第九十七話 エンカウント 三
「『ドルゴ』からの帰りに
「へぇ、それはどんな? 」
「ワタクシも気になりますね」
『銀狼』の一階で俺とケイロンそしてセレスが机を
ケイロンとセレスは一階で
お話し好きはどのような種族でも女性の
「いやぁ全員
「どんな様子だったの? 」
「もしかしたら事件でしょうか? 」
「いやなんでも二人の貴族は
「あらそれはおもしろ……いえ、非常に興味深い話ですね」
「——」
頭を上にあげその時を思い出しながらセレスとケイロンに伝えた。
顔を二人に向けるとセレスは興味を持ったようで
「
「まぁ
ガタン!!!
「ちょっと出てくる!!! 」
俺が出会った人の特徴を言うと走って宿から出ていってしまった。
「どうしたんだ? 」
「……恐らくアンデリックが出会ったのは――」
「
セレスが何か言おうとしたらガルムさんが
彼女の言葉を確認できずまま俺はガルムさんに引き
★
「このっ! 」
「まだまだ! 」
ガルムさんに木剣の連撃を放つ。
上段から切りかかり次に下段から切ろうとする。
が、一つも当たらない。
「無抵抗の相手に一撃も当てれねぇのか?! ああ” 」
「言ってくれますね。連撃! 」
武技を発動し連続切りの速度が更に上がる。
しかし――
「はっ!
「ゴフッ!!! 」
攻撃を
ザザザ……。
「まだだ! 」
強化された体で高速で近づき
ん? 感覚が……いつもより重い。
だがガルムさんの木剣に
冷や汗を流しながら目を合わせるとニヤリと笑ったきがした。
「いい一撃だ。が、もう一本
そして俺はまた
「はぁはぁ……。体にかすりもしない」
「はは、そりゃ冒険者歴が違う。そう簡単に当てられちゃ困る」
こっちは息をするのがやっとなのになんでこの人は息ひとつ切らしてないんだ?
ここまで実力が離れているのか。
「だが最後の一撃はよかった。あれはどうしたんだ? 」
「ありがとうございます。重撃を放ったつもりだったんですがいつもの重撃とは違う感じがして……」
「どんな感じだ? 」
「こう、重い、感じ? ですか? 」
「ああ、そりゃ
「
「ああ。ま、よくある事だ。恐らく兄ちゃんが使ったのは
「
「
そういうと
それを俺の目の前に置き黒い瞳をこちらに向ける。
「次は
恐る恐る二本の木製の
いつもの
「さぁ
その後
★
「父上!!! こんなところで何をしているのですか! 」
「何をしているとは
「そうだぞ。俺達はたまたま
「ええ。決してケイロンが好きな相手がどのような人なのか
ケイロンが
あからさまに
だが
「
「確認すべき事ですか? 」
「ああ。ケイロンが
「それがどうしたのですか父上。
「それがどうも違うみたいでね。場所に見合わない姿だったようだ。それに気付いているのかいケイロン? 事件はまだ終わっていない」
「……どういうことですか? 」
「君にしては
そう言うと
少し間を置き口を開く。
「僕達がこれを知るきっかけになったのは少年と少女が当時の事を少し話してくれるようになったと
ピーターは
そして兄達の隣に座るように
「その者は黒い
「僕の予想通り
「そうだよ。でだ。問題になるのはこの者は誰だってことだ」
「何が言いたいのですか? 」
「スタミナ草はどこにでも生え、多くの冒険者が取りに行けばいくらでも手に入る物だ。それに加え
ケイロンは
するとピーター同様おかしなことに気が付いた。
「確かにそうですね。もし咳を抑える薬の情報料として渡すのなら安すぎます」
「それに黒い
「奴ら……まさか! 」
「そう。僕達ドラグ伯爵家の
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