第九十四話 王都への準備期間 三 ケイロンとセレスティナ
「ティナ、ちょっといいかな」
「……はい」
俺達が夕食を食べ終わり一階で話し合っていたらケイロンが
そのただならぬ様子に全員口を閉じ、セレスは
「なぁ……デリク。おめぇさんが
「行った方がいいのか」
「やめとけ、やめとけ」
スミナのアドバイスの
声の方を見ると一人の獣人族の男性が手を振り、俺が行くのを止めた。
彼は
今回は護衛ということで護衛騎士団に入っているとの事。レストさんから依頼を受けた時にお
「何でですか? やはりリーダーが
「まぁ普通ならそうだな。だが今回はやめておいた方が良い」
「女同士の話だ。俺達のような男は
ガイさんがそう言うと食事をとっていた男性
そ、そうなのか。
が、どうにかして
いや、
「お嬢とケイロン嬢が帰ってきたときに
「ま、
「それは言わねぇ約束だろ? 」
「しかしよ。これは
「私達も
「全部レストさんが悪い」
「「「うん、うん」」」
いろんなことが起こっているようでわからないことも多いが、どうやらレストさんがぼこぼこに言われているのは確かだ。
どういうわけか帰ったらケイロンに
ケイロンが何をしたのかはわからないが動けない状況であるのは確かだ。
せめて命があることを
「ま、
「はい」
こうして俺達は
★
「あらケイロン。その
「うん。デリクにもらったんだ。でもティナも机の上にあるぬいぐるみは」
「ええ。アンデリックにもらいました」
ケイロンとセレスかティナは今セレスティナの部屋でお
ケイロンがセレスティナの部屋で話そうと言い出した時彼女は
どうも強引に
「今回の事は直接レストから聞きました。ワタクシもどうやら
「仕方ないよ。ティナからすれば初めての同年代の男友達だもの。
種族のせいで同年代の友達が少ない事を知っているケイロン。
別にそれで彼女を
だがケイロンは一つ確認しておかなければならない事があった。
「ティナはデリクの事を――好きだよね」
「……」
「
「ええ。そうですね。こういった気持ちは初めてですが……恐らく好きなのでしょう。ドラゴニカ王国の王子でさえこのような気持ちを
「——!!! 」
「どうやらワタクシの
ケイロンが
セレスティナも自身の気持ちを言葉として表され少々
セレスティナとは反対に一瞬何を言われたのか分からず顔を赤くして
恋愛に関してはケイロンの方が
「はぁどうしたものでしょうか。ワタクシとしては彼が原因で貴方と言う親友をなくしたくはありません」
「……僕だってそうだよ」
「「はぁ……」」
二人共どうしたらいいのかわからないような顔で
「
「それは流石に……。でもその
「それはそうだけど……。ていうかさ! ティナはどうなの、そこらへん。会った
「最初は
「うう“。確かにあれは
アンデリックの事を話していくとどんどんとヒートアップしていき
が、セレスティナに
確かにあって翌日に「恋しました」は早すぎる。周りはドン引きである。
だがそれは『普通の種族なら』の話であった。
彼女達龍人族は
これは火龍人でも土龍人でもセレスティナのような水龍人でも誰でも、である。
コントロールできるものなのだがふとした瞬間に出ることもある。
そしてそこで問題になるのが『
創造神クレア―テの
とりわけ『
「うん!
「まぁそこに
「まぁ……。正直僕達二人共もらってくれたらいいんだけどね」
「ええそうですね。これからも増えていくような気もしますし……」
「デリクは少し
「それは言えてますね」
これがしばらく続いたのだが
そしてケイロンが終わりを
「よし! もうこの話は終わり!
そう言いケイロンは右手を出す。
すると同じくセレスティナも右手を出し
「ふふふ、昔もこうして
「うん。じゃぁ戻ろうか! 」
「ええ、戻りましょう」
こうして二人共
その後アンデリックが何かと
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