第九十八話 ドラグ伯爵領に巣くう闇
「そもそも『アウトサイダー』は
「奴らめ。我ら王国騎士団の目を
「全く困ったものです」
「ドラグ伯爵家の領地でとれる薬草を使って違法薬物を作られては僕達の
「……今回の集団
ケイロンはそう言いそのおぞましさに顔を
一応この国にも奴隷制度はあるがその
よってアウトサイダーのやっていることの
そしていつの
「今回の
「王国騎士団や王国魔法士団が
「まず住民が誰もその様子を見ていないというのもそれを不可能にしている
「そしてそこで重要になってくるのが少女——アリスちゃんの
「アリス、ですか? 」
別の犯罪組織と聞いて訳が分からなくなるケイロン。
だがアリスの名前を聞いて父の瞳を見る。
「そう、アリス。少年ことカイル君が薬草を取りに行った
「体を激しく動かせないしね」
「ま、今は
「
「恐らく魔法の一種だと私は思っている」
「じゃなきゃ説明がつかない。だがその魔法効果範囲の大きさは異常だ」
「続けるけど音が消えたと思うといきなり
「このような事がいくら『アウトサイダー』といえど出来るかどうか」
「少なくとも王国魔法士団なら数十人は引っ
「それがこの町で起こった。
「では誰が犯人なのか」
「一つしか思い当たらねぇ」
「それは……」
「「「邪神教団だ」」」
その言葉に驚くと同時に
ケイロンが
「町の中でのBランクモンスターや
「そう。
「特に歴史に残るような――暴食系統の
「だけどここで一つ疑問が残る」
「
「ま、奴らの考えてることは「教団を大きくすること」以外に分からねぇ。考えても
「考えていて
父と長兄、次兄が交代で話を
確かに、と思いながらもふと気付く。
「話を
「「「うぐっ!!! 」」」
その
確かに
しかし
「だから言ったじゃありませんか。
「母上! 」
その方向をみると
すぐさまケイロンは立ち上がり
「お
「ケイロンも元気そうで何よりです。冒険者になったと聞いてハラハラしましたが何もないようですね。好きな人が出来たこと以外」
「うぐっ! 」
「貴方の人生です。好きに生きなさいな」
「母上!!! 」
ケイロン母の言葉に
まさに感動の瞬間である。
そしてそれをぶち
「ちょー――っとまったジュリア! 僕はまだ認めていないからね! 」
「そうだ! まだ彼との結婚を認めるとは言ってない!!! 」
「まずは俺を
「
ケイロン母ことジュリア・ドラグはその
夫のピーターは逆らえず、兄達も
だが今回ばかりは引き下がれない。
「だが相手は平民だぞ?! せめて相手が貴族ならまだ他の貴族を抑えられる。せめて、せめて貴族だ! 」
「そ、そうです。それにまだケイロンに、け、結婚なんて早い! 」
「まだ家にいていいんだぞ? ケイロン。そんなに無理しなくても大丈夫なんだ」
「
血の
が、そもそもの話ケイロンとアンデリックはまだ付き合ってもいない。
更に言うとケイロンは自身の想いを伝えてないし、アンデリックも気付いていない。
よって
「ケイロン。きちんと彼——アンデリック君に想いを伝えたのですか? 」
「そ、それは……」
「早くしないと他の人に取られるか、気付かれないまま終わってしまいますよ」
そういいながら優しい声で
「うう……」
「それに先日聞きましたがアクアディア子爵家の者が彼とセレスティナちゃんをくっつけようとしたらしいじゃないですか。貴方とセレスティナ
「……はい」
返事をして少し
ケイロンはどうしたものかと思いながらも父や兄達に勝手に事を進めない様
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