第六十九話 スラム街探索 二 受け取る祈り
翌朝、俺達はスラム街へ行くために一階に集まっていた。
食事は
俺はいつもの服装に
「いいか。犯罪組織が出てくる可能性がある」
「気を付けていこう」
「ああ、
いつもよりもかなり……いや今まで見たことがないくらいに
いつもこのくらいだと
「本当に
「分かっている。最初から使う」
「よし。ケイロンは地図を頼む」
「もちろん」
全員の意思を確認したところでいざ向かおうとしたら――バタンという音がして『銀狼』の
「お、今から依頼か? 」
「ああ。そうだが……。どうしたんだ? 」
入って来たのはドワーフ族のスミナだった。
小さな体をこちらに
「どうしたって……。今日が
「ああ~そうだ。そうだった」
「『だった』って……。まぁいい」
ほらよ、と言い一つの腕輪を渡してきた。
何だこれ?
魔法陣か?
「これは? 」
「言ってたアクセサリーだ。ま、ワタシが作ったんだ。ただのアクセサリーじゃねぇ」
そう言い椅子の一つに飛び乗り座りこちらを向き説明する。
「それはマジックアイテムだ」
「え? マジックアイテム?! そんな
「当たり前だろ? 息抜きにしろモノ作りだ。その時に出来る最高の
息抜きになってねぇ……。いや職人としては正解なのか?
だが、息抜きにここまでやるか?!
と、いうか……お
少し冷や汗が流れる。
「あ~別に
「なんだ? 」
「
「「「
それを聞き全員が驚く。
え? スミナさん。何とんでもないもの
神聖魔法『
その名の通り
「ま、と言ってもそんなに
「いやマジックアイテムってだけで
「名前? あぁ~決めてなかったな。そうだな……」
俺が名前に
「そうだな……。ま、単純かもしれないが
「
「おう! 」
お
また椅子から降りて俺達から少し離れる。
「今から依頼だろ?
「待ってるぞ。だが……これ本当に
「ああ。また今度
言いたいことは言ったという
「何かとんでもない物を持ってきたね」
「ああ……」
「今日から
「マジックアイテムなら大丈夫だろう。それに
そう言いながら俺は腕輪を見て考える。
持ってきてくれたのはいいが俺の手が入るのか?
手の
「これ、一回外してもう一回はめるタイプだよ」
「え? そうなのか? 」
ケイロンが
彼の手で一回外され俺の腕をとり
ぴったしだ。
「ありがとう」
「ふふ、どうしまして」
「なぁオレの分はないのか?! 」
「あれだけ
「それは言えてるな」
一度
だがこうしてはいられない。
早速俺達は気を引き
★
元スラム街。
「……何もないな」
「ここまで
「エルベル、頼めるか? 」
「まかせろ! 」
そう言うとエルベルは
「風の精霊よ」
その一言で精霊弓に
小精霊達に元スラム街を
こればかりは
何せ集中力がいる作業らしいからだ。
それを
「いたぞ」
「「え?! 」」
「二人だ。だが……」
「「だが? 」」
「子供だな。小さい。それに弱ってるな」
「行こう! 」
「ちょ、ケイロン!!! エルベル、場所は?! 」
「こっちだ! 」
子供と聞いて
エルベルに位置を聞き、ケイロンを
「そこを右だ」
「ケイロン、回れ」
「こっちだね」
本当に何があったんだ?!
「エルベル! 」
「
エルベルの
小精霊達が俺を
それに
「こっちだ、ケイロン! 」
「わ、ごめん」
手を取り俺とエルベルにしか見えない道を行く。
ケイロンは精霊の加護を
そして光の道は
この向こうだろう。
「ケイロン、この向こうだ」
「了解。
「俺もだ。
生存者がいるのなら助けたい。
そう思いながら
そして目に入ったのは――
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