるわけもないし、と思い
「なんだ、この剣? 」
「お、アン何か見つけたか? 」
俺が剣をかざして様子を見ているとスミナが声をかけ
間違って剣をスミナに当てないよう
首を
「ん? その剣はなまくらだぞ? 」
「そうなんですか? 」
俺とスミナが首を
そちらを振り返ると店主一人でさっきまで
「ああ、それは昔打ったやつだ」
「へぇ。おっちゃんが打ったのか」
「だが見ての通り売れ残った」
確かにお
色が
「作るよりも前に「精霊の力を
今何と?
「大体
その
店主を見て、再度この剣を見る。
だがこの様子、もし使えたとしてもすぐに折れたら
やはり返そうか。
そう思い剣を
ど、どういうことだ?!
「どうした坊主。それ買うのか? 」
「え、あ? え? 」
「ま、剣の
魔族店主の笑い声が
手が剣からはない?! 何が!
が、手にしたら最後とはこのことか。
「アン、それ買うのか? 」
「おいおい坊主。本気か? 売る俺が言うのもなんだが剣士なら違う物を選んだ方がい良いぞ? まぁ
「……買います。最近命の危険に
「そ、そうか。なんかわりぃな。まけてやるから、元気でやりな」
「……お支払い、お願いします」
結局の所、剣が手から離れずそのまま買うことになってしまった。
★
「にしてもお前さんも
ケリーさんと一緒に店を出ると歩きながらそう言った。
俺はそれに
「ではこれで」
「ありがとうございました」
そう言い俺達は精霊の
前に進みたくても痛いくらいに
嫌だ! 振り向きたくない!
「いろんな討伐依頼がよぉ。
「……」
逃げろ! ここから一秒でも早く逃げろ!
「俺の紹介で剣、買えたよな」
「……わかりました。明日向かわせていただきます」
こうして俺は権力というものに
★
「どうしてその剣を買ったんだ? 」
「話しても信じてくれるかわからないが……」
ここは精霊の
靴に
魔法を選び終わった後、
一応伝えておくべきかと思い、手から離れなかったことを言う。
「……呪われてんじゃねぇか」
「正直手放したいが、手放すと戻ってくると言われても信じそうだ」
「確かに」
スミナは少し顔を下に向ける。
「ま、アンには
「そんな
「だがよ。手から離れない呪われた武器と考えるよりも精霊の力を引き出せる武器って考えた方が前向きだろ? 」
「
「耐久性は良いようだし、うじうじ考えずに次に
そう言い立ち上がり俺の部屋を出ていってしまった。
★
「あああああ……」
「陛下。少し落ち着いてください」
「ドーマ
「ならば言葉を変えましょう。
ここはカルボ王国王都カルボの王城の
机にかじりついていたカルボ三世が突然
本来王と
それが今彼らがいる部屋である。
「賊を討伐したセグ卿への報酬はどうしたものか」
「カイゼル五世陛下もとんでもない事を……」
カイゼル五世からの
アンデリック達への報酬はもちろん考えていたのだがその手紙にはそれ以上の事や物などが書かれていた。またその手紙にはある事に関して
友好国とはいえ強者を
「
「書かれている内容がないようですし……」
「だが
「勝手に貴族を増やす者もおりますしね」
例えばアンデリックが
アンデリックの場合は少々事情が
認められることで与えることが出来る爵位。よってこれを
「さて国としてこれ以上の価値を見出してもらわねば獣王国へ行ってしまうやもしれんな」
「……私が同じ立場なら獣王国へ行ってるやもしれません」
「この
「
「笑えぬわ」
「「ハハハ」」
王子
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